No.2 フランスの北の果てはビール天国?
フランスのアルコール飲料というと、大抵の人が思い浮かべるのはワインでしょう。実際、フランスで消費されるアルコール飲料のうち59%はワインです。統計によると、一年で国民一人につき53リットル近くのワインを消費していて、世界で一番ワインを飲む国でもあります。
これに対してビールは年間国民一人当たりの消費量は30リットルにしかなりません。およそ40リットル消費する日本と比べても少ない量です。
ところが、そのフランスの中でも年間一人当たりのビール消費量が90リットル以上に達する地方が二箇所あります。一つはドイツ国境に位置するアルザス地方。もう一つがフランスの北の果て、ここノール・パドカレー地方です。
考えてみれば、国境を隔ててすぐそこのベルギーは、世界で最もビールの種類が豊富な国として知られていますし、自然なことかもしれません。
ノール・パドカレー地方には40ほどのビール醸造会社があり、毎年ビールを4億5千万リットル生産しています。ここ数年の傾向として、地方限定のビールが好まれる傾向にあり、小さな醸造会社が増えています。スーパーはもちろん、小さな小売店にも地方ビールの売り場が大きく設けられていますが、そういう理由で、同じ銘柄がどこでも見つかるというわけではありません。
正直な話、ヨーロッパのビールは美味しい!まず種類が多い。フルーティなものから、ハチミツのような甘みを感じさせるもの、こくのあるしっかりとした味のもの、さまざまな味があり、一日の食事のいろいろな場面に合わせて選ぶことができます。
フルーティビールで有名なのは、ベルギーのチェリー風味Kriekですが、La chouletteのラズベリービールもなかなかのものです。こくのあるビールが好きな方には、褐色ビールや琥珀ビールをお薦めします。これらの違いについては、次回詳しくお話しましょう。
ここフランスの北の端の利点はベルギーも近いこと。ベルギービールもノール・パドカレーのビールも同じように手軽に買うことができ、まさにビール天国。
お値段も安く、だいたいスーパーで買う場合、だいたい25cl瓶6本入りで4―6ユーロ。75cl瓶1本で2-5ユーロです。
それぞれ個性的で美味しく、どれを飲んでも外れがありません。是非みなさんもフランスの北へ足を運び、いろんなビールを試して、ご自分のお気に入りを見つけてください。
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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