11月からは木立が映える季節~北海道の風景「白樺」

公開日 : 2020年11月24日
最終更新 :

11月も後半に入り、初雪から積雪へと冬が進行している北海道。

道外では紅葉の真っただ中で、すでに紅葉の季節を終えてしまった北海道にいると、紅葉のニュースを目にするたびになんとなく「楽しい季節は終わってしまった」かのようなことが話題にのぼることもあります。

特にこの季節は、10月下旬に初雪が降るものの、きれいな雪景色のシーズンはなかなか訪れず、観光シーズンとしても空白の期間、と感じやすい季節かもしれません。

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"11月下旬の午後2時、夕日のような色の光を受けて染まるシラカバ/帯広市"

ところが、北海道好きの方におすすめしたいのは、まさに今時期から始まる「木立の季節」の楽しみ方です。

もっと説明すると、「木立の美しさが際立つ季節」と、個人的には北海道の大自然を感じるすてきな光景が見られる季節だと思っています。

なかでも空に向かってすっくと伸びたシラカバ。

高いものでは20~30mくらいまであり、山へ行くと1m近くにもなる太いシラカバがあるそうですが、一般的には白い幹と細身の姿が印象的です。

もちろん、シラカバの春は若草色の芽吹き、夏は涼やかな葉の揺らぎと白い幹のコントラスト。秋は日を受けてピカピカと光るように輝く黄金の葉、それも美しいのですが、樹木本来の"容姿"が際立つのが、葉が落ちたときだと思うのです。

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葉がすっかり落ちたシラカバが群生している場所で空を見上げると、空を背景にまっすぐ伸びた幹からパッと広がるバランスがよい枝ぶりがアート作品のように見えます。

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"シラカバの林/前田森林公園・札幌市"

その日の天気や時刻、雪のありなしなどでさまざまな表情に変わりやすいのも白い幹ならではのシラカバの特徴かもしれません。

北海道全域で見られるので、気をつけて車を走らせていると、意外にいろいろなところで目にします。

最も有名なところでは、十勝の音更町にある牧場の「白樺並木」がありますが、札幌近郊でも当別町の畑が広がるエリアをドライブすると、真っすぐ並んだシラカバを目にしたり、札幌から出発し稚内へ続く「オロロンライン」でも山に生えているシラカバを見ることができます。

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"道路脇にも白樺並木/道央自動車道"

深川市、千歳市、当別町、小樽市、赤井川村、ニセコ町、留寿都村、名寄市、遠別町、美瑛町、大空町、帯広市、音更町、上士幌町、陸別町、浜中町、鶴居村、中標津町。

北海道のウェブサイトによると、北海道には「シラカンバ」(シラカバ)をシンボルとしている市町村が18もありました。

北海道では、それほど「シラカバ」が身近な樹木なのだと思います。

11月下旬以降の北海道では、身近なだけではないシラカバの美しいシルエットも気に留めてみてください。

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"山とシラカバと畑/新篠津村"

そして、シラカバの観賞を堪能したあとは、観光スポットなどで販売されている白樺の樹液(ドリンク)をはじめ、白樺樹液の化粧品、白樺の幹で作ったクラフト製品を探して、旅のおみやげにしてはいかがでしょう。

筆者

北海道特派員

市之宮 直子

小樽生まれ、江別育ち、札幌在住のフォトライター。三度の飯より北海道を撮ることが好きな道産子北海道Loverです。

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