バンネス通り高速輸送システム開始・走り分けでスッキリしました

公開日 : 2022年04月09日
最終更新 :
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新しいバンネス(Van Ness Ave)になって1週間が経ちました。

どう新しくなったかと言うと、サンフランシスコ初の路線バス高速輸送システム"Bus Rapid Transit(通称;BRT)"として、路線バス専用レーンが開通したのです。オープニングセレモニーが、4月1日に行われ、サンフランシスコシンフォニーによる演奏や、バンネス沿いにあるビジネスを代表して老舗レストラン『ハウス・オブ・プライムリブ(House of Prime Ribサイト)』のオーナーも祝辞を述べました。

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ミッション地区からの仕事帰りにミュにバス#49に乗りました。バス路線そのものは変更ありませんが、SFMTA(San Francisco Municipal Transportation Agency/サンフランシスコ交通局)メインオフィス前から、それまで一般車両と共有レーンで歩道側にあったバス停が、道路中央のプラットフォームになりました。BRTのバス専用レーンは、ミュニ路線バス(#49・#90owl)とゴールデンゲートトランジット(GGT)路線バスのバス専用レーンです。車を運転される人にも歩道側のバス停で停車され、先に進めず待っていなければならないストレスが解消されますね。

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▲これが、中央分離帯にできた噂の"ロリポップ"

車両は、低床車両で、車椅子対応、全てのドアから乗車可能で時短短縮、ミュニバスの最新モデル車両を使っているそうです。

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プラットフォームは、やや低く設計されていて緩やかなスロープ。各停留所から直ぐ横断歩道に行けるし、東西方向のバスの接続も容易になり、全てのバスユーザーには嬉しい。

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なんと言っても画期的なのが、"信号がバス優先"バスが交差点に近づくと信号は緑(日本で青信号)に変わり、信号に引っかかることが基本的にない訳です。バンネス⇄ミッション間、最短で10分弱!

(*ケーブルカーも、優先信号システムを取り入れてます)

>>>その時は、信号で止まることなかったように思いました。歩道脇に停車し、後続車がつっかえてしまい、プチ渋滞になってしまう事もありませんでした。あまりにスムーズに運行されていたおかげ(?)で、降りるバス停をすぎていた事に気がつき、高速輸送システムを実感しました

バンネス通り改修工事(sfmta/VanNess)

先立って4月1日テープカット

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開通初日、4月1日シティホール、バンネス沿い、オペラハウス前で、オープニングセレモニーがありました。「皆さん、これはエイプリフールじゃありません。本日ようやく新システムがオープンします!」と声高らかに宣言。

2016年から工事が始まり、パリのシャンゼリゼ通りを目指すとかも言われていました。工事の進み方が遅いにも関わらず、ある日バンネスの交差点で2019年完成の告知を見た時は、本当かいな?と半信半疑。工事に伴い、バス停は頻繁に移動し、車両レーンも植林された木の間を縫って走る感じで、前方の車の後についていかないと逆走しそうな心配が続いて...6年間の思い出が蘇る。スピーチの途中、工事関係者を労う言葉に集まったヘルメット姿の人達がお互いを讃え合う光景は事故もなく終了できた証だ。ロンドン市長が、「レッドカーペット(赤いバス専用レーン)で試乗しましょう!」で「ここでは、クリッパーカード必要ありませんよ」と念押し。途端に参加者は市長の後に続く。名誉なドライバーさんは、乗り込んで来たみんなと記念写真。フィッシャーマンズワーフまで市長、市議数名、カリフォルニア州議員さん、サンフランシスコの著名人達と市民が入り乱れての発車。

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セレモニーに参加した人全員にミュニのロゴマーク入りエコバッグが記念品として配られました。

リモートワークから徐々にオフィスワークに変更する企業も増え、パンデミック前の交通渋滞が再び悩みの種になりそうですが、この完璧なまでの走り分けで、バンネス通り+ミッションから101号線ゴールデンゲートブリッジに絡むロンバード通り間は、かなり渋滞解消する事でしょう。

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筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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