【 2020年2月27日時点】ブルガリア(ソフィア)でのコロナウイルスの余波

公開日 : 2020年02月27日
最終更新 :
筆者 : チカ

中国から始まりアジアに広まり、最近ではついにヨーロッパでも感染が確認されている新型コロナウイルス(以下COVID-19と表記します)。

ネット上では海外でのアジア人差別や、旅行などで渡航しようとしても健康チェックなどを受け入国に時間がかかったなどの情報も見受けられます。

ではブルガリアでは一体どのような状況になっているのか。

本日時点(2020年2月27日)での情報や私自身が生活をしていて感じることについて、ご紹介します。

ブルガリアにおけるコロナウイルスの感染者&対策は?

現在ブルガリア国内では感染は確認されていません。

けれどブルガリアの隣国であるギリシャ・北マケドニアにて、本日感染が確認されたとの報道もあり、すぐそこまで迫っている様子です。

(参照:Situation update worldwide,ECDC: https://www.ecdc.europa.eu/en/geographical-distribution-2019-ncov-cases

ブルガリア政府としてはWHOとECDC(European Centre for Disease Prevention and Control)の指針に従った対策を取っています。

具体的には下記のような対策です。

(参照 在ブルガリア日本大使館発行PDF: https://www.bg.emb-japan.go.jp/files/000570972.pdf

●ブルガリア入国時の検疫強化

ブルガリア保健省は,中国やその他感染事例が確認されている国(日本、韓国、イラン、イタリアなど)から渡航する者に対し,ブルガリア入国時の検疫を強化することを2月3日に発表しました。

それを受け、ソフィア,ヴァルナ,ブルガスの各空港に到着した旅行者でそれらの国から渡航する者はサーモカメラにより体温測定を実施しています。

その結果、発熱やその他症状がある者は近隣医療機関へ搬送、診断結果が新型コロナウイルス感染の場合は14日間の隔離措置が、また陰性診断の場合も14日間の在宅経過観察措置がとられるそうです。

また,ブルガリア国民に対し,中国への渡航中止を勧告しています。

●感染予防行動の推奨●

・石けんを使用した手洗い乃至アルコール除菌液の使用(石けんの場合30秒が目安)

・洗っていない手で目,鼻,口を触らない

・症状のある人との至近距離での接触を避ける

・症状があるときは外出しない

・咳やくしゃみをする際はティッシュやハンカチで口鼻を覆い,ティッシュやハンカチが無い場合は手のひらではなく,腕全体で口鼻を覆う

・多くの人が触った物(ドアノブ等)をこまめに拭く,又は消毒する

ブルガリア(ソフィア)での実際の生活への影響は?

ブルガリアでは現在はCOVID-19の影響による学校の休校や企業のテレワーク推奨などの対策は特にとられておらず、通常通りの生活です。

けれどもともとアジア人が少ないソフィアなので、アジア人が道を歩いていると嫌が応にも目立ってしまいます。

ブルガリアでは予防のためにマスクを使用している人はほとんどおらず、マスクをつけている=咳やくしゃみなどの症状がある人という認識です。

そのため、日本人がマスクをつけていると非常に目立ってしまいます。

ニュースなどでは他国でアジア人だという理由で暴行を受けたり嫌がらせをされるという話を聞きますが、私自身が生活しているなかでは明らかな危害を加えられるということは今のところありません。

稀に道で嫌な顔をされたり、エレベーターで一緒になった見知らぬ人に鼻や口を覆って怪訝そうな顔をされる程度です。

冒頭でご説明した通り、現在ブルガリアではCOVID-19の感染は確認されていません。

そのため、この期間旅行される方で症状がない場合は誤解をさけるためにマスクをつけない方が無難だと言えるでしょう。

WHOの見解でも、流行していない国では予防としてのマスク着用は推奨されておらず、症状がある人のみマスク着用をすすめられています。

世界的な流行となりつつあるCOVID-19の感染、疑心暗鬼になってしまう気持ちもわかりますが噂に惑わされず落ち着いて情報収集、行動していきたいですね。

日本では感染拡大に伴い、イベントの中止や学校の休校も決まり、いつもと違った生活を余儀なくされている方も多いかと思います。

一刻も早く事態が終息することを祈ってやみません。

筆者

東京特派員

チカ

2018年8月から2022年5月までブルガリアの首都・ソフィアに住んでいた主婦。4年ぶりに東京に戻ってきて改めて日本の良さを実感しています!

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