ヴァルジアの我が家~ゲストハウス・アレクサンドレ
ジョージア国にやってきてもう1年半になろうとしていますが、ひとつやり残していることがあります。それは...
満天の星空を観ること。
このジョージアという国には、星が綺麗な場所がたくさんあることは解っています。そこで今回、星空を観ることをテーマにして行き先を選んでみました。
行き先はヴァルジア。アハルツィヘからヴァルジアは以前記事にしていて、行き方はそちらに載っています。
アハルツィヘまでは前回と同じ地下鉄ディドゥベ駅西口のターミナルでマルシュルートカ(乗り合いヴァン、以下マルシュ)をつかまえます。アハルツィヘ行きは朝9時発の便があります
アハルツィヘ行きのマルシュはディドゥベ駅西口のターミナルに出て、すぐ左側に行った奥に停まっている事が多いです。
↑ディドゥベのマルシュ・ターミナル。
マルシュの行き先表示に"Akhaltsikhe"という英語表記が無い場合があるので、"ახალციხე"というカルトリ語表記を覚えておく必要があります。アハルツィヘまでは10ラリ。
アハルツィヘでのヴァルジア行きへの乗り継ぎがあるので、マルシュは空席が目立つまま9時ちょうどに出発しました。
途中、ゴリの辺りから濃い霧が立ち込め始めました。星空は大丈夫なのでしょうか?天気という魔物は常に旅にいたずらを仕掛けてきますね。
↑霧に煙る風景(ボルジョミ手前)。
アハルツィヘまでは約3時間。正午頃にアハルツィヘのターミナルに到着します。すると12:20発のヴァルジア行きマルシュが待機しているので、そのままそれに乗り換えます。
前回ターミナル建物奥のチケットカウンターでチケットを買ってくるように言われましたが、今回はそのまま乗せられました。ヴァルジアまでは5ラリです。
↑アハルツィヘのマルシュ・ターミナル。
しかし今回はヴァルジアまでは行かずに途中下車です。ヴァルジアの約6km手前にある「ゲストハウス・アレクサンドレ」が今宵の宿。
ヴァルジア手前には幾つかの宿があります。事前に運転手に宿を伝えておけば道中で降ろしてもらえます。
因みに「アレクサンドレが私の宿です」は下記のように言います。解らなくても「ホテル」を指すカルトリ語「サストゥムロ」と宿名が解れば伝わるでしょう。
アハルツィヘ~ヴァルジア間のマルシュは地元住人の路線バスの役割も果たしています。ですから、道中はたくさんの地元民が乗り降りしてきます。
中には「ちょっとパンを買ってくる」といってパン屋に行く客や「これをあそこのお宅に届けてくれ」と荷物だけ託す者もいます。ローカルな人間模様が垣間見えるほのぼのした路線です。
あと、この路線はかなり左右に激しく揺れるので注意してください。私も一度席から転げ落ちました(笑)。
アレクサンドレまでは約1時間強でした。5ラリを運転手に手渡します。
ゲストハウス・アレクサンドレはヴァルジア(正確にはトモグヴィという村)の大自然ど真ん中の宿。ダブルルームしかありませんが一泊40ラリでした。
【追記】2020年6月に再訪しましたが、食事つきにする場合一晩につきプラス10ラリと値上げしました。(2020.06.25)
↑ゲストハウス・アレクサンドレ。
しかし宿に着いた時点で空は曇天で、夜半には遂に雨が降り始めました。そんな訳で星を観ようという計画はまた雨に流れました。
↑ゲストハウス・アレクサンドレ。
夕方、裏手の川の方まで散歩に出てみます。牛や豚、ニワトリやカモなどさまざまな家畜が放し飼いにされています。
↑トモグヴィ村の風景。
裏手のクラ川の土手は砂礫で滑るので気をつけて川辺まで降りていきました。ヴァルジア周辺の特殊な地形ですね。
↑クラ川の風景。
土手で変わった石を発見。この辺の地形は、地学に興味があれば面白いのではないでしょうか?
↑石を見つけました!
ゲストハウス・アレクサンドレは2年前にできた新しい宿だそうで、田舎の夫婦が経営しています。本来朝食サービスのみなのですが、夕食に招かれました。
夕食の席には夫婦、作業を手伝っている知り合いの男性、そして夫婦の小さい子供たちが3人と子犬。この小さい連中がかわいいの何の。
↑子犬。
1年半で少しだけカルトリ語は解るようになりました。ですから簡単な意思疎通はできます。日本から来たことを伝えると親父さんが息子に言い聞かせるのですね。
「息子や、日本という国では建物は全て高層ビルなんだよ。」
こういう素朴な田舎の家族と過ごす時間を最近愛おしく思っています。こちらの蒸留酒チャチャを飲まされたので、倒れ込むように寝てしまいました。
翌朝、裏の離れに行ってみると自分たちの家を建てている最中でした。ちょうど床下を埋めるための石を運んで敷き詰めているところでしたね。
↑ペチカで暖を取っていました。
朝食の後、アハルツィヘ行きのマルシュを捕まえなければいけないのでお別れです。アハルツィヘ行きのマルシュは13:00と15:00に宿の前の道を通るので手を挙げて捕まえます。
因みにヴァルジア行きだと13:30頃に一便あります。その後もう一便ありますが、これに乗ると帰りの便がありません。
今回、星を観る計画は「おじゃん」になりましたが、そんなことはもうどうでも良いですね。この家族に会いにまたここに泊まりに来ようと思っています。
「日本人にも来て貰えるとうれしい」とお話していましたので、このゲストハウス・アレクサンドレまでの行き方を書いておきます。トビリシから1泊2日でアハルツィヘとヴァルジアを回り、この宿に泊まるのであれば、例えば以下のようなプランを組むことができます。
■1日目
9:00 ディドゥベ駅発アハルツィヘ行き(10ラリ)
12:20 アハルツィヘ発ヴァルジア行き(5ラリ)
14:00頃 ヴァルジア観光(7ラリ)
15:00頃 ヴァルジア発のマルシュで宿名を伝えて宿で途中下車(※)
※ここの運賃は解りません。アハルツィヘまでは5ラリなので5ラリ以内です。
■2日目
13:00 宿前からアハルツィヘ行き(5ラリ)
14:00頃 アハルツィヘのラバティ城塞観光(6ラリ)
16:45 アハルツィヘ発トビリシ行き(10ラリ)
20:00頃 ディドゥベ駅着
※今回のように夕食に招いて貰えるとは思われますが、周辺に店が無い場所なので、夕食の食料は持っていく必要があります。
【英語/カルトリ語表記と発音】
★ディドゥベ(Didube/დიდუბე/didube)
★アハルツィヘ(Akhaltsikhe/ახალციხე/akhaltsikhe)
★ヴァルジア(Vardzia/ვარძია/vardzia)
★トモグヴィ(Tmogvi/თმოგვი/tmogvi)
★アレクサンドレが私の宿です(Aleksandre is my hotel/ალექსანდრე ჩემი სასტუმროა/aleksandre chemi sast'umroa)
↑アハルツィヘまではディドゥベ駅西口から。
↑アハルツィヘのマルシュ・ターミナル
↑ゲストハウス・アレクサンドレ。
■ゲストハウス・アレクサンドレ(Guesthouse Aleksandre)
Centralnaya 1,0500 T'mogvi,Georgia
宿予約は地球の歩き方ホテル予約から。
筆者
ジョージア特派員
fujinee
ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。