コロナ濃厚接触者体験

公開日 : 2021年12月28日
最終更新 :
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△サンフランシスコ国際空港(SFO)国際線出発ロビー

新型コロナの猛威が衰えず、旅行もままならない状態ですね。

サンフランシスコも、オミクロン株の影響か、先週の1週間平均の新規患者数は10万人当たり287名と今年8月のピークを越える勢いになっています。

先月11月にサンフランシスコでガイドした方がコロナ陽性になり、ご案内をしていた私は「濃厚接触者(Close contact)」に指定されてしまいました。サンフランシスコでの濃厚接触者の経験をレポートします。参考になさって下さい。

まだまだコロナ過が治まらないですが、一刻も早く治まり皆さんに安心してサンフランシスコを訪問いただける日を心待ちにしています。

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△サンフランシスコ国際空港(SFO)国際線ターミナル、コロナ検査場

■濃厚接触者に認定される

アメリカは、2021年11月08日から入国にあたりワクチン接種が必要です。12月6日からは前日以降の陰性証明が必要となっています。11月07日以前は3日前以内の陰性証明のみで入国が可能でした。この時期にアメリカに入国されたAさんはワクチン未接種で、カリフォルニア、アリゾナを旅し、11月24日にSFOに到着されました。

当初のご予定では、11月27日の早朝便で日本にご帰国予定だったので、3日前の24日到着時に空港で新型コロナ検査を受け陰性証明を入手されました。25日、26日とガイドをしていたところ、どうしても帰国前にシャスタを訪問したいという事で、急遽26日夜にシャスタ迄450Kmを5時間かけて車でお送りし、11月30日にお迎えにすることに。移動中はお互いにマスクを着用し、窓を少し開けて換気できるようにしていました。

11月30日サンフランシスコ空港(SFO)到着後、帰国に向けたコロナ検査を受けたところ「陽性」が判明。5時間以上狭い車で一緒だった私は、当然「濃厚接触者」に認定されました。

■CDCの対応

陽性判定を受けると、出発ロビーの離れたところで待つように言われ、CDC(米国疾病対策予防センター)の係員が来るのを待ちました。少ししてCDCの3名の方が来て色々質問を受けました。氏名、メルアドなど聞かれます。ブースターショット(3回目の予防接種)を1か月前に受けたことを伝えると「良かったね」と言われました。結果として感染する事も無く、ホント、これは命拾いをしたと思います。

Aさんのフライトのキャンセル・変更と、隔離場所のホテル予約を確認してようやくホテルへの移動が許されました。

CDCからは、潜伏期間があるため、最後の濃厚接触から5日以降に検査を受ける様にいわれました。私の場合は12月6日(月)以降のテストになります。

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△eMed社の自宅検査キットでの検査の様子

■濃厚接触者生活はじまる(11/30)

家族への感染が心配だったので、自宅に戻り、シャワーと着替えをし、当日夜は車の中で就寝。SUVなので後部座席を倒して、キャンプ用の寝袋、ダウンジャケットが大活躍してくれました。

当日、米国の入国時の新型コロナの検査で認められている、eMed社の自宅検査キットでまず確認。ビデオ会議でつないで検体取得、検査結果確認をしてくれます。「陰性」で一安心でした。

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△保健所職員による自宅駐車場でのコロナ検査検体取得

その夜、居住するカウンティ(郡)の保健局から電話が有り、色々事情聴取をうけました。頭痛がして、微熱が有るといったら、「それでは明日自宅に出向いて検体取得し、PCR検査します」といわました。

翌朝保健局の人が2名来て、防護服を着用して検体取得をしてもらいました。もちろん無料です。

結果は翌日連絡があり、「陰性」とのこと。

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△2回目の無料コロナ検査

■2回目のPCR検査(12/03)

車中泊は辛かったので、12/01日からは、ホテルを2泊予約しました。2泊後に再度コロナ検査を受診しました。こちらも保健局に連絡して、無償で検査を行ってくれるところを紹介してもらいました。 一時よりは少なくなっているようですが、無償で検査をしてくれるところはまだ何カ所かあるようです。

検査結果は「陰性」。2回の検査で陰性だったので、感染の可能性が低いと思い、翌日からは自宅で隔離。家族と出来るだけ合わない様に自室に閉じこもっていました。

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△ドライブスルー方式での無料コロナ検査

■3回目の検査(12/10)

自主隔離期間の最終日、濃厚接触から10日目に最後のコロナ検査を受けました。今回も保健局に教えてもらったところで無償検査をうけました。ドラッグストアでドライブスルー検査です。車に乗ったまま検体採取キットを渡され、自分で左右の鼻腔からサンプルを採って戻します。

翌日「陰性」の連絡があり、無事自主隔離が解除となりました。

■無事隔離終了

今回は図らずも新型コロナの濃厚接触者になってしまいましたが、カウンティのサポートもあり、無事隔離を終了する事が出来ました。

また、長時間の濃厚接触だったにもかかわらず、新型コロナに感染しなかったのは、ワクチンを3回接種していた効果が大きいと思います。ワクチン接種していてホントに良かったです。

12月26日現在サンフランシスコ市のワクチン2回接種率は80%と高いのですが、先週のコロナ新規患者数は人口10万あたり約290名で、日本の0.9名・東京の1.8名に比べると多く、今年8月のピーク(約250名)を越えてしまいました。全米平均は438名で2020年末のピーク(約470名)に迫る勢いです。

■後日談

濃厚接触の元になったAさんは、一時40度を超える熱が出て救急車で病院に運ばれたりしたのですが、14日目に熱も下がり無事コロナから快復して治癒証明書をもらえました。ところが、厚生労働省が治癒証明書での帰国を認めていません。帰国のために新型コロナの検査を受けたところ「陽性」。これはよくあることらしく「陰性」になるまで1か月かかることもあるそうです。 何度か検査に通い、5日目に無事「陰性」となり、20日に帰国されました。成田での検査では「陽性」となってしまい現在成田にて隔離生活中ですが、日本に帰国出来て本当に良かったです。治癒証明書は何の役にも立たないと言われたそうです。また、旅行傷害保険(クレジットカード付属)に加入されていたため、こちらでの通院、隔離ホテル代、テスト費用等が保険でカバーされるようです。

また、友人が先日日本に帰国したのですが、同じ便で帰国した乗客にオミクロン株の陽性患者が居たという事でご本人は陰性にもかかわらず14日間のホテル隔離になってしまいました。

12月30日からカリフォルニアからの帰国者は6日間の強制隔離になりました。また同一便での濃厚接触者は28日からすべてのコロナ陽性者の前後2列の計5列となり少し緩和されました。

一日も早くコロナが収束し、安心してご来訪頂けるようになる事を祈っています。

筆者

特派員

テッド@サンフランシスコ

2000年よりサンフランシスコ近郊で生活。定年後はサンフランシスコを起点に日本からの訪問者のご案内をしています。

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