ワクチン接種率が60%を超えたサンフランシスコ。4月中旬の様子

公開日 : 2021年04月16日
最終更新 :
筆者 : Katie M
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1850年4月15日に正式な市と認定されてから、今日で171回目の誕生日を迎えるサンフランシスコ。ワクチン接種は順調に進んでいるものの、今週は全米を通してJ&Jワクチンの副作用が大きな話題となりました。今週の様子をレポートします

現在時点のワクチン状況

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本日2021年4月15日からいよいよ、カリフォルニア州では16歳以上であれば誰でもワクチン接種が可能となりました。ただし先週お伝えしたように、J&Jを製造する委託工場でアストラゼネカの成分が混入してしまうという事故により、1500万回分の接種量が破棄、今週は新たにJ&Jの副作用が問題視される事態となりました

これによってカリフォルニア州では、4月13日に州知事がJ&Jの分配を一旦中止すると発表。副作用が出る確率は100万人にひとりとかなり稀ですが、副作用を引き起こす要因がよくわかっていないためこの原因究明が急がれています。これにより、カリフォルニアではさらなるワクチン不足が予想されています。

サンフランシスコのワクチン状況

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市長の発表によると、サンフランシスコでは今週の時点で、約45万7000人の住民が少なくとも1度目の接種を完了。これは全体の人口の60%という計算になります。今後1ヵ月ほどは、ペースが落ちると予想されているものの、市内の接種ペースは国の平均と比べても12%ほど進んでいるとのこと。

サンフランシスコ市の衛生管理局はワクチン分配が始まった当初、「6月の終わりまでに全市民にワクチン接種を行う」という目標を掲げましたが、いまのところ非現実な雰囲気はありません。

経済再開プランの拡大

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サンフランシスコの市長ブリードは経済再開に向けて、4月15日から新たな行動の緩和を発表しました。今日以降は35%の収容率であれば屋内でのコンサートなどの文化活動、ミーティングの再開が許可、屋外であればさらに300人までの人数でイベントを行うことが可能となります。

これから夏に向けて、いよいよ屋外コンサートやスポーツ観戦・屋内でのショーなどのイベントが徐々に増えていく見込みです。

カリフォルニア州の感染状況

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先週感染者数が増加傾向に向かったカリフォルニア州、今週の平均新規感染者数は3082人です。先週の2675人に比べるとやはり今週も増加しています。危険度レベルのマップを見ると、今週は紫レベル地域が州内から消滅し、赤レベルが17%・オレンジレベルが83%と大部分を占めています。

州全体の今週の人口10万人当たりの平均感染者数は4.8人・陽性率1.8%・ICUの空き状況31.9%。この数は、先週を比べてもほぼ横ばい状態です。規則暖和にともない、どうしても増えてしまう新規感染者数。ワクチンの供給が遅れる今後数週間は、より注意が必要となりそうです。

最後に

このコラムを書いている4月15日、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は3万5667人・死者数513人。先週の3万5356人・死者数485人に比べ、今週の新規感染者数の増加は311人。1日の平均数は44人と、先週に比べわずかに減少しています。 加えて人口10万人当たりの感染者数は3.8人・陽性率0.9%。こちらは先週とほぼ変わりがありません。

ワクチン接種は確実に増えているものの、今週からは屋外・屋内共に大きなイベントの開催が認可。この規制暖和でどのように新規感染者数が移行して行くのかが今後の見どころとなりそうです。

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

Katie M

18歳での留学をきっかけに渡米。現地で役立つライフスタイルやトレンドなどを紹介します。

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