11月の嵐・パイナップルエクスプレス

公開日 : 2013年11月05日
最終更新 :
筆者 : Eko

怒濤の忙しさだったハロウィーンもやっと終わり、

(実は子供のコスチュームを手作りしていました^^;)

やっとゆっくり出来る週末、きれいに色づいてきた紅葉を楽しめると思っていたのに、

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1日、金曜日の夜半から風が強くなり、翌土曜日1日吹き荒れて、たくさん葉っぱが落ちてしまいました。(涙)

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かなりみっしりと繁っていたのでまだ少しは見栄えもしますが、次の嵐が来たら一挙に落ちてしまうんでしょうね。

11月のシアトルは、嵐の季節です。

ここ数年は世界的な気候変動のためか私がこちらに住み始めた頃とは変わってきましたが、感謝祭のあたりまでに必ず1度は大暴風で被害が出る時があります。

ハワイのほうから暖かい湿った空気が入り込み、秋も深まって北極寒気団が降りて来たのとぶつかるからだそうですが、そのハワイから来る気流を「パイナップル・エクスプレス」と呼びます。

2006pineappleexpress.jpg

こちらはウィキペディアからの画像で2006年のものですが、ピンクやブルーで派手に乱気流になっているのがちょうどワシントン州の真上。

オレゴン州ポートランドも範囲内ですね。

パイナップル・エクスプレスはもちろん公式の気象用語ではありませんが、ついついハワイからはるばる渡ってくる、各車両がパイナップルの形をした海列車を想像してしまいます。

さてこの暴風は雨や雪を伴う場合が多いんですが、今回のようにお天気なのに突風ということもあります。

シアトルのダウンタウンでは海から風が上がってきますが、高層ビルが港まで迫っているため、いわゆるビル風現象で強風がさらに強く感じられるように思います。

今回はワシントン湖上でシアトルとベルビューを直接結んでいる520号の浮き橋が強風とその風によって起こった波とで走行不可能になり、たくさんの車が途中で立ち往生してしまったので、みなさん降りて歩いて岸まで戻ったんだそうです。

そんなすごい風にさらされて、小さい子供さんもいたでしょうに、さぞ怖かったことだろうと思います。

またこの時期には落葉樹がまだ葉をたくさん残しているために枝ぶりが団扇のように風を受け止めてしまい、大木がなぎ倒される事もあります。

そこまでいかなくても風でむしり取られた枝が送電線にあたって損傷させ、停電することも珍しくありません。

ただし季節のことで慣れていますから、よほど甚大な被害でない限りは数時間〜半日で復旧します。

町中は送電線が地下にあるので安心ですし、人の集まる公共の建物や観光地、ホテルなどは自家発電の設備を整えてあるところも多いです。

ですからそれほど心配することはないものの、この時期から冬にかけてシアトルやポートランドあたりを訪問なさるご予定がある場合、多少は心の準備をなさっていてもいいかと思い、書かせていただきました。

昔々シアトルに住み始めたころに、ずっと地元だという同僚に言われたことがあります。

「このあたりは8月生まれの人が多い」

なぜかというと11月半ば以降にある嵐で停電になり、暖房も給湯も調理器具も全て電気という家がほとんどですから、電気が通るまでの間に暗闇で若いカップルがどうやって暇をつぶすか、ということなんだそうです。

「またまた、私をダマそうとして〜」

と、その時は冗談だと思って流しましたが、暴風雨の被害があった翌年の8月は確かにベビーラッシュになるそうで、普通にニュースでもそう言うんです。

だから本当なんですよ、きっと。

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