アンティークでゴージャスなブラジルのお宅拝見。「家」が町の文化財

公開日 : 2014年06月29日
最終更新 :

(Photo by Renata Côrtes

家やインテリアが大好きです。建築事務所でアルバイトをさせてもらっていたこともあるほど好きなのですが、先日、日本の雑誌の仕事でレゼンデにある素敵なお宅に入らせてもらうことができました。

雑誌での紹介は「ブラジルのコーヒー」に焦点をあてたものでしたので、おうちの様子はお伝えしきれず。なのでこちらでご紹介させていただきますね。

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こちらの邸宅は、約150年前に建てられました。私が暮らすレゼンデはその頃、コーヒー栽培がとても盛んだったところ。今はコーヒーの木1本も見つけられない町ですが、唯一コーヒーで栄えた面影を残すのが、このお屋敷なのです。そのため、町の文化財にも指定されています。

しかし通常は家の中を見学することはできません。コーヒー豆の仲買いで富を築いた人が1850年頃にこの家を建てましたが、その後、現在の家主である一般の人が買い受けて暮らしているためです。

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レゼンデ在住の方は、この白い門を見たことがあるはず。パティオミックス(ショッピングセンター)の道向かいです。

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外観はこんな感じ。お城みたいなので、「Fazenda do castelo (お城の農場)」と呼ばれるようになり、表札にもそう書いてあります。

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玄関ポーチの鉄柵や籐の椅子もブルー。玄関ドアも。

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呼び鈴は?どれを使ったらいいでしょうか...。

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中に入ると、広~い玄関ホール。部屋のようですが、あくまで玄関ホールです。

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左端の白いドアが玄関ドア。外側は青、部屋側は白に塗り分けられています。赤い壁なんて勇気がいりますが、こんなに上品にもなるんですね。

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玄関ホールからリビングへ続く間口。上部の装飾窓、こういうの自宅に付けたかったなぁ。

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リビングルーム。ここでも赤がポイントです。

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玄関ホールからは食事室やキッチン方面に続く廊下も伸びています。床のタイル柄と本棚、明かり取りの窓と鉢植え。どれもかわいい。

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こちらは食事室。ダイニングルームなわけですが、食事室という方がしっくりくるような気がします。ブラジルで古くからある家にお邪魔すると食事室があることが多いです。テーブルがあるだけで、余分なスペースもなく、食事を楽しむだけの部屋。食事に集中できそうです。

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そしてキッチン。ゲストが立ち入らない場所もなんでこんなにすてきなんでしょう。3つ並んだ銅のやかんなんてもう、たまらないです。

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勝手口から外へ出て、キッチンを見たところ。照明器具もいいですよね。

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勝手口側の庭。写真に納まらないくらい広いです。外では2人の庭師さん、家の中では2人のお手伝いさんが働いています。「買い受けたのは一般の人」とはいっても一般的な人ではないわけです。

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外階段のタイルはよく見ると、全て絵柄が少しずつ違っていたりと、見学は宝探しのよう。家のご婦人は特に外装の痛みを気にされていましたが、改修して違うタイルになってしまうのは寂しい。

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ブラジルは成長中の若い国だからでしょうか、新しくモダンなものを欲しがる人が多い気がします。家でも家具でもファッションでもなんでもそうなのですが。

だから、今回お邪魔させていただいたお宅は、本当に町の財産だと思いました。

「お宅拝見」、ほかにご協力いただける家があったら、またご紹介しますね!

また、この記事のきっかけとなった雑誌の取材とは、『珈琲時間8月号』(大誠社2014年6月25日発売)の中の「ブラジル 小さな町の珈琲事情」という記事です。このお宅で撮影させていただいた〝ブラジル流コーヒーの楽しみ方″が掲載されていますので、合わせてお読みいただけると嬉しいです。

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