メンタルヘルスのケアと新型コロナウイルス関連情報(5月17日)

公開日 : 2020年05月17日
最終更新 :

5月13日付のTIME誌のウェブ版にCOVID-19とメンタルヘルスの関わりについての記事が載っていました。最近、家庭内暴力などの報道なども目につくようになりましたが、本日付の在ニューヨーク日本国総領事館からのお知らせにも、「メンタルヘルスのケアも重要である。Time誌の調査によれば、コロナウイルスのパンデミックにより、米国民で精神的苦痛を感じている人は3倍に増えており、特に18歳から44歳で急増している。(引用)」というクオモNY州知事の文言がありました。ストレス解消が難しい場合は、ホットラインや専門医に相談することも大事だと思います。サポート機関やホットラインのリンクや電話番号などは、今日のクオモ知事のメッセージの中にも含まれていますので、下記でお確かめくださいね。

以下、今日のお知らせを引用掲載します。

***

【領事窓口のご利用にあたってのお願いと注意事項】

◎在ニューヨーク日本国総領事館では,新型コロナウイルスの影響下においても,可能な限り継続して在留邦人の皆様に領事業務を継続する観点から,ニューヨーク州及び市当局の指示等を踏まえて,領事窓口の業務日を月・水・金(除,休館日)の週3日とし,受付時間を10時30分-13時に短縮しています(ビザ(査証)の申請受付については12時-13時)。

  このような状況下,5月に入り来館者が増加する傾向にあり,来館者が一定の距離を維持できるようにするために当館への入場を制限し,館外にてお待ちいただかざるを得ない状況が発生しています。

  つきましては,急を要しない案件(パスポート(旅券)の有効期間が6か月以上残っている方の切替申請など)については,状況が落ち着いてからご来館をいただきますよう皆様のご理解とご協力をお願いします。

  なお,電話でのお問い合わせは月曜-金曜まで受け付けておりますので申し添えます。

  また,ご来館の際にはマスク着用をお願いするとともに,ご来館時に当館ビル1階受付にて検温(摂氏37.5度以上の場合は入館をお断りしています。)を実施しております。

  詳細は以下リンク先をご参照ください。

◎当館ホームページ上に新型コロナウイルス関連情報のページを作成しております。

 ご不明な点がありましたら当館までご連絡をいただきますようお願いします。(電話:212-371-8222)

【州政府等による措置等のポイント】

(注)各州政府の措置等についても,できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが,ご自身に関係する事項については,米側当局が提供する情報に依拠してください。

◎(NY州)クオモ知事のメッセージ(5月17日)

- 昨5月16日の総入院者数は5897人と3月25日以来初めて6000人を下回り(34日連続減少)、一日の入院者数(直近3日間平均)も374人と3月20日以降最低の水準となった。また、同日の死者数は139人と6日連続200人を下回った。

- 既に再開している5つの地域に加え、キャピタルリージョン及びウエスタン NYは既に6つの基準を満たした。残るは追跡要員の基準を満たすのみであり、これは各地域が事務作業で達成可能であるので今日中に7つ全ての基準を満たせるであろう。

- メンタルヘルスのケアも重要である。Time誌の調査によれば、コロナウイルスのパンデミックにより、米国民で精神的苦痛を感じている人は3倍に増えており、特に18歳から44歳で急増している。メンタルヘルス関連で相談したい方は以下のサイトにアクセスしてほしい。

*The Mental Health Coalition:www.howareyoureally.org

*New York State Emotional Support Hotline: 1-844-863-9314

*メンタルヘルス関連情報:headspace.com/ny

- データに基づき検査・追跡・隔離を進めている中でウイルス検査は極めて重要である。州は1日の検査数の目標を、6千件(3月13日)、1万件(3月19日)、1万5千件(3月26日)、2万件(4月17日)と上げていき、4月21日にトランプ大統領と会談し、1日4万件の検査をするための支援を受けることで合意した。その後も検査数を伸ばし、本5月17日現在、州は1日平均4万件の検査を実施している。

- その結果、人口比でみたNY州の検査の割合は7.1%となり、他国(イタリア(4.9%)、カナダ(3.4%)、米国(3.3%)、英国(2.6%)、韓国(1.4%))を遥かに超えている。他州と比べても圧倒的に多い((WA(3.5%), CA(2.9%), GA(2.8%), FL(2.8%), KT(2.7%))。検査は、以前は感染拡大を抑えるために重要であったが、今では経済社会活動の再開において感染率を監視するために重要となっている。

- 本5月17日より、CVSファーマシーと連携して、州内60以上のCVSの店舗でのウイルス検査を可能とした。各店舗で1日50件以上のウイルス検査を行うことができる。これにより、州は700以上のウイルス検査場を有することになる。

- 問題は、ドライブスルー形式の検査場や予約不要のWalk-in形式の検査場において、1日1万5千件の検査のキャパシティを有している一方、実際には1日5千件の検査しか実施されていない。NY州は経済社会活動を再開させたので、より多くの州民が検査を受ける必要があるので検査を受けてほしい。なお、ウイルス検査は簡単であり、誰でも、知事でも受けられる(その後、医師が登場し実際にクオモ知事の鼻の奥から粘液を摂取)。ウイルス検査場は、以下のサイトで見つけることが可能なので是非ともアクセスしてほしい。

*州政府のサイト:coronavirus.health.ny.gov

- 次の症状がある人は検査を受けることが可能である。判断材料としてほしい。

*社会経済活動の再開第1段階で仕事に戻る労働者

*咳・鼻が出る・熱・においがしない・味がしないなどの感染時の症状がある人

*陽性者と濃厚接触した人

*予防的・強制的隔離者(外国からの入国・帰国者)

*医療従事者、高齢者施設職員、救急隊員(警察官・消防士・救命士等)

*勤務中に一般市民と直接触れる機会のあるエッセンシャルワーカー

◎(NY州)経済社会活動再開の関する情報

- 州内10地域における7基準の充足状況(毎日更新)

- 本5月17日16時時点の各地域の充足状況

*7基準全てを満たしている5地域

(1)セントラルNY (2)フィンガーレイクス (3)モホークバレー (4)ノースカントリー (5)サザンティア

*6つの基準を満たしている2地域

(6)キャピタルリージョン (7)ウエスタンNY

*5つの基準を満たしている1地域

(8)ロングアイランド

*4つの基準を満たしている1地域

(9)ミッドハドソン

*3つの基準を満たしている1地域

(10)NY市

- 基準を全て満たした地域での再開に向けた事業別ガイドライン

- 基準を満たしていない地域へ有効となっているNY State on PAUSE政策

- 上記情報の概要を当館HPにも掲載しておりますので併せてご利用ください。

◎(NY市)デブラシオ市長のメッセージ(5月17日)

- ウイルス検査の体制について、CityMDの協力を得て新たに123のウイルス検査場が立ち上がり、予定より前倒しで2万件/日の検査体制を構築できる見込みである。予約不要のWalk-in形式で、無保険者でも無料で受けられるので利用してほしい。場所などの詳細は次のサイトに記載している。

*CityMDのサイト:https://www.citymd.com/

- 抗体検査の体制も拡大する。医療従事者及びエッセンシャルワーカーに対して14万件の検査を実施することに加え、ノンエッセンシャルワーカーに対しても14万件の検査を実施する。検査は無料だが予約制とする。

- 追跡の体制も拡充している。500名の追跡員が室内研修を終了し、5月24日から実施研修を開始する。また、1000名も室内研修を実施中である。

- 川崎病に似た症状の小児性多臓器系炎症性疾患(Pediatric Multi-System Inflammatory Syndrome: PMIS)の発症は市内で137名となった。発症者のうち66名はウイルス検査で陽性又は抗体を持っていた。引き続き調査を進め、親への周知を徹底していく。

- NY市は未だ人々が集会できる状況にはない。そのため、(州政府がビーチのオープンを可能としている)メモリアル・デイ後においても、引き続きビーチでの集会・遊泳・スポーツ等を禁止する。散歩は可能とするが、入口にフェンスを設置して入場を制限する。もしも、他者との距離がとられていなければ更に制限を強化する。残念ながら、感染の震源地であるNY市でビーチを今オープンすることは正しいこととは言えない。

◎(NY市)抗体検査の会場などの情報

・本日発表された、NY市の抗体検査の会場などの情報は次のとおりです。

- 予約サイト:nyc.gov/antibodysurvey

- 営業時間

*月曜から金曜:正午から午後8時

*土曜・日曜:午前8時から正午

- 開設される5会場

*ブロンクス:4006 3rd Avenue, The Bronx

*ブルックリン:NYPD Community Center, 127 Pennsylvania Avenue. Brooklyn

*マンハッタン:21 Old Broadway, New York

*クイーンズ:34-09 Queens Blvd, Long Island City

*スタテン島:St. John Villa Academy, 57 Cleveland PI, Staten Island

◎ビジネス関連情報

・各州等のビジネス関連情報は以下をご覧ください。

【感染者数等に関する情報】

  5月17日現在,当館管轄内における新型コロナウイルスの感染者数及び死者数は以下のとおりです。(カッコ内は前日の数)

○ニューヨーク州:

 感染者数350,121名(348,232名),死者数   22,619名(22,478名)

・感染者数内訳(主なエリア) 

  ニューヨーク市:

  感染者数192,593名(191,600名),死者数   14,665名(14,596名)

   NY市の内訳

    クイーンズ区:         59,132名( 58,841名)

    ブルックリン区:        52,298名( 51,991名)

    ブロンクス区:         43,022名( 42,812名)

    マンハッタン区:        25,130名( 24,982名)

    スタテン島区:         13,011名( 12,974名)

 ナッソー郡:          

 39,136名( 39,033名),死者数 2,517名(2,507名)

 サフォーク郡:          

 38,177名( 37,942名),死者数1,799名(1,783名)

 ウエストチェスター郡:      

 32,224名( 32,097名),死者数1,412名(1,398名)

 ロックランド郡:          

 12,758名( 12,688名),死者数 440名(  439名)

○ニュージャージー州:

 感染者数 146,334名(145,089名),死者数 10,356名(10,249名)

○ペンシルベニア州:

 感染者数 62,234名( 61,611名),死者数 4,418名(4,403名)

○デラウェア州:感染者数 7,670名(7,547名),死者数 290名(286名)

○ウエストバージニア州:

 感染者数 1,492名(1,470名),死者数 65名(   65名)

○コネチカット州フェアフィールド郡:

 感染者数 14,248名(14,140名),死者数 1,146名(1,125名)

○プエルトリコ:

 感染者数 2,646名(  2,589名),死者数123名(  122名)

○バージン諸島:

 感染者数 69名(  69名),死者数  6名(   6名)

【医療関係情報】

◎CDCはホームページ上で新型コロナウイルスの典型的症状として「熱,咳,息切れ」を挙げています。これらの症状があり,感染が疑われる場合は医療機関に電話で相談をした上で,医療機関の指示に従って受診してください(特定の医療機関がない場合には地元保健当局等(NY市の場合は311)に電話してください)。

・新型コロナウイルスに関する予防措置については以下のサイトをご覧ください。

・ニューヨーク市作成の新型コロナウイルスに関するファクトシート(発症した場合等の対応が日本語で記載されています)。

◎当地の病院やクリニックは,完全予約制を導入し,付き添い人数を制限(一人のみ)するなど予防措置をしながら外来を受け付けているところが多い模様です。また,一部の病院では電話診察,オンライン診療(有料)を導入しているところもあるようです。ただし,当地の医療事情については,日々状況が変化しますので,皆様ご自身で病院やクリニックのHPや直接電話するなどして,ご確認くださるようお願いします。

▪   ▪   ▪

【在ニューヨーク日本国総領事館】

・住所: 299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171

・TEL: 212-371-8222

・FAX: 212-319-6357

データ

▪Could COVID-19 Finally Destigmatize Mental Illness?

https://time.com/5835960/coronavirus-mental-illness-stigma/

Special Nurse.jpg

(5月9日からの「国際看護週間」に、近所のスーパーで、看護師さんたちへ感謝を込めたバルーンが売られていましたが、この状況下、フル回転で尽力してくださっているすべてのエッセンシャル・ワーカーの方々にも、感謝の気持ちでいっぱいです。皆さま、ありがとうございます!)

筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

【地球の歩き方】では、2013年から、ワシントンDC周辺はじめアメリカ各地の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けしています。

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