ローマでもっとも古く歴史の重さを強く感じる図書館

公開日 : 2020年01月25日
最終更新 :

永遠の都「ローマ」には、旅行者にもっとも広く知られている観光地であるナヴォーナ広場(伊語:Piazza Navona)と古代の英知が宿るパンテオン(伊語:Pnatheon)の間には、ローマでももっとも古い図書館があります。このような有名な観光地が周辺にあるにも関わらず、観光客の誰もが気付かずに通り過ぎてしまうアンジェリーカ図書館(伊語:Biblioteca Angelica)は、修道院だった建物を利用した空間の中に四方の壁に埋め尽くされた書棚とその歴史の重さにただただ圧倒されます。

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このアンジェリーカ図書館は、400年以上の歴史を持つ図書館として知られ、1604年より一般公開されています。その歴史の長さだけでも驚きだが、一般の方々へ公開された図書館としては、イギリスのオックスフォード大学にあるボドリアン図書館(英語:Bodleian Library)についで西洋史上2番目の歴史を持っています。

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現在、創立者である人文主義者の聖アゴスティーノ修道会のアンジェロ・ロッカ(伊語:Angelo Rocca/1546-1620)の肖像が訪れる人々を惹きつける荘厳なこの図書館は、カトリック系の公立図書館として自治体が運営しています。

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そして、ラテン語、ギリシャ語そして、東洋言語で書かれた約2,700冊の古書(写本)、インキュナブラ(伊語:Incunabula)と言われる西欧で最初期の活字印刷物が1,100冊以上、16世紀の活字印刷物のチンクエセンティナ(伊語:Cinquecentina)が2万冊以上と非常に歴史価値の高い書類や本が並ぶ図書館として知られます。特にイタリアの中世文学を研究する人たちにとっては、貴重な場所と言われています。

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ダン・ブラウンの小説「ダ・ヴインチ・コード」を原作とした映画のロケ地となってからこの図書館も次第に多くの観光客が訪れるようになってきていますが、図書館の中央にあたる部分は、観光客は立ち入ることができないようになっています。そして、フラッシュなしであれば、その厳粛な風景を写真に収めることができます。

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この「永遠の都」ローマには、まさに「永遠の都」と言われるだけあって、その歴史の積み重ねをより強く感じさせてくれる図書館に出会うことができます。ローマを旅する皆さんもぜひ、ローマ旧市街散策の最中にでもちょっと立ち寄っては、悠久の歴史をまたここで感じてみてください。

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Biblioteca Angelica(アンジェリーカ図書館)

住所:Piazza di S. Agostino, 8, 00186 Roma

開館時間:月~金 8時30分~13時45分

臨時休館の場合もあるので、事前にホームページで確認することをお勧めします。

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筆者

イタリア特派員

田澤 龍太郎

現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。

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