No.169フランス北端の平原を流れるドゥール運河沿いの町のお祭り(6/5-7)

公開日 : 2015年06月01日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

 Deule(ドゥール)は、ドゥエ(Douai)からドゥーレモン(Deûlémont)まで流れる川で、中世より、複数回の工事で、運河化されてきました。

 リールのシタデル城塞を取り巻くのも、このドゥール運河の一部です。

 そのリールのシタデル城塞あたりから、ベルギーとの国境に位置するドゥーレモンまでを、ドゥールの谷間(Val de Deûle)と呼びます。谷間と訳したものの、実際に谷があるわけではなく、平原をなだらかに運河が流れている様子をイメージしてもらったほうが、ぴったりきます。

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ドゥールの谷間の地図(拡大してご覧ください)

 この区間にある町が、Lambersart(ランベルサール)、Saint-André(サンタンドレ)、Marquette-lez-Lille(マルケット・レ・リル)、Wambrechies(ワンブルシー)、Quesnoy-sur-Deûle(ケノワ・シュル・ドゥール)。少し運河から離れますが、Verlinghem(ヴェルランゲン)などもこの地域に含まれます。

 以前、ワンブルシーについて少し書いたことがありますが(No.50)、町を流れる運河の上には、喫茶店を兼ねた船が停泊していて、オランダを思わせるものがあります。

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 ドゥール沿いには、遊歩道もあり、散策していると、大きな運搬船が通ることもあります。

 また、マルケット・レ・リルとワンブルシー北部は、旧式のトラムが結んでいて、夏の間水曜と週末、遊覧トラムを楽しむことができます。このトラムは、No.30で書いたリールとルーベやトゥルコアンを結ぶグラン・ブールヴァールを作った技術者の名を取って、「モンジー」と呼ばれていたものを含みます。

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モンジー

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モンジー内部

 ドゥールの谷間は、町からすぐの場所であるにも拘わらず、緑多いのんびりした地域で、私の好きな地域の一つです。遊歩道も多く、これからの良い季節、少し町から離れたいときには、最適な場所です。

 前置きが長くなりましたが、この週末(6/5-7)は、このドゥールで良い季節の始まり祝うイヴェントが予定されています。

 上記の町、それぞれで行われるイヴェントプログラムは、こちらのサイトから。

 そのうち主なものを下にご紹介しましょう。

6/5 (金)

開幕のショー(無料)

≪場所≫マルケット・レ・リル、Place du Général de Gaulle(市庁舎前)

≪行き方≫リール・フランドル駅からマルケット行き14番バス。Marquette Mairie下車。(約22分)

≪時間≫22時から

6/6 (土)

四要素(水・土・空気・火)をテーマにしたショー(無料)

≪場所≫ヴェルランゲン、base de loisirs(Route de Pérenchies)

≪行き方≫リール・フランドル駅からヴェルランゲン行き50番バス。(約36分)(注:町中からしばらく歩く必要があるのと、夜のショーなので、車の移動ができる方にだけ薦めます)

≪時間≫22時から

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ヴェルランゲンの散歩道

花火ショー(無料)

≪場所≫ドゥーレモン

≪行き方≫コミーヌ(Comines)かアルマンティエール(Armentières)の駅から82番のバスで行くことができますが、夜も遅いので、帰りの足を確保できる人だけにお薦めします。

≪時間≫23時から

6/6(土)-6/7(日)

ランベルサール、ケノワ・シュル・ドゥール、ワンブルシー、ドゥーレモンなどから様々な船旅(平均1時間)ができます。値段は2ユーロから5ユーロ。上記プログラムのp.10-13をご覧ください。

6/7(日)

旧トラムの遊覧

≪場所≫ワンブルシー、マルケット・レ・リル

≪行き方≫ワンブルシーまでは、リール・レピュブリック広場からL1バス、ワンブルシー行きで30分。

マルケット・レ・リルまでは、リール・フランドル駅からマルケット行き14番バス。

≪時間≫14時―18時(30分おき)

≪値段≫大人5ユーロ、4-12歳1ユーロ

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 そのほか、移動式遊園地、馬車、ポニー、展覧会、カヌー、アーチェリーなど、各町でいろいろな行事が予定されています。

 お近くの方は是非お寄りください。

(冠ゆき)

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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