No.489目前に迫ったブレグジット、フランス北部に見える影響
イギリスがブレグジット(Brexit)を決めるに至った国民投票。世界中を駆け巡ったあのニュースから、もうすぐ3年になります。イギリスの欧州連合脱退は、2019年3月29日と決まっていましたが、イギリスでの離脱協定の承認が得られず、延期されることが決まりました。
来週、協定が採択されれば、Brexitは5月22日に。万が一またもや承認が得られなければ、4月12日にいわゆる「合意なき離脱」となり、ヨーロッパでもイギリスでも相当な混乱が予想されます。
ブレグジットによりどのような影響を受けるか不透明である分、市民の不安も大きいようで、そこここに影響が出ています。
フランスの海辺から見えるイギリスドーバー
例えば、イギリスと国境を接するフランス北部の港町、カレ(Calais)やダンケルク(Dunkerque)では、3月頭から税関職員が抗議のため、仕事の速度を落とすなどして、混乱が起きています。
フランス北部の港町カレの市庁舎
その一方、カレでは、今月3月、ワインの売り上げが大幅に伸びています。これは、ブレグジットを前に、今のうちにと大量に買い付けに来るイギリス人がたくさんいるため。ブレグジット後の決まりはまだ何もはっきりしていないようですが、おそらく今のように無制限にアルコールをもって国境を超えることはできなくなると考えられています。単純に考えても、免税店並みに一人9リットルという制限がついた場合、イギリス人がフランスまで足を運んでワインを買うメリットは無くなってしまいます。
ロンドンとパリをつなぐユーロスター
また、パリとロンドンをつなぐ国際特急列車ユーロスター(Eurostar)の発着するパリ北駅でも、税関のストにより、列車の遅延やキャンセルが相次いでいます。
今現在決まっているキャンセル便のリストは、こちらのサイトから見ることができます。また、同じページから、乗る便の変更や、払い戻し手続きもできます。
もしも、乗車したユーロスターが60分以上遅れた場合は、補償を請求することができます。補償請求は、乗車されてから24時間以上経った後に、こちらのページから手続きできます。
(冠ゆき)
参考記事:
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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