クリムトの『接吻』を見にベルヴェデーレ宮殿へ
バロック庭園を息子と散策することはあっても、長らく中に入っていなかったベルヴェデーレ宮殿。
急にゼツェシオン画家グスタフ・クリムトの傑作である『接吻』を見たくなって、久しぶりに訪れてみました。
ここはオーストリア救国の英雄、プリンツ・オイゲンことオイゲン公の夏の居城であった宮殿で、「上宮・下宮・バロック庭園」の3点でユネスコ世界文化遺産にも登録されています。ウィーンの世界遺産というと、やはりシェーンブルン宮殿が圧倒的な存在感を放っていますが、こちらのベルヴェデーレ宮殿も、展示されている数々の名画やバロック建築・庭園など、なかなの見ごたえ。テレジアンイエローを基調とした華やかなシェーンブルン宮殿に対し、ベルヴェデーレ宮殿はアイヴォリーの外壁とペールグリーンの屋根のコンビネーションがエレガントな印象です。
上宮はなだらかな丘の上に建っているため、シュテファン寺院やヴォティーフ教会、遠景にカーレンベルクの丘とウィーンの森まで一望することが可能。私も独身時代は、このすぐ近くに居を構えていたので、この景色を愉しみながら散策にいそしんだものです。
チケットブースの場所は少々わかりづらく、上宮入り口ではなく、脇にある別の小さな建物内にあります。ここは日本人に優しい館員が多く、日本語のパンフレットを探して手渡してくれたり、日本語で案内してくれたり、何かと世話を焼いてくれるので、もしわからなければ尋ねてみてください。
チケットを購入したら、いよいよ宮殿の北側(池のない側、ウィーン旧市街側)の入り口から入館します。
広々としたエントランスホールを抜け、中央の見事ならせん階段を上っていくのですが、大きめの旅行鞄やスーツケースを持っている場合は、階段横のクロークに預けるよう係員から指示が出るので従ってください。
らせん階段を抜けると、突如、煌びやかな大広間が出迎えてくれます。
何度見ても、溜め息の出るような壮麗さ!
ウィーンに数ある名建築の中でも、私の中では5本の指に入るほどのお気に入りです。
休憩できるベンチもありますし、時間さえ許せば何時間でも眺めていられるほど‥‥‥。
こちらの大広間からも、ウィーンの町並みが一望できます。
冬のウィーンは曇天が多く、物憂げな雰囲気がいよいよ醸し出されていて、爽やかな夏とはまた別の表情を見せてくれるのが魅力です。
次回はベルヴェデーレ宮殿の誇る絵画コレクションを見ていきたいと思います!
筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。