ローマの北の玄関口"ポポロ広場"

公開日 : 2019年01月20日
最終更新 :

2019年が訪れてから、もうかなり日が経っていますが、今回の2019年第1弾のローマ2特派員ブログは、カウントダウンのスポットやコンサートの会場等といったイベントを開催する広場で知られる広大なポポロ広場(伊語:Piazza del Popolo)をご紹介させていただきます。

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このポポロ広場は、巡礼者がローマを訪れる際の入口となる場所で、昔からの交通の要の一つとなっていましたが、現在のポポロ広場の姿からは想像できない血生臭い過去があり、19世紀までは処刑場として使われていた歴史もあります。イタリア語で市民(=ポポロ)という意味を持つ今日のポポロ広場は、1823年頃に再設計され、市民広場の名前に相応しく長閑な雰囲気に溢れています。

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ローマの北の玄関口となるポポロ門(伊語:Porta del Popolo/別称:フラミニア門)から南に向かって3本の道路が伸びており、これらの道路の合流点となっているのがこのポポロ広場です。この3本の道路は、ポポロ広場を起点に放射状のように伸びていることから三叉の鉾(伊語:Tridente)と呼ばれ、ちょっとオリジナルで小規模なお店が並ぶリペッタ通り(伊語:Via di Ripetta)、ローマっ子なら知らない人はいないと言われるショッピングストリートのコルソ通り(伊語:Via del Corso)、桁が多い値段が表示されているブティックや高級ブランド店が並ぶバプイーノ通り(伊語:Via del Babuino)があります。

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ローマの北の玄関口のポポロ門に話を戻すと、このポポロ門はかつて古代ローマ時代の城門のフラミニア門(伊語:Porta Flaminia)があった場所に16世紀頃に建てられたもので、交通の要所に建てられたシンボリックな門であることが分かる。また、市外のファーサイドは、ミケランジェロが手がけており、内側は、「ベルニーニはローマのために作られ、ローマはベルニーニのために作られた」という言葉で知られるバロック芸術の巨匠ベルニーニが手がけています。

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広場の中央にある石の柱のようなものは、オベリスク(伊語:Obelisco)と呼ばれ、古代エジプトの神殿などに建てられるモニュメントで、現在はエジプトだけではなく、欧米の主要都市の中央広場などにも設置され、その地域を象徴する役割を果たしている。象形文字が刻まれているこのポポロ広場のオベリスクは、高さが約24mあり、基盤も含めると約36mの高さで、ローマ市内にある20万人収容の規模を誇るチルコ・マッシモ(戦車競技場)に初代皇帝アウグストゥスがエジプトから持ち帰ったものをここに移転しています。

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またこの広場には、顔というべきバロック様式の双子教会があります。双子でも異なることがあるようにそれぞれ幅も異なり、ドームの形状も違う造りになっています。ポポロ門を背にして左側がサンタ・マリア・イン・モンテサント教会(伊語:Chiesa di Santa Maria in Montesanto)で右側がサンタ・マリア・ディ・ミラコーリ教会(伊語:Chiesa di Santa Maria dei Miracoli)です。

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ポポロ門に向かって右側には、ピンチョの丘(伊語:Pincio)があり、この丘の上はローマの街の眺望や美しい夕陽を眺められるスポットで知られ、ローマっ子がデートを楽しむ姿を見かけることができます。

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そして、ポポロ門の隣に建つ教会は、映画の「天使と悪魔」の舞台となったサンタ・マリア・デル・ポポロ教会(伊語:Chiesa di Santa Maria del Popolo)で、外観は残念ながら修復中だが、内部は見学できる。埋葬された皇帝ネロの地縛霊を振り払うために建設されたこの教会は、芸術品の宝庫で、カラヴァッジョの油彩画やその他にも著名な芸術家たちの美しいフレスコ画、モザイク画があります。

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ポポロ門をくぐり抜けると左側にはローマ2特派員が自らお勧めする生パスタ屋さんがある。手軽に食べられるこの生パスタ屋さんは、その場で新鮮なパスタを2~3分茹でて、調理するというのだから、店内も至ってシンプルなテーブルと椅子だけとなっている。メニューもアマトリチャーナやカルボナーラ、カーチョ・エ・ペペとローマ料理のパスタや季節の食材に応じた日替わりパスタ、シンプルなトマトソースのパスタ、バジルのパスタ等とニーズをしっかり押さえたパスタのメニューが特徴です。まさに日本で言う立ち喰い蕎麦のような感覚で食べることができるのでとても親近感を感じることができるでしょう。

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Pastasciutta Roma

住所:Piazzale Flaminio, 10 00196 Roma

営業時間:11時~22時(ローマ市内には2店舗のみ/もう1店はバチカン市国)

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ポポロ門を抜けた右側には、ローマでも美しい公園の一つ、ボルゲーゼ公園(伊語:Villa Borghese)への入口となっています。地元ローマっ子も春になれば、ピクニックに出かける緑豊かなこの公園は旅の疲れを癒しながらのんびりリラックス、そして気ままに散歩するには最適です。

是非、このポポロ広場をあなたのローマ散歩のルートに加えて、永遠の都"ローマ"を思う存分楽しんでください。

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筆者

イタリア特派員

田澤 龍太郎

現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。

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