オーストラリア・デーと新オーストラリア人の誕生
ちょうど今から220年前、1788年の1月26日に、第一船団(ファースト・フリート)を率いたアーサー・フィリップ初代総督がシドニー湾に入植しました。毎年1月26日は、「オーストラリア・デー」として盛大に祝われていますが、今年は土曜日だったため、振替休日となり、今日まで“ロング・ウィークエンド”で3連休になりました。
先住民アボリジニにとっては「侵略記念日」ですが、まあそれはさておき。ものすご〜くシンプルにいってしまえば、「オーストラリア万歳!」のこの日、航空ショーだの、フェリーパレードだの、コンサートだの、バーベキューだの、花火だの……と各地で5,000以上のイヴェントが行われ、お祭りムード+愛国心一色に包まれます。
(c) Australia Day Council of NSW
中でも象徴的なのがシチズンシップ・セレモニー(Citizenship Ceremony)と呼ばれる市民権授与の式典。昨年のオーストラリア・デーには、市庁舎や公園など全280ヵ所で開催されたセレモニーに参加した111ヵ国出身の1万2,500人の移民が、↓こんな忠誠の誓いの言葉を述べて、新たにオーストラリア人となりました。
From this time forward, (under God,)
I pledge my loyalty to Australia and its people,
Whose democratic beliefs I share,
Whose rights and liberties I respect,
And whose laws I will uphold and obey.
地方自治体が主催する式典は、シチズンシップ・デー(9月17日)などにも開催されていて、移民の多いシドニー市では、平均すると月3回近く「新オーストラリア人」を歓迎するセレモニーが行われています。2005-06会計年度には、オーストラリア全体で年間10万人を超える移民が市民権を取得していて、その出身国はなんと175ヵ国以上! 制度が導入された1949年以降、400万人以上が市民権を取得しており、現在は人口の95%が市民権保持者となっています。
オーストラリアという独立国家が誕生したのは、入植から100年以上たった後の1901年1月のこと。発足したばかりの連邦議会で移民制限法が制定され、それから半世紀以上に渡って白豪主義が続いた国なのに、わずか40年ほどの間にここまで多様化するなんて、いったい誰が想像したでしょうか?
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