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【ジョージア】秋のトゥシェティ①オマロ村へのデスロード

カテゴリー:旅行・ツアー・ホテル / 自然・風景 / 見所・観光・定番スポット 投稿日:2020年9月25日

ジョージアの山々の観光地は冬になると雪のために閉ざされる場所も多くあります。

秋になって少し時間ができたので、山間の観光地として人気があるトゥシェティ地区まで行ってきました。

しかしトゥシェティ地区の中心となるオマロ村に向かう際に待ち受けているのが72kmにもわたるというデスロード(死の道)。

自動車同士がやっとすれ違えるほど狭い未舗装の道が断崖絶壁を這って続いています。

ひとたび足を踏み外せば自動車は言わずもがな、登山者でさえも命の保証がないような道を約4時間車で走ります。

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↑オマロ村への危険道、ここはまだ入口付近。

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↑復路にて、右側は断崖絶壁。

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↑復路にて撮影、矢印がオマロ村への道。

実際、カフカス山脈を走るジョージアの危険道はいままで数々の命を谷に飲み込んできたそうです。

最近でも2020年8月23日、このオマロ・ルートではありませんが、シャティリという村へ向かう別の危険道で事故がありました。

マルシュルートカ(乗り合いヴァン、マルシュ)がハンドル操作を誤って谷に転落、結局17名が死亡し国民の追悼日が設けられたばかりです。

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↑山道に点在する転落事故犠牲者の慰霊碑。

私が好きな音楽の分野でもかつて、こちらの楽器パンドゥリの弾き語りをするテオナ・クムシアシュヴィリさんという女性歌手がいました。

低めの声が特徴の女性歌手で、私が好きなArt Gene Festival で行われる民謡のステージにも出演していたそうです。

そのテオナも2010年7月22日、このシャティリのさらに奥地での自動車転落事故により、家族とともに命を落としています。

カフカス山脈に散った「ナイチンゲール」。

私は出発前夜にテオナの歌を集中的に聴く時間を設けました。

また私がこのジョージアに来るきっかけとなったのがニノ・カタマゼ&インサイトというバンドです。

そのバンドの2012年のArt Gene Festivalのステージ映像を観たことがこちらに来る大きなきっかけとなりました。

その動画で演奏されていた『オータム』という曲に、以下のような歌詞のくだりが出てきます。

(原詞)
მას ვინც აქ აღარ არის
ხმად იქცა ქარის და მღერის
ფერის თვალების
ფერის სიმღერას

(日本語訳)
もうすでにここにはいない者が
風を声と化して歌う
色彩の瞳
色彩の歌を......

あの夏の観客の大合唱は間違いなく、同じステージに出演していたテオナに対する鎮魂歌であったことはずっとあとに知りました。

このようにオマロへのデスロードを行くにあたって、私もいろいろと思うものがありました。

オマロ村を中心とするトゥシェティ地区の村々は冬の間、雪のために閉ざされてしまいます。

そのためトゥシェティの村々の住人の多くは冬の間、山のふもとのアルヴァニという村で暮らします。

トビリシからオマロ村へ向かうには、オルタチャラのターミナルからマルシュでこのアルヴァニに向かいます。

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↑オルタチャラのバス・ターミナル、アルヴァニ行きは矢印の乗り場。

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↑アルヴァニ行きのチケット売り場。

オルタチャラ・ターミナルからアルヴァニ行きのマルシュは1日3本(9:10/13:40/16:20)。

料金は8ラリですが、私の場合バックパックの積載料2ラリがプラスされました。

9:10発の便に乗ると3時間後の正午ごろにアルヴァニに着きます。

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↑出発前にアルヴァニ中心部の商店で物資を調達します。

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↑交差点付近のこのあたりから車両が発着します。

しかし、問題はここから先。

アルヴァニからオマロ村まではマルシュはなく、地元の4WDのドライバーを雇うことになります。

オマロまでの料金は200ラリで、最大4名でシェアすることになります。

夏のハイシーズンであれば行き当たりばったりでも4名が見つかることも多いようですが、それも不確定。

車両が見つからない場合もあれば、ひとりで全額払う場合もあります。

車が出ない場合は近くのアフメタなどで宿をとって待機することもあり得ます。

私の場合、出発は9月17日のシーズンぎりぎりであったので、前の晩に宿とメールのやりとり(英語)をして事前にドライバーを雇いました。

しかも同乗者はやはり見つからなかったので、覚悟していた通り200ラリを全額払いました。

問題のデスロードですが、天気が雨まじりだったため視界が悪く、怖さもよくわかりませんでした。

しかし山の天気は気まぐれと言いますか、アバノ峠を越えたあたりから急に雲は晴れ、途端に絶景が目前に広がりました。

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↑アバノ峠を越えたあたりから急に快晴に。

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↑オマロ村に入る前の標高3000m超えの標識。

※オマロ村自体は標高約1800mです。

そして大きな事故もなくオマロ村に到着。

ここから6日間のハイキングを楽しむこととなりました。

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↑オマロ村。


↑オルタチャラのバス・ターミナル。


↑アルヴァニ(クヴェモ・アルヴァニ)の中心部。この交差点北側が車両の発着所。


↑このプシャヴェリという村から北側に向かう道がオマロルート。


↑アバノ峠。


↑私が宿泊したオマロ村のHotel Tsasne。

【オマロ村で宿泊した宿】
■Hotel Tsasne
・住所: Village Omalo,Athmeta Municipality,Tusheti,Georgia
・宿の予約はこちら から

私の場合、ダブルルームの1日泊で1晩35ラリ、朝食15ラリ、夕食25ラリ。

1晩合計75ラリで対応してもらいました。

村には満足した商店がないので、必要な物資は必ず事前に購入することになります。

しかも調理器具も満足に揃っていないので、食事は宿に用意してもらうことが基本となります。

ハイキング中に必要なスナックや飲料水は事前に確保しておく必要があります。

特に大切なのが飲料水。

現地の水道水が飲めるので補充すれば大丈夫ですが、1日分足りるように2リットル程度の大きめのペットボトルを必ず1~2本用意する必要があります。

行きの車両は事前予約できたので、宿の予約サイトを通じて事前にやり取りするとよいでしょう。

帰りの車両に関しては着いてから相談すればなんとかなるでしょう。

私も帰りはシェア料金の60ラリで帰ってきました。

しかしオマロ村へのルートは土砂崩れや天候不良などで、現地に足止めになる可能性もあります。

必ず余裕を持った日程を組むことが必要となります。

あと9月中旬はすでに防寒具がないと寒い夜もありました。

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↑私が滞在したHotel Tsasne。

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↑宿の夕食はこのようなもの。

【英語/ジョージア(カルトリ)語表記と発音】
トゥシェティ(Tusheti/თუშეთი/tusheti)
オマロ村(Omalo/ომალო/omalo)
シャティリ村(Shatili/შატილი/shat'ili)
テオナ・クムシアシュヴィリ(Teona Kumsiashvili/თეონა ქუმსიაშვილი/teona kumsiashvili)
ニノ・カタマゼ&インサイト(Nino Katamadze & Insight/ნინო ქათამაძე და ინსაითი/nino katamazde da insaiti)
オータム(Autumn/შემოდგომა/shemodgoma)
オルタチャラ(Ortachala/ორთაჭალა/ortach'ala)
アルヴァニ(Alvani/ალვანი/alvani)
アフメタ(Akhmeta/ახმეტა/akhmet'a)
アバノ峠(Abano Pass/აბანოს უღელტეხილი/abanos ughelt'ekhili)

※歌詞に関しては歌詞カードがないヒアリングのため、文法の間違いなどご指摘ください。

ただし大意は間違っていないはずです。

記事の商用利用を希望される際はコチラからお申し込みください。

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ジョージア・トビリシ特派員のfujineeが現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

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名前:fujinee

fujinee

僕が世界一好きなジョージアの音楽バンド「Nino Katamadze & Insight」のコンサートを観に2017年夏にトビリシを訪れましたが、せっかくだからそのバンドのコンサートを観る事が出来るトビリシに住もうと決心し、2018年7月から移住します。音楽や芸術が好きなので、そういう記事が多くなると思います。 DISQUS ID @disqus_dT83Ff39Sr

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