イタリア料理界の父 グアルティエロ マルケージ氏 永眠

公開日 : 2017年12月27日
最終更新 :
筆者 : YUCA
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昨日、よく知るイタリア人ジャーナリストから速報が入る。

イタリア料理界で最も著名とされる重鎮 Gualtielo Marchesi (グアルティエロ マルケージ)氏が、昨日ミラノのご自宅で息を引きとられた。(享年87歳)

マルケージ氏は、ボリュームたっぷり・味で勝負!が主流だったイタリア郷土料理を、味はもちろん見た目にも工夫を凝らした Nuova Cucina Italiana ( ヌォーヴァ クッチーナ イタリアーナ)" 新しいイタリア料理 "というジャンルを確立し、ちょうど40年前にオープンした自身のレストランでイタリアで初のミシュラン3つ星を獲得したイタリア料理界の巨匠なのである。その後は、指導にも力を入れ、現在イタリアで活躍するミシュラン星つきのスーパーシェフの大半はマルケージ氏を師事。そうした彼らを総称して、マルケージ チルドレンと呼んでいる。

数年前には、ミラノに Marchesino(マルケジーノ)というカフェとレストランをスカラ座のすぐそばにオープンさせたほか、教育にも熱心でパルマの国際料理専門学校の校長となり、つい数か月前まで教壇に顔を出されていたと伺っている。

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マルケージ氏とは、2年前に行われた EXPO MILANOで念願の再会を果たす。EXPO MILANO TUTTO FOOD (エキスポ ミラノ トゥット フード)で、私が考案、料理した16品のうち、ZUPPA ITALIANA を大層お気に召され、その晩のお食事会の招待を受ける。そこでは、巨人の隣で夢のような楽しいひとときを過ごさせて頂いた。

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食事が終わり、別れ際に握手だけではなく、イタリアでは、友人や、仲の良い人とは挨拶と同時に交わす定番の Baci & Abbracci (バーチ エ アブラッチ ) = キス&ハグ をこともあろう巨匠からリクエストされ、緊張しながら恐る恐る巨人の頬にキスさせて頂く。私にとっては、夢のような出来事だった。またの再会を約束したその日が最後となった。そんなことならば、思いっきり抱きしめておけばよかった・・・。

イタリア料理界の永遠の巨匠 グアルティエロ マルケージ・・・

夢をそして希望をありがとう!

どうぞ、安らかにお眠り下さい。

筆者

イタリア特派員

YUCA

イタリア ピエモンテ州 アスティ在住。 フードスタイリストとして活動15年目、アスティにて起業。

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