バチカン市国クリスマスツリーの飾り付けが始まった!

公開日 : 2021年11月28日
最終更新 :

バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂前の広場に、2021年11月23日にクリスマスツリーが到着しました!

毎年異なる場所よりやって来るモミの木は、今年は北イタリアのトレント自治県の東アルプスにあるドロミティの森から来ました。アルプスを出発したモミの木は、何日もの長旅を経てローマに到着しました。赤モミの木の樹齢は113歳です。

筆者は、このバチカン市国のクリスマスツリーについてはよく勘が働き、特別ニュースを見ていなくても、ふと思い立って今日はバチカンを見に行ってみよう!という日が、なぜか毎年クリスマスツリーが到着して飾り付けをする日に当たっています。的中率がすごいため、モミの木が生きているので、もうそろそろ到着するよ~!おいで~!と呼んでいるのではないかと思うことにしています。今年もまったく日付は知りませんでしたが、ふと思い立ち訪問したその日はバチカン公式の飾り付けの日でした。

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↑ バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂と生きているモミの木です。東アルプスのドロミテの森のアンダロ付近で切り出された赤モミの木は、高さが28メートル、重さは8000kgあります。この大きなモミの木を伐採し、クリスマスツリーとすることに対しては、毎年必ず賛否両論の声が上がります。

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↑ コンチリアツィオーネ通りから見たサン・ピエトロ大聖堂のあるサン・ピエトロ広場です。

インスタグラム(Instagram)の登場で、インスタ映えなどという言葉が流行りましたが、圧倒的な存在感で誰でもきれいに撮れるスポットがバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂です。この大聖堂のクーポラ(丸屋根)は直径が43メートルあり、古くからローマの大きなお帽子として知られてきました。近代化する前は、ローマ郊外の野原で家畜の放牧をする羊飼いたちが、ローマの方向を確かめるために目印にしていたというのも納得する大きさで、ローマにいる限りどこからでも見ることができる大きなお帽子です。

四季折々いろいろな表情を見せてくれるクーポラは、一瞬一瞬がそれぞれ個性的なフォトチャンスとなります。どなたでも美しい写真が撮れると思いますので、挑戦してみて下さい!

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↑ 世界一大きな大聖堂、ローマのサン・ピエトロ大聖堂は、内部には普通の教会が何個もすっぽりと入ってしまう驚きの大きさです。歴代の建設者達は皆、キリスト教世界において最大級の教会を作りたい。そしてみんなを驚かせたい!という明確な意思をしっかりと持っていました。それでは、近寄ってクリスマスツリーを見てみます。

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↑ モミの木の幹の太さが、普通の人のお腹くらいの幅があります。右側にあるクレーンがとても小さく感じられますが、道路工事などに使われるものよりは、ずっと大きなサイズのクレーンです。今男性が、飾り付けのためにクレーンに乗ってゆっくりと上がっていくところです。

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↑ 17時5分に、サン・ピエトロ大聖堂がライトアップされました。とても美しいです。クレーンは2台あり、2人上っていきました。ローマ弁のおじさんたちが、玉やリボンなどを木に飾り付ける作業をしながら、もうすぐご飯だよ~ん。17時半だよ~ん!早くやっちゃうよ~ん!などと大きな声で楽しそうにおしゃべりをしています。おしゃべりをしていると手の作業はお休みになりがち?ですが、とても仕事のスピードが速く、慣れた手つきでどんどん装飾の飾りが取りつけられていきました。

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↑ クレーンと人間の大きさを比べると、とても大きなモミの木であることが分かります。

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↑ 飾り付けの様子を見ているうちに、日が暮れてもう夜になっていました。

サン・ピエトロ大聖堂の最初の教会が建立されたのは300年代の前半です。1700年近い長い歴史を持つ聖堂です。初めて内部に入った時は、これは世界で一番美しい教会だと本当にびっくりしました。あれから20年以上を経て、いろいろな聖堂に入ってきた今でも、その思いは変わっていません。間違いなく、その威厳と美しさでは右に出るものがいない聖堂です。大聖堂というのも納得をします。

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電球が飾り付けられたクリスマスツリーの点灯式は、2021年12月10日(金)の17時に、隣に置かれたプレゼピオ(キリスト降誕の場面を人形で表現した模型)のお披露目と一緒に行われます。今年のプレゼピオはペルーのものです。

クリスマスツリーとプレゼピオは、来年の2022年1月9日(日)までイルミネーションされていますので、機会がある方は立ち寄ってみて下さい!

それでは、飾り付けを見終えてバチカンから立ち去るときの、美しくライトアップされたサン・ピエトロ広場の全景のパノラマ写真を1枚お送りします!

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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