ヘルシンキで「木と鉄の心の中へ」日本人の二人展開催中 Caisaで9月13日まで
今回は番外編です。私の担当サヴォンリンナではなく、ヘルシンキでのイベントに関するお知らせです。
今夏移転オープンした文化センター、カイサ(Caisa)で、フィンランド木造教会研究家・竹内晧さんと鉄の彫刻家・安斎重夫さんの二人展「木と鉄の心の中へ」が9月13日まで開催中です。
先日行われたオープニングに行ってきました。
フィンランド木造教会研究家(工学博士)、画家でもある竹内晧さん。日本で建築家として活躍後、90年代に56歳でフィンランド留学を決意という異色の経歴。
フィンランド語の勉強を始めるところからスタートし、その後13年にわたりフィンランド木造教会の研究をされました。東京在住の現在もフィンランドと日本の懸け橋として様々な活動をされています。
(写真:竹内晧さん、茂子さんご夫妻)
今回の展示は竹内さんの研究専門分野「箱柱式教会」についてです。「箱柱式教会」は1500年から1700年代にかけて多く建てられましたが、現在ではわずか12の教会を残すのみとなりました。その全12教会について詳しく展示されています。
すべての教会に足を運び、時には屋根裏に上り,床下にもぐり、調査を続けてきた研究結果を趣味でもある美しい写真とともに紹介しています。
箱柱式教会についても書かれている竹内晧さんの著書
「フィンランドの木造教会 17、18世紀における箱柱式教会の構法と歴史」と「フィンランドの木造教会を訪ねて‐小さな教会から世界一大きな教会へ」(共にリトン)
鉄の彫刻家、安斎重夫さん。福島県のご出身で35年以上にわたり鉄の彫刻家として多数の作品を生み出し、数々の賞を受賞されています。
宮沢賢治イーハトーブ館、三越日本橋本店をはじめとする全国各地で個展を開催されています。
(写真:安斎重夫さん、タツ子さんご夫妻)
それぞれの作品が白い壁に作るやわらかな影が幻想的でロマンティックです。
安斎さん、人間に身近な「森と鉄」を題材にして、人々の夢を表す作品を作られているそうです。
鉄が好きです
固くて、強いのに
やがて、さびて朽ち果ててゆく
まるで人間のようです
安斎重夫
(安斎重夫ホームページより)
木の梢、一本一本に施された細かい作業がとても美しく、希望を感じます。
ヘルシンキを旅行中の方や在住の方、カイサに寄ってみて下さい!
(※画像はすべて掲載許諾を得ています。)
「木と鉄の心の中へ」2018年9月13日まで
入場無料 月~金 9時~19時 土 10時~19時 日曜閉館
文化センター カイサ Caisa
Kaikukatu 4
00530 Helsinki
安斎重夫ホームページ
筆者
フィンランド特派員
ラサネン千景
フィンランド、サヴォンリンナ在住です。
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