【ジョージア】雪化粧ニノツミンダ③~ゴレロフカ村まで

公開日 : 2021年11月04日
最終更新 :
筆者 : fujinee

ニノツミンダ滞在2日目は、南東方面にあるゴレロフカという村まで歩いてみることにしました。

ゴレロフカ村までは片道10km弱。

10月下旬でも日差しがあれば、冬の上着は必要ないような気温でした。

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↑路傍の風景。

路傍には廃墟となった建物が目立ちます。

ジョージア~アルメニアの田舎における典型的な風景と言えるでしょう。

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↑ニノツミンダの町外れ付近。

ニノツミンダを出ると雄大な平原が続きます。

この辺りはじゃがいも畑がよく見られます。

ちょうど収穫の時期であるようで、作業をしている農民を多く見かけました。

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↑じゃがいも畑。

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↑じゃがいもの収穫に向かう農民。

ジョージアのじゃがいもの産地と言えばツァルカ村をよく耳にしますが、この一帯も大規模なじゃがいもの産地であるようです。

ほとんど集落もないような一本道を延々と歩きます。

途中、1台の車が停まってくれたので、2kmほどヒッチハイクでお世話になりました。

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↑道中、数少ない村への道しるべ。

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↑平原の一本道を歩きました。

ゴレロフカの手前のオルロフカ村辺りで降ろしてもらいます。

ここにも、商店のような廃墟がありました。

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↑オルロフカ村。

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↑商店のような廃墟、看板はアルメニア語。

ここからしばらく歩くとゴレロフカ村が見えてきます。

アルメニア国境から約10kmのゴレロフカ村は、デュホボール(Dukhobor)という移民の人々の村。

デュホボール派は18世紀のロシア・ウクライナに起源を持つキリスト教系の信者。

独特の信仰や風習を持つデュホボールはロシア正教からの弾圧を受け、1841年からグルジア(現ジョージア)、カナダ、アメリカなどに移住を開始したそうです。

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↑ゴレロフカ村の外れ。

グルジアではこの辺りにやってきたデュホボールの人々。

1970年頃にはボグダロフカ(現ニノツミンダ)に約4000人、ゴレロフカに約3000人のデュホボールが居住していたそう。

しかしジョージア国内では現在デュホボール派の人々は、ここゴレロフカおよびオルロフカに数十家族を残すのみとなりました。

理由はこの地の冬の厳しさと貧困。

この地を泣く泣く去った者も多かったそう。

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↑ゴレロフカ村。

ゴレロフカ村の家屋には、水色がアクセントカラーとして頻繁に使われています。

バルコニーの装飾が独特で、屋根の上に芝が生えた家も多く見られました。

何人かの村人とすれ違いましたが、やはりロシア語が主要言語であると見られます。

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↑水色がアクセントとなっているゴレロフカ村の家屋。

デュホボール派は独特な民族衣装でも知られますが、そのような衣装は今回見られませんでした。

ゴレロフカ村は標高約2000m。

まだ寒くはありませんでしたが、寒冷地の農村といった雰囲気を漂わせていました。

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↑屋根の形やバルコニーの装飾が独特だと感じました。

しかし私は今回ひとつの失態をおかしてしまいました。

この村で一番有名な青い教会があるらしいのですが、それを見逃して帰ってきてしまったのです。

私はときどきこのような失態をやりますが、また再訪する理由ができたと考えましょう。

約2kmのヒッチハイクも合わせて、合計約5時間の道のりでした。

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↑屋根に芝を敷き詰めた建築も目立ちました。

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↑ゴレロフカ村。

↑ゴレロフカ村とオルロフカ村。

筆者

ジョージア特派員

fujinee

ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。

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