No.348フランドル地方のお年玉は、お土産にもなる甘い○○

公開日 : 2017年01月08日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

2017年の幕開けから、早くも一週間が過ぎました。

1月6日はエピファニーで、厳密には、その日にガレット・デ・ロワ(galette des rois)を食べるのがフランス北部の風習ですが、1月中は、なんやかやと、ガレット・デ・ロワを囲んでの集まりがあります。(ガレット・デ・ロワの風習については、No.63 などをご覧ください)

63-3.jpg

先日ラジオで聞いたところでは、フランス企業の約半数が、社内でガレット・デ・ロワを食べるそうですし、当然、学校の給食にも出てきます。昨日立ち寄ったスーパーでは、入り口で、ガレット・デ・ロワの試食を配っていました。というのも、家庭で食べるのは、おそらく1月最初の日曜がピークだからと思われます。

ガレット・デ・ロワは、日本でも買えますが(No.65 をご参照ください)、作ってみたい!という方。最近こちらの記事にレシピを載せましたので、チャレンジしてみてください。

また、同記事に書いたように、最近では、フランス南部で食べるガトー・デ・ロワ(gâteau des rois)が北上しており、パリでは数年前からじわじわ人気が出ているようです。でもまぁ、私の住む北の果てまではまだ来ないだろうと思っていたら、昨日、パン屋でブリオッシュ生地のガトー・デ・ロワを売っているのを発見してしまいました。ガトー・デ・ロワのレシピも上の記事に書きましたので、気になる方はチェックしてみてください。

さて、実はここまでは前置きです。先週、別媒体に公開したもう一つの記事は、フランドル地方のお年玉に関するものでした。一言で言ってしまえば、この地方では、伝統的に、お年玉は、おばあちゃんの手作りゴーフルだという話です。

348-1.JPG

手前2枚にはがした生地の間に右のペーストを挟み出来上がったのが奥のゴーフル

同記事にあるブリガン氏のお店のあるウプリヌ(Houplines)は、ベルギーと国境を接する町で、リル(Lille)から見れば北西にあります。人口8000人に満たない小さな町ながら、なかなか立派な市庁舎が目を惹きます。

348-2.JPG

ウプリヌの市庁舎

この市庁舎の設計者はアルベール・バール(Albert Baert)。19世紀終わりから20世紀にかけてフランス北部の町づくりや建設に関わった人で、ここでも何度か紹介した(例えばNo.14 )ルーベ(Roubaix)のラ・ピシーヌ工芸美術館(元は市営プール)を設計した人物でもあります。

ブリガン氏のLa Gaufre du Pays Flamand(フランドルのゴーフル)店は、この市庁舎からすぐのところにあります。

348-3.JPG

氏愛用のゴーフリエ

住所は 4 rue Victore Hugo, Houplines

開業時間は、月―金:9時―18時半と、土曜:9時―12時。

地図で見ると遠く見えますが、リルから地下鉄とバスで行ける距離。メトロ2番線の終点St.Philibert(サン・フィリベール)で降りて、Erquinghem(エルキャンゲム)行き80番のバスに揺られること30分弱。Pont Casier(ポン・カジエ)停留所で降りれば、すぐの場所です。

348-4.JPG

80番のバス

電車代分、数ユーロ高くなりますが、Armentières(アルマンティエール)まで、SNCF(フランス国鉄)で移動して、そこから同じく80番バスに乗れば、もっと時間も節約できるわよと、お店のお姉さんが教えてくれました。

お店には、ゴーフリエ(ゴーフルの型)のちょっとしたコレクションも置かれています。また、ゴーフルのほか、この地方の特産品も並んでいます。

348-5.JPG

ゴーフリエコレクション

ブリガン氏のゴーフルには、オーソドックスなバニラ味とテンサイ砂糖味のほか、グランマルニエ味、シコレ味、スペキュロス味、スミレ味、モヒト味などなど多くのヴァリエーションがあります。ちなみに、私のお気に入りは、何度食べてもラム味です。ぜひお試しください。

1933年から変わらぬ無添加レシピですべて手作りのこのゴーフルは、リル近郊にも卸されています。卸先のリストはこちら。常温で4週間ほどもちますので、お土産にもお薦めです。

フランス北部に寄られる方、今年のお年玉に、ひとついかがでしょう?

(冠ゆき)

フランス在住者、旅行者の役に立ちそうな情報は、twitterでも流しています。よろしければ、そちらもご覧ください。

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。