イスラエルの春の足音:アネモネの花絨毯

公開日 : 2017年02月24日
最終更新 :

2月、多くのイスラエル人が楽しみにしているものがあります。それは、アネモネという野花が作り出す花の絨毯。2月上旬から中旬頃までの2週間ほどの間、イスラエルの南部の都市ベエル・シェバの郊外の野原が真っ赤に染まり、イスラエルに一足早い春の訪れを告げます。

イスラエルの南部アネモネの花.jpg

イスラエルは暑いというイメージが強い国ですが、短いけれどれっきとした冬があります。夏は乾季、冬は雨季という地中海性気候に属しており、3月から10月までは気温が高く雨がほとんど降らない一方、11月から2月までの間は、約2週間ごとに大雨が降り、気温がぐっと下がります。降雨量が最も多く気温も一番低いのは12月と1月。2月になると雨の量が減り、気温も少しづつ上がっていきます。そんな頃、テレビやラジオのニュースでアネモネの開花の情報が流れると、イスラエル国民は春の足音を感じるのです。

イスラエル南部、アネモネの群生.jpg

アネモネはキンポウゲ科の花の一種で、イスラエルでは南部の都市ベエルシェバの郊外の野原にて開花する咲く真っ赤な花です。地中海地域原産の花で、語源はギリシア語で風を意味するそう。花言葉は、「君を愛す」。その燃えるような赤い色をした可憐な花にぴったりの花言葉ですね。

イスラエルのアネモネの花.jpg

アネモネの満開時には野原が真っ赤に染まり、それは見事です。この風景をヘブライ語で「ドロム アドン」と呼びます。日本語に直訳すると「赤い南」。ドロム アドンを楽しもうと、週末には家族連れがこぞってアネモネの咲くエリアに出かけます。ランチボックスを持参し、ブランケットを広げてひなたぼっこをしながらのんびりと「お花見」したり、広域に広がるアネモネの花の絨毯の一帯をハイキングしたり。みな思い思いの方法でイスラエルの春の訪れを満喫します。

イスラエル南部、アネモネの花畑を楽しむ人々.jpg

イスラエルは砂漠のイメージが強い国なので、赤い野花が咲き乱れる風景があるとは意外ですよね! でも、雨季から乾季への移り変わりの2月には国中が一気に緑に溢れて花が咲き乱れ、春の息吹をとても強く感じることができる国なのです。この時期にイスラエルを訪れる際は、ぜひ郊外に足を伸ばしてアネモネの赤い花を満喫することをお勧めします。

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