マニセス焼きの町を散策
昔から陶芸が盛んなバレンシアで三大陶器と呼ばれるのが、パテルナ焼き、アルコラ焼き、
そしてマニセスで作られるマニセス焼き。14世紀に始まったマニセスの陶器産業はスペイン国内の
需要を満たすだけではなく、次世紀にはイタリアやフランス、トルコ、キプロス、バルト海沿岸の
国々にまで輸出されるほど盛んになったそうです。特に、バレンシア郊外ハティバ出身のローマ法王
カリストゥス3世とアレクサンデル6世は、バチカンの装飾用にマニセス焼きを取り寄せたといいます。
さて、マニセスはバレンシア市の中心から地下鉄で10数分(空港のひとつ手前の駅)。
今でも数多くの陶器の工場や工房、販売店、また国立の陶芸専門学校もある陶器の町です。
地下鉄マニセス駅のすぐ目の前にあるのが、このかわいらしい旧国鉄駅舎。
陶器タイルをよく見ると、汽車の絵が描かれているではないですか(^^)
旧市街の家々のちょっとしたところにも陶器タイルの装飾が施されています。
もちろん陶器の小売店も。お土産にいかがですか?
駅から近いブラスコ・イバニェス通りには、昔の陶器の製造方法やバレンシアの風俗を描いたタイル画が
並んでいて見応えがあります。
これは市場の入り口。
外側には18世紀の市場の様子を描いたタイル画が。真ん中には、買い物かごを落としてお母さんに
怒られている男の子が描かれていますよ(^^)
この市場に向かって右側には公園があり、そこには昔ながらの子供の遊びがタイル画になっています。
日本語に訳すと"泥棒と警察"という遊びの絵がありましたが、日本でいう"ドロケイ(ケイドロ)"と一緒ですね。
また、左側には、現在は写真博物館として使われている白と青の陶器タイルが美しい建物が。
町には陶器博物館もあり、14世紀から現在に至るまでのマニセス焼き作品が展示されているそうです。
私はまだ行ったことがないので、近々行こうと思っています。なんでも日本人スペインタイルアーティストの
作品もあるとか。
このように特に観光地と言うわけではないものの、陶器の町の趣がいっぱいで散策のし甲斐があります。
陶器好きの方にはぜひオススメ!!
筆者
スペイン特派員
田川 敬子
東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。
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