【ヨセミテ国立公園】テントキャビン初体験カレービレッジが人気の秘密

公開日 : 2021年09月10日
最終更新 :
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今回のヨセミテで宿泊したのが、「カレービレッジ(Curry Village/Camp Curry)」です。木造キャビンとテントキャビンが700棟ほどあり、公園内では比較的リーズナブルな料金の宿泊施設です。ここはキャンプ・カレー(Camp Curry)、1899年ドイツ系アメリカ人の元教師カレー夫妻が、7つのキャンプテントを設置し開業したヨセミテでも古くからある宿泊所です。

初体験のテントキャビン宿泊

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▲チェックイン夕方5時・チェックアウト朝10時(2021シーズン)

世界遺産でもあるヨセミテ国立公園の宿泊施設は、毎シーズン予約がまったくとれない状態となります。昨年はコロナ禍で宿泊者数の制限もあり競争が高く、今年はその反響を受けて、密を避けた観光で、国立公園自体の訪問者が予想をはるかに上回り対応しきれない場所も出てきました。ヨセミテでも例年以上に予約がとれない有り様でした。公園内でも比較的予約が取りやすいと言われているカレービレッジでさえ今年は予約が殺到したようでした。

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▲ちょっとワクワクのテントキャビン

早朝サンフランシスコを出発し公園を散策し、少し早かったのですが夕方4時半にチェックインができました。フロントオフィス内は、人数制限してあったので、混雑しておらず、ひと組ずつていねいな対応。A3サイズの紙の地図に部屋の位置と共有シャワー&トイレの場所とシャワー室のパスコードを記入してもらいました。記された場所が宿泊テント。狭いような広いような、初めてなので何もかもワクワク。

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▲外観

熊さんが生地を破っても中に入れない幅で作られた木製フレームと防水加工されたキャンバス地のテント。鍵も錠前式でこの鍵が部屋とフードロッカーの両方使えるようにできています。管理が簡単でいい。

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熊さん対応のフードロッカーです。テント内に食べ物を置いておくと匂いで熊さんがやってきます。そして人間の食べ物を"食べてしまう"とそれを覚えてしまい、最終的に人に危害を及ぼすとのでその熊さんはあの世行きになってしまいます。そうさせないように、われら人間側が熊さんの領域にお邪魔させてもらっている姿勢で滞在です(テント内飲食厳禁)。

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▲ファミリー向け室内

ベッドはしっかりしてるし、寝るだけだしまったく問題ありません。暖房はまだ使えないとありましたが、スイッチが入ってました。諦めていたコンセントがあったので携帯充電可能。タオル大小・プラスティックのコップ・予備の毛布(寝袋式)・セキュリティボックス(熊じゃなく人間用です)がありました。夏は温度が高くなりテント内は熱がこもるのではと思いましたが、実際は扉を開放しておけばしのげました(この日の日中の温度は30℃)。

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▲ビレッジ通り?

ビレッジの小径を歩いてみました。おしゃれな集落っぽくて、脇にはレンタル自転車、マウンテンショップ(アウトドアグッズ*シーズン終わりのセール要チェックだそうです)ギフトショップやピッザショップ、バーが営業していました(Meadow Grill、Pavillionは閉鎖中)こぢんまりして観光地っぽくなく、ガチなアウトドア系から家族連れ、料金的なものがあるのか比較的若い層が多いように見受けられました。ゴージャスなアワニーホテル(Ahwahnee Hotelサイトこちら)の雰囲気とは違うかもしれません。(苦笑)

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▲知る人ぞ知るピッザ

「ザ・デッキ(The Deck)」

ギフトショップ兼グロサリストアは、夕方7時に閉まりその後の食事のチョイスはピッザくらいしかないのかぁと順番待ち......

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▲Bar 1899

ピッザのお供はビール。近隣のフレズノをはじめカリフォルニア、オレゴンのビールが中心、カクテルもすてき。ローカルビールの種類はバーカウンターで聞いてみよう。"Camp Curry Red Ale"はコクのあるハウスエールでいち押し(しかし、残暑きびしい日はラガーあたりがいいかもね)

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▲Lサイズ3~4人分

意外にも、と言ってはたいへん失礼ですが、ピッザとんでもなくおいしかった☆

頼んだのが、「ファイアフォール(Firefall/$27)」。グリルドチキン、ベーコン、斜め切りのグリーンオニオンがアジアンチック! ランチドレッシングとシーラチャソース(Srirachaのサイト)が絶妙なバランス。窯でていねいに焼き、出来立てを林の中でパクつく、口福幸福至福。まさかヨセミテでこのアジアンチックコンボに合うとはびっくり仰天。後で聞けば、宿泊客に限らず、ここのピッザを食べにほかのホテルからもやって来るとのこと。ザ・デッキはヨセミテ宿泊の際は覚えておいた方がいいし、食べるためにわざわざ行く価値のあるミシュランレベルのピッザです。このクオリティでこの値段はアンビリバボーです☆

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▲Guest Lounge

フロントオフィスの隣にあるのが、宿泊者なら誰でも利用できるゲストラウンジ(Guest Lounge)。照明を若干抑え目なのでリラックスできます。ロッキングチェアに寄りかかり夜風にあたるのがいいです。ここでは飲食できると聞いていましたが、時間的に誰も食べてる人いませんでした(ラウンジ利用時間:7:00~22:00)。

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▲ラウンジ内

ここだけ明るいので虫とか心配したのですが、その心配はありませんでした。

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▲気になる女子シャワー室

ビレッジ内数ヵ所に設置されているシャワー室&お手洗い。やっぱり、気になりますね!

ほかの場所もおおむね同じだと思いますが、個室シャワーには、シャンプーとボディーソープがついてます。

飾り気はありませんが清潔でした。バスタオルは各テントにもありますが、こちらにもありますので利用してください。夕方混雑時はスタッフがいます。お互い様精神が「あと2分で終わるから、ちょっと待っててね~」と優しく声かけてくれたり、長期滞在者の方なのか荷物の濡れない置き方も教えてくれたり(結局濡れちゃったけど)あくまでも共有シャワーですが、温泉場の雰囲気が出てました。

*シャワー浴び時間ひとり10分

*5am・11am・3pm・10pmは1時間清掃時間

*受付の際、4桁のパスコードを教えてくれる

*夜中は真っ暗なので懐中電灯(スマホのライト)必須

(忘れちゃいそーだったので手に書いておきました)

で、思ったこと:複数で1部屋を借りるとバスルームの順番に気を遣いますが、好きなときに使えるのでまったく気を遣わずに済みました。

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▲夜明け前

この明るさは、懐中電灯は必要ないですが、スマホとは別にひとつあった方が便利でした。

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▲朝がきた!

ここをオープンさせたカレー夫妻、ベッドの質とリネンにはこだわりを持っていたそうです。ベッドはテントにしては寝心地がよく、シャワーのタオルも常備されています。1898年にご夫妻はインディアナからはるばるカリフォルニア・ヨセミテにやってきた段階で、予算の半分がなくなっており心細い思いをしたそう。高級山岳リゾートのヨセミテになんとか手頃な宿泊施設を一念発起し、現在の場所にテント設置許可をもらいました。その準備も馬車で荷物を運びこんだ苦労から、のちに鉄道が開通し、そして車の時代と当時に比べたら気軽に来れるようになっています。それでも当時と変わらないホスピタリティーがあるカレービレッジ。グレーシャポイントの真下に広がるこのカレービレッジのテントキャビンに来年も楽しいテント暮らししたいと思いました。

もうちょっとアウトドアしてみたい方にはおすすめの場所です!

【Curry Village】

・電話: 866-875-8456

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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