【レンヌ】修道院×複合文化施設!クーヴァン・デ・ジャコバン(Couvent des jacobins)
14世紀に建てられて以来、レンヌの宗教や、政治、歴史を語る上で欠かすことのできない場所となったジャコバン修道院。大規模な改修工事を終えた2018年には、コンヴェンション・センターとして生まれ変わりました。今回は、レンヌ市民の新しい交流の場クーヴァン・デ・ジャコバンの魅力を紹介したいと思います。
◇ブルターニュの歴史を見届けたジャコバン修道院
1369年にドミニコ会修道士によって建てられたのが、このジャコバン修道院。当時のブルターニュ公ジャン4世の命によって進められ、町の中心に修道院を建設するというのは斬新なことだったそうです。1491年にはジャコバン修道院にて、ブルターニュ公国の王女アンヌと、フランス国王シャルル8世との間で結婚契約が結ばれ、2国間の平和を約束する大切な瞬間の舞台となりました。
1793年からはフランス軍によって所有され、兵舎として用いられました。1991年に国の歴史的文化財にも指定された由緒正しき建築物は必見ですよ!
◇歴史的建築物に、現代芸術・技術が融合
レンヌ市に売却された2002年からは、ジャコバン修道院で現代芸術のビエンナーレが開催されるなど新しい活用方法が模索され、2018年にコンヴェンション・センターとして生まれ変わりました。大きな液晶画面にはイベントの情報などが映し出され、本来ステンドグラスがはめられている窓枠は金色に輝いています。歴史的建築物と現代芸術・技術が融合する外観は、唯一無二です。
催し物などが無い日でも、ガイドツアーなどで修道院として使われていたころの面影を感じる見事な回廊などを見学することができます。
※ガイドツアー:7.2ユーロ(観光案内所もしくはインターネットで要予約)
◇観光案内所も併設する観光の起点
ジャコバン修道院の改修工事とともに、観光案内所もこの施設へと移転しました。日本語のパンフレットなども取り揃えており、レンヌにきた際はまず立ち寄ってみるのもおすすめです。地下鉄『サン・タンヌ』駅を降りてすぐ目の前、レンヌの旧市街とも隣接しているので、散策の起点としてとても便利な場所にあります。
◇コンサートなど文化イベントもおすすめ
国際会議やシンポジウムだけでなく、展覧会や舞台芸術など文化的なイベントも数多く催されています。特にレンヌを拠点として活動をしている、ブルターニュ交響楽団のコンサートはおすすめです。タイミングが合えば、ぜひ聴いてみてくださいね。
それでは、次回もとっておきの地元情報を届けたいと思いますので、楽しみにお待ちください。
〈文・写真:高津竜之介〉
■今回紹介した場所
【クーヴァン・デ・ジャコバン(Couvent des jacobins)】
・住所: 20 Place Sainte-Anne, 35000 RENNES
・アクセス: メトロ「サン・タンヌ駅」から徒歩5分
筆者
フランス特派員
高津 竜之介
NPO法人「日本で最も美しい村」連合在フランス研究員。レンヌ第2大学言語学部非常勤講師。現在は同大学人文社会学研究科において「世界の最も美しい村の比較研究」をテーマに博士課程在籍中。
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