【アムトラック・ゼファー®︎】ウィズコロナでどうなっている

公開日 : 2020年10月01日
最終更新 :
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▲アムトラック・エメリービル駅

秋の行楽シーズン!言いたいところですが、今年はコロナの影響や頻発する山火事で外出を控えている方も多いです。まったくいつになったら普段どおりに旅ができるのしょうか...

とは言え、先日アムトラックの『カリフォルニア・ゼファー(California Zephyr)』に少しだけ乗る機会がありましたので、ウィズコロナ車内の様子をみてみました。

ゼファーの車内

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▲コーチクラス

カリフォルニア・ゼファーは、シカゴとベイエリアを結ぶ長距離列車。51時間20分、2泊3日の路線を毎日運行しています。アメリカ大陸横断鉄道体験では、この列車に乗って東海岸まで行くのですが、シカゴ・ユニオン駅で乗り換えです。実はこの夏にシカゴからゼファーに乗ってみようと密かに計画を立てていたんですが、コロナでキャンセルとなった経緯がありました。いつか乗る日の為、今回は約7時間ほんの僅かですが、下見も兼ねてます。

車両二階建てのスーパーライナー。コロナ対策の車内清掃は徹底して行われていて、ライゾル(Lysol®︎)で有名なRB社の協力も得て消毒しっかりしているようです。空調も流れを一方方向に制御しています。またタッチレスのチェックイン、スマホからのチケットを推奨しています。座席の頭上に降車駅名の3レターコード(今回はRNO)の紙を挟んでくれるのですが、それも乗客が自ら射し込むようになりました。車両は、リクライニングシートの座席車・寝台車・食堂車・カフェ/ラウンジ車両・荷物車と、予約人数は通常の半分以下に抑えてるとの事(実際はもっと少なかったですよ)清掃や衛生管理内容は、航空会社の対応と類似していました。

コーチクラスでは、二人以上一緒の予約は別ですが、基本的には窓側のみ使用です。乗客の皆さんにはマスク着用と6フィートの距離、カフェのテーブルは一つおきに使用するとなっていました。検温はありませんでした。

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▲リクライニング度

アメリカ人には狭いかもしれないコーチクラスのシートですが、小柄な私(約160㎝)にとっては、十分満足できる幅と座席間隔です。隣には人が来ない事もあり実にゆったりです。

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▲足が伸ばせます!

汚足ですみません。余裕で足を伸ばせます。(あまり利用した事ないのですが)飛行機のプレミアム・エコノミーくらいでしょうか。

カフェラウンジで寛ぐ

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▲カフェカー

カフェカーは、二階建の一階が売店、上がテーブルがあり、続いてラウンジにもなっています。

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▲ランチの列

始発駅では、朝のコーヒーを買い、サクラメントを過ぎたお昼頃は、ランチの為に並びます。ダイニングルームがありますが、現在は寝台車利用の乗客の方のみのサービスとなっていました。

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▲メニュー表

参考までにメニュー表です。

ベイエリア価格(高値)ではなく"アメリカ価格"さすが全米を網羅するアムトラック・大陸横断鉄道です(天晴れ!)

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▲横向き窓

ナパバレーには、"ワイントレイン(Wine Trainこちら)"と言う列車があって、ワイン畑の景色を眺めながら飲食できるラウンジのようなシートありますが、ゼファーにもあります。ここは誰でも使えるのでランチタイムに利用しました。

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▲乾季で枯れ草色の山々

何処までも続く山々、大陸って感じします。

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▲案内

寝台車利用の方にはダイニングルームで食事が提供されますが、ダイニングカーからガイドさんらしき方(ゼファレット?)が時々現れて景色の説明をしてくれてました。

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▲登山鉄道

ゼファー号は大陸を横断する列車で、決して新幹線ではありません。急な山岳地帯の斜面を力強く登っていきます。止まりそうなほどゆっくりではありますが、確実に登っていくその姿は、先人たちが、ほとんど重機のない時代に少しずつ確実に確かに工事を進めて面影がダブります。

西から中国人労働者、東からはアイルランド系作業員、彼らの努力のおかげで大陸横断鉄道は完成しました。

夜間走行はこんな感じ・体験

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▲暗くなる

山岳地帯では時々トンネルをくぐります。短いのも合わせ数えただけで10カ所以上ありました。

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▲緊急時照明

暗くなったら非常照明も点灯して、一瞬ですけど、夜間走行の雰囲気も味わえました。

カリフォルニアゼファーは、風光明媚な場所を長時間走るので窓を大きく取った車両を使っています。イリノイ州ーアイオワ州ーネブラスカ州ーコロラド州ーユタ州ーネバダ州ーカリフォルニア州を通り、33の駅に停車。途中デンバー・ユニオン駅(コロラド州)ーソルトレイクシティー駅(ユタ州)の景色の素晴らしさは大変評判です。

美しく広い大地の景色を見たければ、デンバーまで飛んでソルトレイクシティーまでゼファーに乗車という乗車時間15時間コースもあって、日中移動なのでこれも楽しいかもしれません。コロナが収束して安心して旅行ができる日が来たら今度こそ"移動自体が旅"に挑戦したい、豊かなアメリカの大地がきっと迎えてくれるはず...

今回の目的地まで、飛行機で1時間ちょっと(この日片道チケット最安値109ドル)7時間かけたゼファーは54ドル、お金はないが時間だけはたっぷりある今の私にはピッタリな経験でした。

【California Zephyr 】https://www.amtrak.com/california-zephyr-train

【Amtrak】https://www.amtrak.com/home

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▲目的地到着

夕方4時ちょっと前、無事ネバダ州リノに到着!

昔この線路は路上でしたが、地下部分に変わっていました。

長いようであっという間の旅、お疲れ様でした。

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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