【オロビルダム】アメリカで最も背の高いダムと決壊現場の今

公開日 : 2021年05月07日
最終更新 :
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サンフランシスコから車で3時間ちょっと、アメリカ国内のダムで最も背の高い235mのダムが『オロビルダム(Oroville Dam/ORO Dam)』です。1968年5月の完成、水の供給、治水、発電目的で作られました。道路表示地図には"ORO DAM(オロダム)"と表記されています。

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▲ジェネレーター

何も知らずに行くとダムを見渡せる高台(Ovelook)に行くと、丘陵地帯が広がっているだけで、いったいどこにダムがあるのかか思いますが、その丘陵地帯こそダムなのだそうで、びっくり。オーバールックポイントには、水力発電のジェネレーターが展示されています。平日の昼間、観光地でもないので他に誰もいませんでした。

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▲ダムを歩く

ダムの上は一般車も通れる道路(Oroville Dam RD)になっています。

歩道を歩いてみることにしました。

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ダムによってできた人造湖のオロビル湖(Lake Oroville)は、シャスタ湖に次いでカリフォルニア州で2番目に大きい貯水池。シェエラネバダ北部、カスケード南部、とその周辺から流れるサウスフォーク・ミドルフォーク・ノースフォーク・ウエストブランチフェザーリバーが、ここで溜まって、ダムの下からはフェザーリバー(Feather River)の主流となります(かなりざっくりな説明ですみません)

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岸辺の縞模様を見ると水嵩が減っているのが分かります。草地ができているって事は水嵩は以前から減っている事も分かりますね。この日は天気も良く、乾いた枯れ草の匂いがものすごく香ります。干ばつの兆しがここでも分かります。

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ダムと言えば、コンクリートのイメージですが、この下が、アメリカ最大級の地下揚水式水力発電所(Edward-Hyatt Pump-Generating Plant)になっているため、いきなり川が始まり!実際、ここからがフェザーリバーというらしいです。ダム湖周辺には、素敵な住宅地があり、トレイルコース、鮭マスの孵化施設もあります。

ジョギングやウォーキングしている人とすれ違いました。距離もあるし、接種完了している人なのかマスクは持ってるだけでした。そして不動産関係の方と少しだけ話す時間がありました(この時はマスク着用)彼女によれば、テレワークで、都市部(サクラメント圏)に住む必要ない人達が引っ越してきていて、住宅の値段は上がっているそうです。取引価格はサンフランシスコには及ばないけど率はサンフランシスコより高いらしいです。サンフランシスコ圏では、レイクタホ(Lake Tahoe)周辺が、似た状況なので"湖近く"は不動産人気スポットです^ ^

2017年決壊した放水路の今

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▲駐車場

オロビルダムロードの歩道は(片道)15〜20分のウォーキングでした。

駐車場脇には、有刺鉄線の柵が付いている真新しいダムのようなものがあります。これが、2017年2月に起こった非常用放水路の決壊時にオーバーフローした場所です。

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▲オロビルダムブルバードから

ダムの上の道路(オロビルダムロード)を右折(下る)し、道なりに行くと、今度はオロビルダムブルバード(Oroville Dam BLVD)の表示が出ますので右折。道なりに走行してダムを見上げるような場所に着きます。

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▲2017年の決壊現場

見えている真っ新なコンクリート部分が2017年2月に決壊し、2019年8月に完成した新しい放水路(Sprillway)です。前出の不動産屋さんにもちょっとその点を聞いてみましたが、彼女は新しくできた以降しか知らないとの事で、その時の具体的な話は聞けませんでした。

 あの時は、日本にも報道され、避難しているのかと連絡も入りました。生々しい光景は毎日テレビに映し出され、18万8千人の住民が避難をしました。

お恥ずかしい話、放水路の決壊がなければ、オロビルダムの事はほとんど知らず、先日ご紹介したオシャナシーダム(拙5/3記事こちら)と比較しようなんて思いもしませんでしたが、規模としてはオロビルダムの方が全然すごかった。そして、5番目のNew Bullards Bar Damはオロビルダムの比較的近いユバ群(Yuba County)にある事が判明、機会があればぜひ行ってみたいものです。

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▲アメリカで最も高いダム

立て続けにダムの話してたら、『ダムの歩き方(https://www.arukikata.co.jp/guidebook/series/books/books821671)』という本も見つけました。あー"ダムマニア"の気持ちわからんでもない。何でって上のトップ5の3ヶ所行ってました。

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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