No.548フランス交通機関12月5日から無期限ストの可能性高まる
政府が長年懸案としてきた年金制度の改革に反発し、そこかしこでプスプスと煙を出すようにストが勃発しているフランス。
以前からツイッターなどでお知らせしているように、12月5日は、複数の職業間にまたがる大規模なストが決行されるおそれが強まってきました。
簡単にまとめると、かねてよりストを予告してきたのはパリの交通網の多くを運営するRATP社の5つの労働組合(Unsa-RATP, CFE-CGC RATP, Sud-RATP, Solidaires-RATP, FO-RATP)でした。その呼びかけにさらに加わったのが、4労働組合(CGT RATP, SUD-Rail, Unsa ferroviaire, CGT-Cheminots)。RATPだけでなく、フランス国鉄SNCFの労働組合も含まれています。特にCGT-Cheminotsはフランス国鉄最大の労働組合。たいていの場合、最も強固な姿勢を取ることでも知られています。
いずれの労働組合も、12月5日のみでなく、その後もつづくスト決行を描いているようです。
一方、同じくフランス国鉄の労働組合でもCFDT-Cheminotsは、11月22日発表予定の要求への返事次第で、ストへの参加をを決めたいとしています。
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フランス国鉄駅 ©Kanmuri Yuki
現在の時点では、12月5日の交通状況がどうなるか確実なことは何もいえませんが、全国的に交通網の麻痺する確率はかなり高いとみられています。
RATP社ではすでに、これまで同様、シェアカーやシェアバイク、荷物輸送サービスなどとのコラボをすすめていますが、「焼け石に水」という見方があるのも事実です。
SNCF(フランス国鉄)もTGV、Ouigoなどの高速鉄道、TER、インターシティなどの列車、Thalys(タリス)、 Eurostar(ユーロスター)などの国際列車、またパリ市内のRER複数とSNCFが管理するトラムT4線などがストの影響を受ける見込みです。
また、空の便であるエールフランス(Air France)の地上職員の労働組合FO Air Franceも、先週になって12月5日ストへの参加を決めました。これにより、全国的に空の便へのスト影響も避けられない見通しとなっています。
この日フランスにいらっしゃる予定の方は、公式サイトやツイッターでこまめに情報確認を行うようにしてください。それぞれの交通機関のリアル運行状況サイトのリンクを下に張っておきますので、参考にしてください。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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