【ジョージア】初夏のウダブノ村④~お花畑と雷

公開日 : 2021年06月11日
最終更新 :
筆者 : fujinee

ウダブノ滞在3日目の朝。

この村での目覚まし時計は、ニワトリや家畜の鳴き声。

この日も運よく晴れてくれました。

また手作りの朝食をごちそうになったあとで、外出。

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↑サガレジョへ続く一本道。

このウダブノ村に来た一番の目的は、大草原の自然を満喫することです。

まずは、村からサガレジョ方面に向かう一本道をしばし歩いてみます。

一本道の遥かかなたを牛たちが草を求めて移動していました。

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↑草原を移動する牛たちの群れ。

しかし、牛の群れに近寄っていくと、放牧犬に威嚇されてヒヤっとしました。

牛飼いの男が急いで近寄ってきて、犬をなだめています。

ウダブノ村で、犬には注意が必要です。

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↑小鳥たちが群がる木。

ウダブノ村には多くの野鳥も。

草原にポツンと立つ木には、小鳥たちが集まってにぎやかでした。

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↑路傍の塔。

路傍には塔があります。

スヴァネティ地方の「復讐の塔」を小型にしたような造りで、ごく最近建てられたもののよう。

実際に見張り塔なのかもしれません。

しかし、ここにも多くの小鳥たちが飛来していたので、鳥の巣の役目があるのかもしれません。

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↑塔の内部。

村に戻る途中にひとりの老婆と出会いました。

最近かなり理解できるようになってきたジョージア語で立ち話。

サガレジョへ行くというので、「ヒッチハイクですか?」とたずねると、「さあ、どうでしょうねぇ」と返してきます。

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↑サガレジョへ続く一本道(サガレジョ方面を臨む)。

しかし老婆は、その直後に通りかかった農業トラックにさっそく乗せてもらっていました。

この一本道では、ヒッチハイクをしていなくても、頻繁に車が停まってくれます。

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↑サガレジョへ続く一本道(ウダブノ方面を臨む)。

その後、村の反対側にあるダヴィドガレジ方面への一本道をまた歩いてみました。

この道沿いでも、牛や馬たちが草を食んでいます。

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↑草を食む馬たちの群れ。

家畜たちが一斉に草を食むと草が「動く」ので、乾燥していて同時に湿っている草の匂いがモワっと上がってきます。

五感を使って初めてわかる知識です。

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↑一本道とウダブノ村。

村からダヴィドガレジ方面に1kmほど進んだところで、向かって右側の草原に入ってみます。

草原の真ん中に腰かけて、特派員記事の原稿を書いたりしました。

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↑雄大なウダブノの空。

折しも6月初旬のウダブノは花のシーズン。

辺りを見渡すと、色とりどりの花が咲き乱れ、草原がお花畑になっています。

そして、同じ草原のなかでも、細かいエリアごとに植生が違っているのが興味深くもあります。

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↑すみれ色の花。

これは、ジョージア語で「イア」と呼ばれるスミレの一種でしょうか。

まさにすみれ色といった淡い紫と、葉の緑色がなんともナイーヴなコントラストを生み出していました。

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↑すみれ色の花が咲き乱れる草原。

自分のスマホでは、この色合いをうまく記録に残せないのがもどかしいところです。

別の花が咲いているエリアは、また違うコントラストを生み出します。

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↑こちらの花はより濃い紫。

ウダブノ村周辺において丘の斜面は、まるで万華鏡の鏡の役割を果たします。

その向きや傾斜によって、日光の照射や反射がそれぞれ異なってきます。

それらは別々の陽だまり、影、そして遠方では霞を作り出します。

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↑空、そして丘の斜面にできる影。

それゆえに、位置を100m移動しただけでも、同じ風景が彩りを変えるのです。

ウダブノの地形が織りなすこの手品も、ここに来なければ知ることはないでしょう。

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↑ウダブノ村。

宿に帰る途中、村の子供たちに出会いました。

「日本人が来てるぞ」と、子供らしく大騒ぎになります。

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↑少年の家と同じタイプの家屋。

その少年の自宅だという家まで案内してもらいましたが、それはまるで廃墟のような石造りの家屋。

近くの個人商店で、ひとつ30円にも満たないアイスクリームを人数分買い与えます。

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↑ウダブノの草原。

宿に帰ると、にわかに天気が怪しくなってきました。

日が沈む頃には激しい雷雨となりました。

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↑刻々と雲の様子が変わるウダブノの空。

大平原の真ん中にある離村での雷は、室内にいてもヒヤヒヤします。

これも五感で体得する知識です。

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↑ウダブノの草原。

【ジョージア語単語の表記と発音】

スミレ(ია/ia)

↑ウダブノ村。

筆者

ジョージア特派員

fujinee

ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。

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