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No.603新型コロナの変異種:ブレグジット完了を前に孤立するイギリス

カテゴリー:お知らせ / 治安・渡航安全情報 投稿日:2020年12月21日

ブレグジット後の移行期間が終わるまであと10日。No deal(通商取り決めなし)の離脱を避けるべく、コロナ禍においてもイギリスとEUの最後の詰めが続いています。そのあたりのフランス北部への影響を今日は書こうと思っていました。ところがなんと、先週イギリスが公表した新型コロナの変異種発見が原因で、この週末いきなりイギリスとの国境をシャットダウンする国が世界中に続出する事態となっています。


603.JPG

ドーヴァーのフェリー乗り場が向こうに見える ©Kanmuri Yuki

秋以降のヨーロッパ諸国の抗新型コロナ措置


新型コロナ拡大予防を目的とする欧州諸国の制限に関しては下のようにそのときどきをまとめてきました。

第二波に苦しむヨーロッパ、次々と規制再強化 試される連帯
クリスマス、欧州各国が苦肉の「緩和策」 第3波に警戒
今年の欧州のクリスマスは? 制限強化・延長やむなし、苦しい各国


このうち、クリスマスまであと1週間という時期の状況をまとめたあと、スイスは2020年12月22日から1ヵ月間の部分ロックダウンを、オーストリアはクリスマス後27日からのロックダウン、イタリアは12月21日~1月6日までのロックダウンを決定。これまで欧州では異色ともいえる対策(No対策?)をとってきたスウェーデンでさえ、入店人数規制やマスク着用義務などを導入するという動きがばたばたとありました。


イギリスで発見された変異種の波紋


さらに、新型コロナの変異種が認められたイギリスでは、変異種との直接的関連はまだ定かではないないものの感染加速が上がっていることを考慮し、ロンドンを含むイングランド南東部、東部、またウェールズのロックダウンを決定し、昨日12月20日から施行。


それと並行して、この変異種と似たものがすでに南アフリカ、オランダ、デンマーク、イタリアなどで認められました。
これを受け、この週末、世界中で、イギリスとのフライトやフェリーを一時中断にしたり、人や物の行き来を止める国が、それはそれは驚く勢いで続出しています。すべてを網羅していませんが、わかる限りの例を挙げると下のとおりです。


*イギリスからの空の便を止めたのは、オーストリア、オランダ、イタリア、クウェート、ドイツ、ブルガリア、ラトヴィア、アイルランド、ルーマニア、ルクセンブルグ、チェコ、イラン、モロッコ、カナダ
ベルギーは、イギリスからの入国を少なくとも24時間禁止に。
イスラエルは、イギリス、南アフリカ、デンマークからの外国人入国を禁止に。
フランスもイギリスからの入国者を48時間ストップ。
アイルランドオランダはイギリスからの旅客船もストップ。
エルサルバドルは、過去30日の間にイギリス、南アフリカに滞在した者はすべて入国禁止に。
トルコは、イギリス、デンマーク、オランダ、南アフリカからのフライトをストップ。


ご覧のようにイスラエルやエルサルバドル、トルコはイギリス以外の国(変異種が発見された)も制限対象としています。残念ながらこのリストは、今後さらに長くなる可能性が高いと思われます。


注視が必要な理由


念のために書き添えておくと、新型コロナの変異はこれまでも多く出現しており、これが最初ではありません。また今回発見された異種が重症化や感染速度の加速に関係するかどうかはいまのところ不明です。さらに、現在欧州連合議長国であるドイツの保健相はこの変異種についても現行のワクチンは有効であるとみられる旨を昨日(12月20日)発言していますので、パニックになる必要はいまのところないと思われます。


ということで、思いがけず、新型コロナ異種により、ブレグジット移行期間終了を待たずに世界から孤立してしまったイギリス。世界に先駆けてワクチン接種は開始したものの、ロックダウン下、不安に包まれた年末年始となりそうな雲行き。イギリス海峡のこちら側EUも他人ごとではありませんし、同じ地球上にある限り東アジアも一蓮托生。続けて注視する必要があるでしょう。


(冠ゆき)


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冠ゆき

山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド、イタリア、中国の生活を経た後、2013年フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40ヵ国。6ヵ国語を解する能力と多様な文化に身をおいてきた経験を活かし、柔軟かつ相対的視点から、フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介中。
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