No.535フランス北部ブーヴィーヌ「音と光」中世祭のご案内

公開日 : 2019年09月07日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

フランス北部リル(リール)から、約15キロメートル東に、ブーヴィーヌという町があります。フランス史に詳しくなければ特に目を止めることもない地名ですが、実はブーヴィーヌは、歴史の重要な舞台となったことがあるのです。

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ブーヴィーヌの戦いの顛末を語る聖ピエール教会のステンドグラス©Kanmuri Yuki

それは今を遡ること805年、1214年のブーヴィーヌの戦いです。

この戦いで勝利を得たのがフランス王フィリップ2世。これにより、カペー朝王権がより強固なものになりました。詳しくはNo.53の記事に書いた通りです。同記事で紹介したように、ブーヴィーヌの聖ピエール教会には、このブーヴィーヌの戦いの顛末を色鮮やかに表したステンドグラスが並び、非常に見応えがあります。

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Son et Lumière 2019のポスター

このブーヴィーヌで、4年前から続いているのが「音と光(son et lumière)」のイベントです。今年の開催日は来週9/12(木)~14(土)を予定しています。

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中世劇『ユリとライオン』出演者©studio passion

メインとなるのは、『ユリとライオン、父の帰還(Le Lys et le Lion, le Retour du Père)』と題された90分の劇。こちらは、上述のブーヴィーヌの戦いから11年後という設定で、登場人物は、フランドル女伯となったジャンヌ・ド・フランドル(Jeanne de Flandre)。その父、ラテン皇帝ボードゥアン伯。当時のフランス王、獅子王と呼ばれたルイ8世など。

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ジャンヌ・ド・フランドル役©studio passion

ルイ8世は、ブーヴィーヌの戦いで勝利したフィリップ二世の長男です。また、ジャンヌ・ド・フランドルは、今もリルの旧市街に残るオスピス・コンテス博物館の元となった施療所を建てた人物というと、親近感が湧くでしょうか。

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オスピス・コンテス博物館©Kanmuri Yuki

劇は9/12~14日の3日とも20時半からの開演です。

料金:大人14ユーロ(9/12)or 17ユーロ(9/13-14)、12歳未満は10ユーロ。

劇鑑賞はフランス語のハードルが高い!という方には、9/14(木)午後2時から予定されている中世祭がお勧めです。中世をテーマにした見世物やゲーム、マルシェが立ち、こちらの入場は無料です。

また同日16時からは、馬術ショー、中世の戦いデモンストレーションも予定されています。こちらの鑑賞料は8ユーロ。

予約、チケット購入はこちらのサイトから

イベント中はフードトラックが複数来るので、軽食可能です。パーキングも無料です。

公共交通機関ご利用の方は、メトロで4 Cantons Stade駅まで行き、そこからバス69Rの利用となります。

このバス69Rは、事前の予約(1週間から1時間前まで)が必要な路線ですので、ご注意ください。

予約は電話(03 20 40 40 40)あるいはこちらのサイト、またIléviaのアプリ(iPhone or Android)で受け付けています。

(冠ゆき)

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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