画家の都トビリシ~①青空絵描き編

公開日 : 2019年04月15日
最終更新 :
筆者 : fujinee

ジョージア国には国民に愛されているニコ・ピロスマニさん(1862~1918)という画家がいました。生涯極貧で不遇のまま一生を終えた画家。ピロスマニが世間に認められたのは死後の事です。

ピロスマニは我が国では加藤登紀子さんの歌唱で有名な「百万本のバラ」の歌詞のモデルになった画家としても知られています。愛した女優に心を伝える為に街中のバラの花を買い占めて窓の下に飾ったという話。でも恋は叶わなかった。

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↑ルスタヴェリ通りで絵を売る青空絵描き。

「百万本のバラ」は元々はラトヴィアの歌謡曲だった原曲を、旧ソ連のポップス歌手アーラ・プガチョワさんが採り上げて有名になりました。その際に詩人アンドレイ・ヴォズネセンスキーさんがピロスマニのエピソードを歌詞に載せたのです。

正直今となっては、このピロスマニのエピソードの真偽は解りません。ただ今でも、その名もバラ革命広場を中心としてルスタヴェリ通りとトビリシ旧市街のあちこちで花売りの老婆を見掛けます。因みにバラ革命広場は2003年にその名もバラ革命が行われた場所であり、ピロスマニのエピソードとは直接関係ありません。

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↑現在のバラ革命広場付近。

ジョージアは日本に比べれば貧しい国です。街の至る所で物乞い(※)を見掛けます。花売りの老婆も物乞いと一緒で糊口を凌ぐ為に花を売っているのでしょうが、僕はこの花売りの老婆がいるトビリシが好きです。

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↑青空花屋。花売りの老婆も良く見掛けます。

トビリシはピロスマニの魂を受け継いで、今も変わらず画家の都です。街の至る所で絵を売る青空絵描きを見掛けます。今回はそんな青空絵描きやその他無名な絵描きの作品から僕が今まで心を動かされた作品を特集しましょう。

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※「物乞い」は差別用語ですが、意味を解り易くする為に使いました。「花売り」や「絵描き」も同様です。

※今回載せた路上画家の作品に関しては、画家本人に承諾を頂いて撮影しています。

【英語/カルトリ語/ロシア語表記】

★ニコ・ピロスマニ(Niko Pirosmani or Niko Pirosmanashvili/ნიკო ფიროსმანაშვილი)

★アーラ・プガチョワ(Alla Pugacheva/Алла Пугачёва)

★アンドレイ・ヴォズネセンスキー(Andrei Voznesensky/Андре́й Вознесе́нский)

★バラ革命広場(Rose Revolution Square or First Republic Square/პირველი რესპუბლიკის მოედანი)

★ルスタヴェリ通り(Rustaveli Avenue/რუსთაველის გამზირი)

筆者

ジョージア特派員

fujinee

ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。

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