ブルガリアのちょっと変わったワイナリー

公開日 : 2021年05月22日
最終更新 :
筆者 : チカ

ブルガリアは隠れたワインの名産地。その歴史は古く、なんと紀元前6世紀頃からという説もあるほど!

しかもブルガリアには、ブルガリアのある地域でしか採れない種類のブドウもあり、それを使ったワイン作りも行われています。

これについて"ブルガリア特有の風土がもたらす自然の恵み"と、誇りに思っているブルガリア人もいるんだとか。

今回はそんな、ブルガリアのある地域でしか採れないブドウを使ったワイン作りをしている、そして少し変わった特徴を持ったワイナリー【Villa Melnik】の紹介です!

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ブルガリアの固有種のブドウ・メルニックも使ったワイン作り

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ブルガリアのある地域でしか採れない固有種のブドウ。その代表がメルニック地方で採れるメルニックというブドウです。

メルニックはブルガリアの中でも南側に位置し、ギリシャとマケドニア国境のすぐ近くにあります。そして、このメルニックというブドウから作られる赤ワインは世界的にも高い評価を得ています。

Villa Melnikもそのメルニック地方にあり、ワイナリー周囲に30ヘクタールもあるブドウ畑を持っています。

広大なブドウ畑ではメルニックはもちろん、カヴェルネなどメジャーなブドウも栽培していて、自家製のブドウを使ってメルニックのみを使ったワインや、ほかのブドウとかけあわせたワインなど、さまざまな種類のワインを造っています。

メルニック地方の特徴を活かしたユニークな洞窟ワインセラー

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今回私はどうしてもVilla Melnikに行きたい!と思って訪問したのですが、その理由はユニークなワインセラー。

実はこのワイナリーでは洞窟をワインセラーとして利用しているんです!

洞窟内は年間通してエアコンなどの機材を使用せず、自然の力で同じ温度・湿度に保つことができます。

しかも、メルニック地方は火山があり、土壌には砂岩が多く含まれているため、通常の地面よりも柔らかく、簡単に掘ることができるとのこと。

昔からワイン作りが盛んだったメルニック地方。ブルガリアでは酒類の個人生産が禁止されていないので、家庭でワイン作りをしている人もいます。そのためこの地域では各家庭でも洞窟をワインセラーとして活用していた歴史があるとワイナリーツアー中に説明していただきました。

Villa Melnikではそういった地域の伝統にならってこの方法を取っています。

昔からの知恵を利用したワインセラー、一見の価値ありです!

テイスティングも楽しめるワイナリーツアー

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私たちは当日にワイナリーに行くことを決めたので、ワイナリーツアーに参加可能かを訪問前に電話で確認しました。

すると自分でワイナリーにアクセスし、ワイナリーツアーに参加する場合、特に予約は不要とのこと!

Villa Melnikは2013年にオープンして以降、テイスティングを含むワイナリーツアーをほぼ毎日開催しています。海外からのゲストも多いため、ツアーはブルガリア語のほかに、英語・ギリシャ語・スペイン語でも実施しているそうです。

ツアーにはテイスティングを含むいくつかのコースがあり、4種のワインテイスティング付きのツアーでも10BGN/人程度(約650円)で参加できます。

ワイナリーから見渡せるブドウ畑・メルニックの土地の特徴の説明を受け、その後ワイン作りの工程を学び、洞窟ワインセラーを通って、最後にワインのテイスティング。

テイスティングではまったく違ったタイプのワインを楽しむことができます♪

ワイナリーツアーのコースによっては、ブルガリアのおいしいチーズやサラミなどのおつまみ付きでワインを飲むことができてとってもお得です!

(ブルガリアワインに関しては以前こちら。)の記事で紹介しています)

さまざまな賞を受賞しているVilla Mernik

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私がワイナリーを訪れたとき、入口を入ってすぐの場所に飾られているワインがあり、そこには"Japan Woman's wine award2021"の文字が!

実はサクラアワード2021という、日本の女性審査員が評価する国際的なワインコンペティションにて、このワイナリーでメルニックから作られたワインが金賞に選ばれたそうです。

私自身も試飲して気に入ったのでこのワインを購入♪

またWorld's Best Vineyardsというブドウ畑を含めたワイナリーを評価する国際的なコンペティションでも、 2020年に初めてTOP50に入りました!

この賞はワインの味、ワイン作りとブドウの栽培についてのツアー全体、景色やレストランなどを総合的に判断して採点されるので、ワイナリー全体への評価が高いことの証です。

Villa Melnikは2013年にオープンしたワイナリー。そこまで歴史は深くないにもかかわらずこのように世界的な賞を多数受賞していることからも、そのすばらしさをうかがい知れます。

Villa Melnikへのアクセス・周辺情報について

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Villa Melnikは首都ソフィアから車で約2時間半程度の場所にあります。

日帰りできない距離ではない&連日ワイナリーツアーを開催しているため、旅行会社がソフィアからの往復ツアーを販売しています。

私の友人が日本から遊びに来たときには、リラの修道院&ワイナリー見学日帰りツアーに参加し楽しんでいました。

「時間はないけどブルガリアの首都以外も回りたい!!」という方はそういったツアーもおすすめです♪

「せっかく足を延ばすなら、この地方をもう少し楽しみたい!」という方にはメルニック村やサンダンスキーといった周辺地域に滞在するのもおすすめです。

メルニック村はブルガリアの昔ながらの町並みを感じられる小さな村で、Villa Melnikから車で10分程度。

サンダンスキーは温泉プール付きホテルがたくさんある地域で、Villa Melnikから車で30分程度です。

メルニック村・サンダンスキーについてはほかの記事でも紹介しているので詳しくはそちらをご覧ください。

魅力がたっぷり詰まったワイナリーVilla Melnik。ワインに興味がある方にはとってもおすすめです!

しかもワイナリーツアーは年中無休で開催されているため、ブルガリア滞在中に思い立ったらぜひワイナリーに連絡してみてください♪

●Villa Melnik

・住所: Winery house Villa Melnik, Harsovo village, Melnik region

・電話番号: +359 884 840320,+359 888 007266

・定休日: なし

・営業時間: 10:00~18:00

・予約: 原則不要

(※たまにウェディングパーティなどイベントが行われれる場合もあるため、訪問前に念のため電話などで確認することをおすすめします)

・URL: Villa Melnik

筆者

東京特派員

チカ

2018年8月から2022年5月までブルガリアの首都・ソフィアに住んでいた主婦。4年ぶりに東京に戻ってきて改めて日本の良さを実感しています!

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