必見!丸わかりガイド ローマ・テルミニ駅の施設情報!

公開日 : 2013年07月12日
最終更新 :

ローマ(イタリア)に滞在したら誰でも1度は利用すると思われる、ローマ中央駅・テルミニ駅の治安や施設についてお届けします。

ローマの玄関口ともいうべきターミナル駅、テルミニ駅 (Stazione Termini) はイタリアで一番大きな駅であり、乗り入れ路線数、1日の乗降客数ともにイタリア1位です。ヨーロッパレベルでも何とパリ北駅に続き2位です。

年配の方はご存知かもしれませんが、テルミニ駅は1953年に日本でも公開され大ヒットとなった恋愛映画の名作、ヴィットリオ デ・シーカ監督の "終着駅" の舞台となりました。

(あらすじ:アメリカ人の人妻が数日間のローマ観光中に1人のイタリア男性と知り合い、激しく愛し合うようになってしまう。アメリカ女はちょっとした火遊びのつもりであり、内緒でこっそりアメリカへ帰って行こうとする。ところがイタリア男性は気づき、そんな彼女を駅で殴りつける。)

現在のテルミニ駅は三代目で、1950年頃に完成したガラス張りの大きな近代建築の建物となっています。

着工した当時は、近代化にも理解を示したローマ法王のピウス9世の時代だったのですが、世間の保守派からは"悪魔の建物"だと、この工事に対して大きな批判が巻き起こったそうです。彼は、"将来、ローマのこのゾーンは大きく発展するはずだ。"と確信していたらしく、近隣に道路を開通させたり、この周辺地区の開発にも精力的に携わりました。

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↑ テルミニ駅正面。

"テルミニ駅" という名前は、終点という意味の "テルミネ(Termine)" から来ているとよく誤解されますが、実際は、近くに"テルメ(Terme)"、つまりテルメ・ディ・ディオクレツィアーノ(ディオクレティアヌス帝の浴場(跡) Terme di Diocleziano)があることに由来しています。

テルミニ駅はいつ行っても人でごった返していますが、ショッピング、お茶、休憩と一箇所でいろいろ体験でき、クリスマスやイースターなどの祝祭日で地元の商店、飲食店、タバコ屋等が閉まっている場合でも、テルミニ駅に来れば通常通り営業しているので、利用価値はとても高いです。

8月15日前後のイタリア観光の注意点に関する記事:この時期に気をつけた方が良い旅のトラブル。"町が空っぽになる 8月15日前後のローマ" こちら

なお、駅構内と周辺は悪名高いスリや置き引きの仕事場となっていますので、自分の周りに充分注意をはらいましょう!

"私は気をぬいてはいない!"という雰囲気を全身から醸し出すだけでも、近寄られる数はぐっと減ります。自分の半径1m以内に人が近づいてきたらすぐに離れ、警戒して下さい。

ローマの治安に関する記事:ローマの治安と旅行する前に知っておいた方が良いこと! こちら

中央駅はイタリア国内、国外行きの鉄道、地下鉄(全線)、空港行きの直通電車及びプルマン、市バス、トラム、タクシーの発着所となっています。構内は地下1階、1階、中2階に分かれており、ショッピングセンター、レストラン、カフェ、スーパーマーケット、銀行、薬局、郵便局、トイレ、ATM、警察、ホテル予約窓口、レンタカー会社などが入っています。

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↑ テルミニ駅の北側のマルサラ通り (Via Marsala) 側の入口。

マルサラ通り側から1番ホームが始まる。現在、29番ホームまであり。

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↑ テルミニ駅の南側のジョヴァンニ・ジョリッティ通り(Via G.Giolitti)側の入口。

イタリアで一番大きな駅ですので、周辺はいつも人がいっぱい。

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↑ 鉄道の切符はこのセルフサービスの機械か切符売り場窓口にて購入できる。

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↑ セルフサービスの機械の操作言語は6ヶ国語から選択可能。

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↑ こちらは窓口の場合。6時30分~22時まで営業。入口は、普通乗車券購入用の列とフレッチャ・ロッサなどの特急券購入用の列と二つに分かれています。並ぶ前に確認しましょう!

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↑ 整理番号を取って、順番が来るのを待とう。英語が通じる。

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↑ 駅構内の1階の様子。 

写真右側方向が列車の発着するプラットホーム。構内には電光掲示板があり、列車の出発・到着時刻、ホーム番号を確認できる。掲示板は出発用と到着用の2種類に分かれていて、それぞれ黄緑色、赤色の字で区別されている。この写真一番手前の掲示板は黄緑色の字なので、出発する列車の情報を表示中。(下部のスーパーマーケットの写真では、この黄緑色の字の掲示板をアップで見れます)

電光掲示板の見方の記事:イタリアの鉄道駅構内の列車の電光掲示板の見方 こちら

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↑ 駅構内の1階の様子。 

中2階は主に飲食店が入っている。便利なマクドナルドは1階と地下1階の2店舗ある。パスタなどのイタリア料理もセルフサービスレストランなどで気軽に味わえる。

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↑ 駅1階のちょうど中央部分。駅は誰でも入れるので、所持品に気を配って。

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↑ 構内の薬屋さん。7時30分~22時までノンストップ営業。ちなみに女性の生理用品は薬屋さんでも購入できる。

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↑ 薬屋さんのほぼ隣にある待合室(列車の1番ホームのすぐ隣)は6~24時まで開いていて、電車の切符を購入している客が利用可能。きれいな待合室の中には鉄道インフォメーションも入っている。

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↑ つづいてここからは地下1階の様子をお届け。両脇にはいろいろな種類のお店があり、携帯電話の電波も届くショッピング街。

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↑ 地下1階の荷物預かり所はKiPointによって運営。6~23時までオープン。預け時間5時間まで6ユーロで、以降、6~12時までは1時間ごとに0.9ユーロ。

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↑ 有料トイレは1ユーロで、駅の改札口のように通り抜ける。たいてい係員がいる。

写真は男性用トイレで使用客が女性係員とやり取りしているところ。

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↑ スーパーマーケットCONADは6~24時まで営業。お惣菜や切り売りのフルーツを買ったり、食料品などのイタリア土産も購入できるので便利。場所は地下1階部分をひたすらマルサラ通り側(地上では1番ホームがある方向)に歩いていくと角にある。スーパーのすぐ横はトイレ。追記(2017年1月1日):大晦日(12月31日)の営業時間は5~22時、元旦(1月1日)は8~22時でした。

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↑ 駅構内1階(マップ参照:マルサラ通り側)のローマ市運営の観光案内所。

ここでは、ローマパスの購入が可能。

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↑ テルミニ駅正面のタクシー乗り場。駅正面の広場は500人広場(ピアッツア・ディ・チンクエチェント Piazza dei Cinquecento)という。緑色のTシャツのイタリア男はタクシーの客引き。

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↑ 駅の正面のすぐ脇(東側)にある謎の壁!駅構内の地下1階にも謎の壁があります。

この壁はセルウィウス城壁といって、紀元前6世紀にローマの町を取り囲んでいた敵の侵入を防ぐ為の防御用の壁の一部で、もちろんオリジナルです。(この部分の壁は厳密には前4世紀に改修されたもの)

壁の名前は、王政時代ローマのセルウィウス王(在位:紀元前578-紀元前539年)にちなんでいるためこの名称。

ローマの歴史関係の記事:巨乳のオオカミの菓子パン?? 知っておきたいローマ建国の物語 こちら

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駅構内マップ 1階

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駅構内マップ 地下1階

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駅構内マップ 中2階

以上となります。

イタリアおよびローマへいらっしゃる予定の方は、1度はテルミニ駅を利用されるはず。

出発前にだいたいどんな所なのか、その様子を写真で見ておくと安心かもしれません。

交通機関の参考記事:

ローマのバス:

1. ローマのバスの乗り方。テルミニ駅 五百人広場のバスターミナル編。 こちら

2. ローマのバスの乗り方。できればとても便利なバス停の見方を学びましょう! こちら

3. 罰金に注意!ローマのバス・地下鉄で刻印機が壊れている場合の対処法 こちら

ローマの地下鉄:

1. ローマで3本目の地下鉄C線(緑色)の一部区間が10月11日より運行開始になります! こちら

テルミニ駅について:

必見!丸わかりガイド ローマ中央駅テルミニ駅の施設情報! こちら

タクシー:

1. ローマのタクシー乗り場マップ!(改訂:2017年11月19日) こちら

2. ローマのタクシー料金表まとめ。ぼったくりに強い定額料金制を導入している区間(ローマ・フィウミチーノ空港-市内)編。 こちら

3. ローマ中央駅テルミニ駅 五百人広場のタクシー乗り場の様子! こちら

フィウミチーノ空港と、空港-テルミニ駅間の交通機関:

1. フィウミチーノ空港の過ごし方と交通事情のまとめ! こちら

2. ローマ・フィウミチーノ空港と各地をダイレクトに結ぶ高速鉄道が開通。 こちら

3. イタリアから本年もよろしくお願い致します!フィウミチーノ空港と機内より。こちら

その他:

1. おすすめのローマのバス・地下鉄路線図。(観光から中・長期滞在者まで)こちら

2. 諦めてはダメ!ローマのバス・地下鉄の中や観光スポットで落し物をしてしまったら? こちら

* また、交通機関の記事以外の、全てのローマ特派員の記事はこちらのページからご覧になっていただくことができます。

筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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