サチヘレの糸杉並木を歩く

公開日 : 2019年10月20日
最終更新 :
筆者 : fujinee

トビリシの街は9月になるやいなや一気に秋らしくなり、その日和のまま10月を迎えています。10月某日、ふと思い立って日帰りの旅行に出ました。目指す先は去年も訪れたチアトゥラ

ジョージアの国内への旅の玄関口はメトロ・トビリシのディドゥベ駅西口。チアトゥラ行きのマルシュルートカ(乗り合いヴァン、以下マルシュ)を捕まえます。チアトゥラまでのマルシュは10ラリです。毎度の事ですが、ディドゥベ駅のターミナルは旅情を掻き立てます。

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↑ディドゥベ駅前の喧騒。

行き先はチアトゥラですが、今回は途中下車です。目指す町はチアトゥラの一つ手前のサチヘレ。いや、思えば去年のマルシュも偶然サチヘレ停まりでした。

サチヘレの町へ入る手前に、全長数kmに及ぶ長い糸杉並木があります。ふと、その糸杉並木を歩いてみたくなったのです。サチヘレの町に入る約3km手前で運転手に頼んでマルシュを降ろして貰います。

糸杉は基本的に我が国日本には自生しない樹木です。その為、異国情緒を掻き立てられますが、糸杉は世界的に見れば広い範囲に自生しています。

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↑サチヘレの糸杉並木。

糸杉の花言葉は死・哀悼・絶望。芸術が好きな人であればゴッホの絵画に頻繁に登場する糸杉を思い浮かべるでしょう。キリストが磔にされた十字架はこの糸杉から作られていたという逸話もあります。西洋では棺を作る材料としても使われます。

そう、糸杉という樹木は生、そして死のシンボルなのです。

(確か)15歳の頃から30歳の頃までの約15年間、ほぼ毎日、自殺する事ばかりを考えて生きてきました。その後僕の立場は変わり、自殺を考える事は無くなりました。50歳を目の前に控えた今、自分から死ぬ事は考えませんが、その替わり死は常に僕の傍らにあります。

さすがにアラフィフとなると、今まで多くの友人や知り合いが命を落としてきました。病気で死んだ者、事故死した者、自殺した者もいました。自分も今、年齢から考えるといつ死んでもおかしくないと思っています。今日だって既に病魔が身体を蝕んでいるかもしれない。毎日、今日死ぬかもしれないと思って生きています。

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↑サチヘレ雑景。

そんな僕がサチヘレの糸杉並木を歩いてみました。スマホのレンズを射抜く太陽。随分と遠くに来たものです...。

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↑糸杉と逆光。

【追記】僕はこの後、隣町のチアトゥラまで移動しました。サチヘレからチアトゥラまでのマルシュはサチヘレのターミナルから出ています。0.8ラリ(80テトリ)で、窓口でチケットを買います。

チアトゥラからトビリシへ戻るマルシュは10ラリで、乗り場はチアトゥラの記事参照、もしくはチアトゥラ北側のマルシュ・ターミナルです。北側ターミナルのチケット売り場は建物の一番奥にあります。(2019.10.29)

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↑サチヘレからチアトゥラ行きのマルシュのチケット窓口。

【英語/カルトリ語表記と発音】

サチヘレ(Sachkhere/საჩხერე/sachkhere)

チアトゥラ(Chiatura/ჭიათურა/ch'iatura)

ディドゥベ(Didube/დიდუბე/didube)

↑サチヘレの糸杉並木はこの辺です。

↑ジョージア国内の旅はディドゥベ駅西口から。

↑サチヘレのマルシュ乗り場。地図の位置がずれているかもしれませんので、上の画像の窓口を探して下さい。

↑チアトゥラ北側のマルシュ・ターミナル。(中央のバスのマーク)

筆者

ジョージア特派員

fujinee

ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。

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