[プーケット]世界の著名シェフが集結、16ハンズディナー

公開日 : 2018年05月29日
最終更新 :

Gastronauts Asiaが主催したイベント、Octopi Esenzi。プーケットのリゾートホテル、Iniala Beach Resortに8人のシェフが集まってのコラボレーションイベントを行いました。

th_1IMG_8104.jpg

参加したシェフは以下の通り(レストラン名-シェフ名、敬称略)

th_1IMG_848.jpg

Hertog Jan-Gert de Mangeleer

Gaggan- Gaggan Anand

Hisa Franko- Ana Ros

Nerua- Josean Alijo

Suhring- Thomas & Mathias Suhring

Le Du- Thitid "Ton" Tassanakajohn

Le Maison de le Nature Goh- Takeshi Fukuyama

Esenzi- Tim Butler & John Becker (Tim シェフはエグゼクティブシェフ、John シェフはEsenzi常駐のヘッドシェフ)

リゾート内のシーフードレストラン、Esenziで行われた一夜限りのイベント。

th_1IMG_8087.jpg

それぞれのシェフが、一つのアミューズと一皿の料理を提供する、という内容で、ユニークだったのは、Ana Rosシェフの発案で、シェフがローテーションで、一緒に食卓につくようにしたこと。仕込みを終えた後、後半のコースを担当するシェフが席に着き、一緒に食事をして、順番が近くなったシェフが、入れ替わりながら厨房に行くスタイル。大人数のコラボレーションならではの、柔軟な発想で、シェフは他のシェフの料理を楽しめ、また食事客は他のシェフと食卓をともに囲むという、特別な体験ができることになっています。

th_1IMG_8251.jpg

ちなみに、メニューはシェフたちの手書き。(達筆すぎて読めないメニュー名も...)

th_1IMG_8394.jpg

キッチンの様子をのぞいてみると、それぞれのシェフがそれぞれに準備していて、それを見るのも楽しかったです。Joseanシェフは、スマホをチェック...と思ったら、実はタイマーを使って、正確な秒数でうずらの卵を茹でている最中。

th_1IMG_8096.jpg

Gertシェフは、ベルギーから持ってきた経産牛の生ハムを刻んで準備。

th_1IMG_8855.jpg

ここから調達するものも色々あったりして、「どんな魚がある?」などというやり取りも。

th_1IMG_8094.jpg

福山シェフは、故郷福岡の白アスパラガスを炒め、炒め玉ねぎとクリームのソースに、柚子のオイルと北海道産のウニを添えて。

th_1IMG_8254 2.jpg

続いては、Suhring兄弟。スモークしたうなぎにオシェトラキャビア、ディルなどの緑のハーブのムースのシグネチャー。

th_1th_1IMG_8257.jpg

Joseanシェフは、ラングスティーヌのクリアなコンソメに、酸味のあるナタデココを浮かべ、甘辛い味わいを表現したもの。ほんの少しクミンのようなスパイスが効いています。

th_1th_1IMG_8260.jpg

Tonシェフからは、タイの東部で獲れたイカの、自然な塩分を生かした一皿。ライムジュースとココナッツミルク、レモングラスなどのタイのハーブ、蟹味噌などで味付けをしてあります。柔らかくて甘いイカ、そしてクレイフィッシュやココナッツハートと呼ばれる中心部分、ニガウリの甘煮などと合わせて。

th_1IMG_8271.jpg

ホスト側のシェフでもあるTim シェフは、海の香りのプランクトンパウダーを使ったリゾットに、アワビとたっぷりとキャビアを乗せた、高級食材たっぷりの贅沢な一皿を。

th_1IMG_8281.jpg

Johnシェフは、チョリソーとパプリカのスープ、そして小さなイカの中にはブランダードが入っています。このイカの内臓や炭は、次のAnaシェフの料理にも活用されています。

th_1IMG_8292.jpg

AnaシェフはこのJohnヘッドシェフとのコラボレーションの皿を。「この地域はイカ釣りで有名だから」と、イカと、他のシェフが使った魚の内臓を、魚醤と合わせて煮詰めた濃厚なソースにスモークしたミルクをかけ、真鯛と合わせてあります。地元の野菜である、朝顔の仲間の葉に、カラマンシーのドレッシングをあえて。カラマンシーの甘みと酸味がこの朝顔のような葉に絶妙に合っていて、ローカルな食材を自在に使いこなす技量に驚きました。

th_1IMG_8296.jpg

Gagganシェフは、タラバガニのカレーに中華麺、ガーリックオイル。カレーはマスタードシード、カレーリーフが入り、酸味の効いたもので、暑い中でも食欲をそそる工夫がされていました。

th_1IMG_8306.jpg

デザートは、Gertシェフ。子どもの頃の思い出の味、スニッカーズを、液体窒素を使ってモダンなデザートに仕上げました。

th_1IMG_8318.jpg
th_1IMG_8337.jpg

それぞれのシェフの料理を、一皿ずつつまみ食いするような楽しさ溢れるイベント、リゾートで開催ということもあって、和気藹々とした雰囲気。ディナーイベントの後は、アート作品兼ソファのこちらでのんびり。

th_1IMG_8385.jpg

ほぼ全員のシェフが、この日の午後にレストランに到着して、料理を準備したというだけあって、慣れないキッチンでお互いにサポートし合いながら料理を作っていたのが印象的。この後は同じリゾート内の宿泊とあって、そのままアフターパーティに。「世界が小さくなった」と、料理の世界でも言われる背景には、それぞれのレストランを離れた、こんな「素顔の」シェフ同士の交流からも生まれてくる部分があるのかも。また、こういった普段と違う環境で、新しい刺激を受けるなどの良さもありそうです。

th_1IMG_8390.jpg

Gastronaut Asiaは、アジアのシェフが海外で活躍するためのプラットフォームとして設立されたもの、これからも様々なイベントを企画して行くそうです!

th_1IMG_8158.jpg
th_1IMG_8400.jpg

<DATA>

■Octopi Esenzi

イベント日時:2018年3月(終了)

■ Esenzi (Iniala Beach Resort内)

営業時間:ディナー 18:00~21:00 (L.O.)、日曜、月曜休

住所:40/14 Moo 6 Baan NataiT. Khokkloi A. Takuathung, Khok Kloi, Phangnga, Thailand

電話:+66 93 574 0724

http://www.esenzirestaurants.com/

■Gastronauts Asia

http://gastronauts.asia/

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。