No.473旅先で病院に?そんな時はこのサイト!医療現場の50文が195言語に。
旅先で行かずに済めばそれに越したことはないけど、必要な時は行ったほうが良い場所。それは病院です。
ただし、これはかなりのストレス。というのも、お土産屋の買い物やホテルのフロントとのやり取りより、ずっと高いレベルの言語スキルが必要とされるからです。
そこで、そんな時に役立てたいサイトTraLELHo を、ご紹介しましょう。
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TraLELHoを作ったのは、フランス・レンヌのCHU救急部門で働く看護婦マリオン・ヴェルダゲさん。仕事場での経験から、外国人患者との応対を、なんとかスムーズに進められないかと考えたマリオン。なんと、医療用語に絞った翻訳サイトを立ち上げ、病院で必須の文章約50文を195の言語に訳したのです。
TraLELHoのページ
同サイトを訪れると、まずあるのがこの世界地図のページ。利用者は、ここから選びたい言語のゾーンを選びます。
ゾーンを選ぶと下のように国旗が並ぶページが出てきます。下はアジアゾーンのページ一部。
TraLELHo、アジアゾーンを選ぶと出てくる国旗ページ。
このうち、日本語の訳が見たければ、日の丸を選ぶわけです。
そうすると出てくるのがこちらのページ。
TraLELHo、日本語のページ
真ん中には、8つのテーマ(状況、痛み、神経、呼吸、循環、不調、消化、既往症)ごとの文章がフランス語で並んでいます。それぞれカーソルを近づけると文章が日本語で表示されるという仕様です。ざっと見たところ、日本語の文章は比較的自然で、このまま使えそうです。
元はフランスでの使用を目的として作られたので、どの言語のページもこのようにフランス語との対応でしか表記されませんが、基本文はすべて共通なので、文章の順番を覚えておけば、他の国の病院でもこのサイトの利用が可能だと思います。
サイトの左上のメニューを開くと、小児科・レントゲン科・受付・麻酔科に関する対訳文章のシートも出てきます。ただし、残念ながらこのシートの翻訳は質が低く、分かりにくいものが多いようです。マリオンに問い合わせたところ、主要50文は人が訳したものであるのに対し、シートの翻訳は機械翻訳なのだそうです。
もちろん、マリオンは今も、サイトを改善するべく活動中ですので、近いうちにシートの翻訳の質も改善されることになりそうです。
(実は私もボランティアで翻訳チームに加わることにしました。乞うご期待!)
つい自分だけは縁がないように思いがちですが、いつ何時、急病や事故に遭うかわからないのが人生。私自身、旅先で救急に駆け込んだり入院したりした経験は、1度や2度ではありません。
使わずに済めばそれに越したことはありませんが、いざという時に助かるこういうサイト、海外旅行前にしっかりチェックしておけば、心強いこと請け合いです。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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