買い物の際の留意点と、細菌や病原菌の軽減方法などに関しまして

公開日 : 2020年04月07日
最終更新 :

先週末読んだフォーブスの記事によると、アメリカ国内では中西部と南部の9つの州で(4月4日時点)「州」としての自宅滞在令を発出していない(9つのうちの一部の州では局所的な行政措置を取っている)とのことでした。今日現在も、50州のうちのほとんどの州政府が「自宅滞在(ステイ・アット・ホーム)」を呼びかけているため、約3億人の住民が自宅で過ごす毎日を送っているということになります。私が住んでいる州では、少し前まで郡ごとに自宅待機令(Stay at home order)が発出されていましたが、毎日少しずつ増えていき、つい最近州全体に向けての自宅待機令発効となりました。

私の場合、勤務先である州の教育機関からすでに3月の半ばには、海外旅行・州外を含むすべての不要不急の外出を自粛するよう要請されていたため、車を運転するのも、スーパーと病院と薬局に行くときだけというのが日常になっていました。とりわけどこかに行きたいと思ったことはありませんが、行く先が限られているせいか通常より時間をかけるからなのか、最近はスーパーに行くたびに店内のちょっとした工夫や変化に敏感になったような気がします。これまで考えたこともなかったこと――もし日本で同様の非常事態宣言が出されたら、こんな風に真っ先にチーズやバターや肉類の棚から商品が消え失せるのだろうか、それとも日本の場合は魚の需要のほうが高いだろうか、というようなこと――にも思いを馳せるようになりました。

私が買い物をするところは、カート用消毒スプレーや手指消毒剤のピュレルが置いてあり、「マーティ」という名前の大きなロボットの掃除機が店内を隅々まで練り歩いて床掃除をしているなど、普段から清潔で衛生面では非常に信頼がおけるスーパーなのですが、2、3日前、さらに大きな変化が見られました。レジに透明なアクリル板のようなガードが設けられていたのです。それには、レジに進んで「ショッピングカートを空にしたら(クリアな)ガードのうしろに立つ」、「支払い後は、ソーシャル・ディスタンシング(6フィート/約1.8mの社会的距離)を確保するために通路の端まで進む」という留意点が提示してありました。数日前には、カートを空にする際にガードのうしろに並ぶことを要請する掲示物と(6フィートの間隔で並ぶよう注意を促すための)黄色いテープが床に貼ってあっただけだったのが、ほどなくして巨大で頑丈なガードがレジ係と買い物客との間に立ちはだかってしまったというわけです。経営サイドが万全を期して衛生管理に努めてくれていることがよくわかりますが、同時に、いくら透明で相手の顔がよく見えるとはいえ、目の前に高く立ちはだかる冷たいプラスティック製の防護壁に、ほんの数日前に和気あいあいとお喋りしたばかりの店員さんと笑顔で会話する楽しみまで奪われたようで少し寂しいような気もします。

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店内には、ほかのお客さんと6フィートのソーシャル・ディスタンシング(social distancing: 公衆衛生面での社会的距離)をとること、在庫切れの商品についても入荷を見込んでいるので一世帯につき限定以上の商品の購入を控えることなどをお願いするアナウンスがひっきりなしに流れていますが、果たして私自身の買い物の仕方やマナー、商品の取り扱い方などはどうなのでしょうか。昨日読んだ在デトロイト日本国総領事館のメールマガジンに、買い物の際のアドバイスが掲載されていたので自己診断してみました。

皆さまも、もしお時間がありましたら以下の項目についてチェックしてみてくださいね。

◇買い物の際のアドバイス

・買い物の回数や移動距離を少なくしているか。

 →している。

・可能な限り1人で買い物に出かけているか。

 →毎回ひとりで出かけている。

・体調がよくない場合は外出せず自宅に留まっているか。

 →これまで体調がよくなかった日はなかったが、今後も心がける。

・混雑する時間帯を避けるよう心がけているか、呼吸器疾患やその他健康上の問題がある場合は、指定された時間帯を使用しているか。

 →ランチ前、夕食前など混雑する時間帯は避けている。

・ほかの客と少なくとも6フィートの間隔を保っているか。

 →ほかのお客さんとの距離は十分にとっている。

・マスクや手袋を着用し、手やショッピングカート用の消毒剤または除菌ワイプを持参しているか。

 →マスクとゴム手袋を着用し、手やショッピングカートは毎回消毒している。

・必要以上に商品に触れていないか

 →カートに入れる商品以外は触っていない。

・(欲しいものが手に入りにくい可能性もあるため)辛抱強く買い物をしているか

 →手に入りにくいと思っていた商品(ペーパータオルとお米)がまた棚に並んでいたが、食器用の洗剤、手指ピュレルの在庫がないので心配......

◇細菌や病原菌の軽減方法

・ショッピングの前にショッピングカートの消毒を行うとともに、冷凍庫や冷蔵庫の取っ手やレジの支払機器など不特定多数の人が触るものに触れたあとは手を消毒しているか

 →ショッピングカートの消毒はしていたが、冷蔵庫と取っ手の消毒はしていない。手の消毒は毎回している。

・肉や野菜には使い捨ての袋を利用しているか。

 →している。

・釣り銭の受け取りを避けるため、クレジットカードなどを使用しているか。

 →している。

・レシートへの署名用にペンを持参しているか。

 →レシートへの署名は必要ないが、ペンのことまで考えたことはなかった。

・エコバッグを使用する場合は、毎回洗って消毒をしているか。

 →エコバッグ使用をやめ、紙の袋に入れてもらうようにしている。帰宅後は、冷蔵庫に入れる物以外、3日間車庫で保管してから台所に持ち込んでいる。

◇食べ物の配達、受け取り

・可能であれば商品をオンライン購入し、指定窓口での受け取りや自宅配達を利用しているか。

 →コーヒーや犬のおやつ、日用品などはオンラインで購入している。

・配達員と直接手が触れないようにしているか。

 →配達するものは普段から家の前に置いていく傾向がある会社を利用している。

・配達員を家に入れていないか。

 →大きな電化製品や家具などの買い物はしていないので、配達などはない。

・受け取りの際は、トランクを利用するようにしているか。

 →今のところそのような機会はない。

◇買い物から帰ったあとの食料品の取り扱い

・帰宅時に手を洗っているか。

 →洗っている。

・パッケージを外したあとに手を洗っているか。

 →洗っている。

・食料品を片付けたら手を洗い、カウンターなど触れた箇所を掃除し消毒をしているか。

 →消毒している。

◇農産物の洗浄

・冷蔵庫に保管する前にパッケージを消毒しているか。

 →している。

・キッチンのシンクを消毒したあと、果物と野菜を流水で数回洗い、ペーパータオルで乾かしているか。

 →している。

・米国食品医薬品局は、食品の洗浄に関して,ハンドソープや食器用洗剤などの食品用以外の洗剤使用を推奨していない。

 →野菜の洗浄は、水か酢水でしている。ハンドソープや食器用洗剤は使っていない。

・皮の堅いものは、農産物用のブラシを使ってこすり洗いをしているか。

 →リンゴはしているが、アボカド、バナナ、オレンジなど皮をむかなければならない果物の皮のこすり洗いはしていなかった。

***

◇買い物の際のアドバイス

・買い物の回数や移動距離を少なくする。

・可能な限り単独で買い物に出かける。

・体調がよくない場合は外出せず自宅に留まる。

・混雑する時間帯を避けるよう心がける、呼吸器疾患やその他健康上の問題がある場合は、指定された時間帯を使用する。

・ほかの客と少なくとも6フィートの間隔を保つ。

・マスクや手袋を着用し、手やショッピングカート用の消毒剤または除菌ワイプを持参する。

・必要以上に商品に触れない。

・(欲しいものが手に入りにくい可能性もあるため)辛抱強く買い物する。

◇細菌や病原菌の軽減方法

・ショッピングの前にショッピングカートの消毒を行うとともに、冷凍庫や冷蔵庫の取っ手,レジの支払機器など不特定多数の人が触るものに触れたあとは手を消毒する。

・肉や野菜には使い捨ての袋を利用する。

・釣り銭の受け取りを避けるため、クレジットカードなどを使用する。

・レシートへの署名用にペンを持参する。

・エコバッグを使用する場合は、毎回洗って消毒をする。

◇食べ物の配達、受け取り

・可能であれば商品をオンライン購入し、指定窓口での受け取りや自宅配達を利用する。

・配達員と直接手が触れないようにする。

・配達員を家に入れない。

・受け取りの際は、トランクを利用するようにする。

◇買い物から帰ったあとの食料品の取り扱い

・帰宅時に手を洗う。

・パッケージを外したあとに手を洗う。

・食料品を片付けたら手を洗い、カウンターなど触れた箇所を掃除し消毒をする。

◇農産物の洗浄

・冷蔵庫に保管する前にパッケージを消毒する。

・キッチンのシンクを消毒したあと、果物と野菜を流水で数回洗い、ペーパータオルで乾かす。

・米国食品医薬品局は、食品の洗浄に関して,ハンドソープや食器用洗剤などの食品用以外の洗剤使用を推奨していない。

・皮の堅いものは、農産物用のブラシを使ってこすり洗う。

~参照リンク~

https://www.deadlinedetroit.com/articles/24876/michigan_state_s_safety_tips_when_getting_groceries_in_the_coronavirus_era

データ

Here Are The 9 State Governors Who Have Refused To Issue Stay-At-Home Orders: https://www.forbes.com/sites/sergeiklebnikov/2020/04/04/here-are-the-9-state-governors-who-have-refused-to-issue-stay-at-home-orders/#6ee8dd2d4eeb

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・電話: 代表(313)567-0120(代表)

・メールアドレス: seikatsuanzen@dt.mofa.go.jp

筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

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