No.125それでも季節は巡る:フランス北部、春のお便りと復活祭

公開日 : 2015年03月31日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

 フランスでは、春分の日から春が始まるとされています。

 No.108で書いたように、3月半ば、一時、春が来た!と思わせる陽気が訪れた、ここ、フランス北部。残念ながら、そのあと、再び気温が下がり、長雨が続きました。

 それでも、曇り空の下に、ちらほら咲き始める花もあり、春がそこまで来ていることを感じていました。

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 この週末、フランスは夏時間に切り替わりましたが、ノール・パドカレ地方は、警報が出されるほどの強風で、昨日は、高速道路に倒木が原因の渋滞が出来るほど。

 すっかり花は散ってしまったかと心配しましたが、今日もまだ木々に色が残っているのを見て、安心したところです。

 ちなみに、3/28(土)は、日の出6:30。日の入り19:10だったトゥルコアン。

 夏時間になった3/29(日)は、日の出7:31。日の入り20:12。

 一気に夜が長くなりました。これから夏至まで三ヶ月、一日2,3分の速さで日照時間が増えていきます。

 お花の話に戻ると、私の印象では、北国ほど、花々は一斉に開くように思います。ここ、フランス北部も、フランス南部やイタリア、日本と比べると、一気に花が咲くように思いますが、それでもよく注意をしてみれば、少しずつ時間差があるようです。

 天候にもよるでしょうが、今年気がついた順序を挙げれば、

まず最初に花開いたのがプリムラ。

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 まだ寒いと思っていた時期、庭に色が増えているのに気がついて驚いたものです。

 そのあと、少し温かくなってきたかと思う頃開くのが、ほんのりピンクの「桜もどき」。桜の花に似ているけれど弱冠小ぶり。おそらく、アーモンドの花だと思います。

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 この「桜もどき」がほころび始める頃、水仙も咲き始めます。

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 数日遅れて咲き始めるのが、濃いピンクの「桜もどき」。(本名が分かりません)

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 同じ頃、黄色い連翹(れんぎょう)も花開いているのに気がつきます。

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 お花に夢中になって、忘れてはいけないのが、しだれ柳。冬中、ずっと枝だけだったのが、綺麗な新緑に染まるのです。

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 今日は、すみれも咲いているのに気がつきました。

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 こぶしの花もつぼみがだいぶ膨らんでいます。

 このあとは、きっと順番を数えていられないくらい、あっという間に他の花々が開くことでしょう。

 毎年ながら、春は、植物の底力を感じる時期で、ひたすら感嘆する毎日でもあります。

 この感動は、北にいればいるほど強いものです。例えば、私の知る中では、ポーランドの春が、最も感動的で、喜びに満ち溢れたものでした。

 春の喜びを体感できるのは、北国に住む恩恵といえるでしょう。

 昨日から聖週間に入り、とうとう次の日曜日は復活祭です。よみがえりの祭、復活祭が、春に祝われるのも、決してこの季節感と無関係ではないでしょう。

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(冠ゆき)

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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