紫陽花の咲く救馬渓観音へ

公開日 : 2018年06月14日
最終更新 :
筆者 : 麻巳子

救馬渓観音(すくまだにかんのん)は約1300年の歴史をもつ、和歌山県南部で最古・最大の厄除け霊場のお寺です。

以前のブログで、救馬渓観音境内にある「あじさい曼荼羅園」を紹介させていただいたのですが、今回はその時の境内の様子を紹介します。

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東参道第一駐車場から中門を歩く

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夫と車で救馬渓観音の東参道入口にやってきました。

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入口そばに東参道第一駐車場があり駐車料金は無料です。

駐車場にトイレは有ります。

本堂までは表参道より東参道の方が近いため、私たちはいつもこちらに駐車しています。

東参道第一駐車場から本堂まで徒歩約10分の距離とあるのですが、私はあちこちお参りしながら撮影して歩いていたので駐車場から本堂まで25分ぐらいかかっていました。

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参道登り口からすぐに、坂道と階段のあるルートに分かれます。

階段の親柱には「厄除消除」「近畿三十六不動御砂踏霊場」の文字があります。

私たちは毎回坂の方へ行ってしまうのだけれど、今回はあじさい曼荼羅園の開園時間まで時間があったのでこちらの方へ行ってみました。

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踏板の一角が黒っぽい石板なっており、番号とお寺の名前が刻まれています。

近畿三十六不動尊霊場は、第1番の四天王寺(大阪)から始まり、和歌山県は第34番 根来寺(岩出市)、第35番 明王院(高野山)、第36番 南院(高野山)です。

全てを確認していないのだけれど、近畿三十六不動のお砂がそれぞれここに埋められているのでしょうね。

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階段を上りきると「役の行者」がお祀りされていました。

救馬渓観音は約1300年前、修行道の祖「役の行者」によって開山されたお寺です。

この像は役の行者が1300年の御遠忌を記念として建立されたもので、総高4メートルあるそうです。

脇には前鬼(ぜんき)と後鬼(ごき)をお祀りしています。

読み方が分からなかったので調べてみたら、前鬼と後鬼って夫婦鬼で前鬼が夫、後鬼が妻なのですね。

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その奥に石段があり、何があったのか気になったので行ってみました。

段の高さがあるので私は登るのに一苦労。

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距離は無いのですが登りきらずに石段の途中から撮影です。

上には剣に巻きつき、金の玉を持った龍、倶利迦羅(くりから)不動明王がお祀りされていました。

こちらの像の意味が分からなかったので調べてみたら、剣は不動明王が持つ倶利迦羅剣で、竜は不動明王の化身が倶利迦羅竜王ということは分かったけれど意味はぼんやり。

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下へおりる階段があったのでそちらを行くと、水向け不動明王がお祀りされていました。

制吒迦(せいたか)童子と矜羯羅(こんがら)童子もお祀りされていました。

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その次は七福神がお祀りされていました。

画像には6体しか写っていませんが7体お祀りされています。

堂内にお祀りされているのではなくて岩の上に安置されているので、天から岩へ舞い降りて来られたように思えました。

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そして下からの坂道と合流です。

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坂道の方の沿道には紫陽花が色づいていました。

駐車場から坂を上ってくると紫陽花を楽しみながら歩けます。

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石畳の参道を歩いて行きます。

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スペースに小さな庭園があり紫陽花が色づいていました。

その後ろに恵比須堂へ行く階段があります。

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すぐお堂が見えたのでそれほど階段も無さそうだし、行ったことが無かったので行ってみました。

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恵比須堂です。

階段を上り切った場所にお堂が建っていました。

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木槌で叩くようになっていたのが珍しかったです。

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上ってきた階段を下り、さらに本堂の方へと参道を歩いて行きました。

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参道沿いに厄除地蔵菩薩堂が見えてきました。

八角形の形をしたお堂の中に大きなお地蔵さまがお祀りされています。

厄除・災難除けのお願いを叶えてくださるお地蔵さまです。

左手には摩尼と呼ばれる珠を持っており、これを「摩尼宝珠」「如意宝珠」といい、

「意のままに様々な願いを叶える宝」

という意味があるとのこと。

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そばに摩尼車がありました。

摩尼車は摩尼を筒型にして般若心経などのお経を刻んだもので、これを回転さすようになっています。

これを一回まわせばその経文を一巻読んだのと同じ功徳があるとされています。

一心に合唱し、誓いや願いを祈りながら摩尼車を回すと祈願が叶うと信じられているそうですよ。

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お地蔵さまに願いをかける「厄除割り符」もありました。

ふたりとも厄年でもないですし、特に災い事も無いのでお願いはしませんでしたが、割り符というぐらいで割って納めるのでしょうね?

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見ごろ過ぎでしたが、鮮やかなピンク色のさつきが咲いていて参道に彩を添えてくれていました。

救馬渓観音といえば紫陽花がまず挙がってきますが、桜や紅葉の名所としても知られています。

中門から厄除階段を上りました。

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中門に到着しました。

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中門前に鉢植えの紫陽花が並んでいます。

ここの紫陽花もきれいで楽しみなのです。

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こちらの白い紫陽花は「ウエディングドレス」です。

純白で楚々とした雰囲気があり、時期的にもジューンブライドなのでピッタリの名前ですね。

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中門をくぐると参道の両側に阿吽の仁王さまがいられます。

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ここから本堂まで「厄除階段」が続きます。

各階ごとに般若心経のお経が納められていて、この階段を踏んで厄をお祓いするようになっています。

今でこそ距離感が分かりましたが、最初のころは中門まで来たときに、

「まだここから階段があるの!!?」

と思い、階段を上っていても本堂までまだかまだかと思いました。

まずは19段の階段、この階段を上ると娘厄坂(19才)が終わりです。

ふぁいとー!

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最初の踊り場に手水所があります。

水盤の周りにも紫陽花が飾れています。

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観音さまかしら?

ここから水が出ているのですが、龍や亀の水口はよく見るけれど珍しいかも。

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次は6段の階段です。

ここから男厄坂の始まり。

女厄坂はありません。

この階段を上ると25段となり、息子厄坂(25才)が終わりです。

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この階段を上ると女厄坂33段目(33才)で終わりです。

男厄坂20段目、男女還暦厄坂が39段目となります。

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この階に吊り鐘が安置されていました。

昭和5年3月に大勢の信者様が奉納された、鏡・かんざし・指輪・金・銀・銅の置物・貨幣などを原料として人々の長寿と繁栄を祈願して鋳造されたものだと説明板にありました。

それが、昭和16年に開戦した太平洋戦争で金属類回収令により供出し、終戦後、無事戻ってきた鐘だそうです。

今説明を読んでいて気づいたのですが・・・

「無事帰る」などの願いを込めて鐘を撫でれば良かったのですね。

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この階段を上れば、男厄坂26段目、男女還暦厄坂が45段目です。

あともう少し!

見晴らしも良くなってきます。

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これで最後の階段です。

男厄坂42段(42才)、男女還暦厄坂61段(61才)で本堂に到着です。

・あじさい曼荼羅園が開園しました。(こちら

<救馬渓観音>

・住所 和歌山県西牟婁郡上富田町生馬313

 (あじさい曼荼羅園は救馬渓観音境内です)

・電話番号 0739-47-1140

・あじさい曼荼羅園 開園期間 6月1日~7月10日

・開園時間 9:30~16:00

・入園料 大人500円(高校生以上)、小人250円(小・中学生)

・救馬渓観音HP http://www.sukuma.or.jp/

※ あじさい曼荼羅園のフェイスブックとブログで紫陽花の開花状況をお知らせされています。

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