No.429フランス国鉄7月以降のストの行方+4月5月の定期券払い戻し方法(追記足しました)
フランス国鉄労働組合、現在の姿勢
4月から3ヶ月間利用者を悩ませてきたフランス国鉄のストも残すところあと4日となりました。予定されている残りのスト日は今月6月22ー23日と27ー28日です。
これまでの推移を見る限り、スト参加の組合員は減少傾向にあります。スト初日には33.9%を占めた参加人数は、前回18日は10.8%まで減りました。実際、 運行車両のパーセンテージもかなり上がっており、 6月18日には、TGV は4本に3本、TERは5本に3本、Transilienは3本に2本と、半数を大きく上回る運行数でした。
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フランス国鉄職員の労働組合は複数ありますが、そのうち最も大きいのがCGTです。またこのCGTは最も強固な姿勢を打ち出しており、フランス国鉄改正案をめぐる政府の対応を不服とし、6月28日以降のストも辞さないと公言しています。第三に大きい労働組合SUDも同様で、両組合は、7月2日、6―7日、11日のストの可能性を示唆しています。
けれども、CGTの次に大きいとみられる組合UNSAは、7月のスト続行をしない旨を昨日19日に表明しました。
ところで、フランスは現在バカロレアと呼ばれる高校卒業国家試験の真っ最中です。バカロレア受験生が迷惑を被らないようにと、一部の労働組合はバカロレア期間中のストの一時停止を検討しましたが、 結局全労働組合の意見は一致せず、一時停止はされることがありませんでした。鉄道運転手20%を代表する第四の組合CFDTだけが、バカロレア試験期間中、単独でストを一時停止しましたが、CGTなどはこれを厳しく批判しています。
このCFDTは、7月以降の姿勢をまだ決めていませんが、6月28日までに決定し公表する予定にしています。
【追記】この記事公開後、CFDTは、夏のスト続行に加わる意思がないことを表明しました。
こういう状況ですので、万が一夏の間もストが続行されることがあっても、この三か月ほどの影響は出ないと思われます。
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パリの定期券払い戻し方法
一方、昨日より7月22日まで、4月と5月販売された国鉄パス Pass Navigoと、Imagine Rカードの半額払い戻し手続きが可能となっています。
対象となるのは、Navigo Annuel、 Navigo Mois、Navigo Solidarité Mois、imagine Rいずれかのパスを持ち Transilien下の路線の利用客のみです。
トランシリアン: L線, J線, N線, U線, C線, D線, R線, E線, P線, T4線, H線, K線、
Charles De Gaulle Etoile と Marne la Vallée Chessy - Boissy Saint-Léger間以外のA線、Paris Gare du Nord と Robinson - Saint-Rémy lès Chevreuse間以外のB線
払い戻し請求のできるサイトはこちらから。
住所証明や、勤め先の住所証明が必要です。
つまりパリのメトロのみの利用客は、払い戻しの対象にはなりませんのでご注意ください。
(冠ゆき)
参考記事:Le Point
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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