【アンカースティーム】アメリカ最古のクラフトビール

公開日 : 2021年07月15日
最終更新 :
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▲外観

現在おそらく世界でここでしか飲むことのできない"スティームビール(Steam Beer)"を作っているアンカー・スティーム・ブリューイング(Anchor Steam Brewing Co)全米最古のクラフトビール醸造所です。

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▲デリバリートラック

近づくにつれて麦芽を煮ている匂いがしてきます。裏手にはデリバリートラックが待機しています。さすがゴミ一つ落ちていない清潔な工場は、1965年以来、アンカーを引き継いだフィリッツ・メイタグ(Fritz L Maytag)氏のポリシーが今でも続いています。

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▲タップルーム入り口

広々としたインドアとアウトドアのタップルーム。平日の昼間なので他には家族づれが一組だけでした(さすがに飲みに来る人はいないようです)

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▲洗浄中

ちょうど作業が終わり、タンク内を洗浄にしているようでした。一般的にビール1ℓ製造するのに、水5〜10ℓほど使われるそうで、びっくりしますが、何度も何度も水を流してる様子を見ると納得です。

少しテイスティングをしてみようと思いチョイスしたのが、ラガー、ピルスナー、アンバー(バーレイワイン)の3種類。

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▲ハーフパイント

フライト(数種類のサンプラー)はないそうですが、全てハーフパイント(約237ml)で頼めます。

一番奥

*カリフォルニア・ラガーCA Lager®️

アメリカンラガーと言えば、バドワイザーですが、カリフォルニアラガーと言えばこれ!

真ん中

*クリスプ・ピルスナーCrisp pilsner®️

今世界中で最も飲まれているビールはピルスナー。「とりあえずビール」のビール。

一番手前

*オールド・フォグホーンOld Foghorn®️

高いアルコール度数のビールを半年以上寝かせる製法。バーレイワインという珍しいスタイル。

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▲ジンさんのビール

もし、お味見したい時は、大体1oz(約30ml)くらいのグラスに注いでくれます。試してみたのが、期間限定のチェリーピンクがとっても可愛いサワービール(Kettle Sour)。完全に糖分を分解する酵母を使うことで、この酸味が生まれるのですが、酸っぱいわけではなく、とても柔らかく果物の酸味程度で、後味もさっぱりしていました。

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▲アウトサイドエリア

この日はとても暖かな日でしたが、サンフランシスコは夏は、夕方になると肌寒くなります。お出かけの際は必ずジャケットを持っていってくださいね。おすすめ時間帯はやはり日中です。

さてさて冒頭に「現在おそらく世界でここでしか飲むことのできない"スティームビール(Steam Beer)"」と言いましたが、そんなに珍しいスティームビールは、1800年代ゴールドラッシュの頃、ドイツ系ブルワーが低い温度で発酵する酵母(ラガー酵母)で醸造しようと試みた。当時は冷蔵庫がなく、本体低温で発酵しなければならないのをサンフランシスコの温暖な気候の元で発酵していった。この作り方は結構広まったのですが、1920年からの禁酒令で他業者はどんどん無くなってしまい、ついにはアンカーのみになってしまった経緯がありました。"スティーム(Steam)"は蒸気の意味ですが、栓をを開けた時プシュ〜〜って勢いよく蒸気が出る音に似てるのでこの名前がつきました。今では、カリフォルニアコモンビールとしてアメリカの代表的なビールとして世界中に知れ渡っています。

最初にプシュ〜〜ってなった時はさぞ驚いた事と思います...

今も海外渡航は、大変ですが、サンフランシスコににいらしゃる日が来ましたら、是非プシュ〜〜とスティームビールを飲んでみてくださいね。

それまで待てないよ〜という方には、家飲み用お取り寄せもあります。

【Anchor Brewing Company・Tap Room】

住所:1705 Mariposa St San Francisco, CA 94107

タップルーム営業時間:月・火休み、水〜日12:00〜21:00(日〜20:00)

ティスティング:月〜木12:00/16:00 金土日12:00/14:00/16:00

要予約→夏に再開予定との事ですが、まだ未定

URL:https://raiseanchor.anchorbrewing.com

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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