【レンヌ】2000種類を超えるバラが咲き誇る:タボール公園(Parc du Thabor)

公開日 : 2019年06月05日
最終更新 :

6月になり一日中太陽の差し込む暖かな時期になりました。過去の記事で紹介しているタボール公園内のローズ・ガーデンが見頃を迎えたので、改めて紹介させて頂きたいと思います!

◇穏やかな時間を過ごすには最適なタボール公園

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サン・ムレーヌ教会のすぐ隣に位置する10ヘクタールにも及ぶ広大な公園の敷地には、フランス式庭園や英国式の庭など様々なコンセプトの空間を楽しむことができます。また夏になるとコンサートなど様々な音楽・芸術イベントが催され、多くの人々で賑わいを見せます。

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◇様々な色・形のバラが楽しめるローズ・ガーデン

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そんなタボール公園の一角に整備されているのが、「植物学者の庭」および「ローズ・ガーデン」。2000を超える品種のバラが植えられており、色・形の異なるバラのバリエーションに驚かされます。珍しい種類のバラも多く、中には日本由来のものもあるので、ちょっとした日仏交流の場にもなっています。5月中旬から6月中旬が見ごろとなっているので、その時期にレンヌを訪れた際には必見のスポットです。

◇フランスとバラの歴史

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フランスとバラは切っても切れない縁にあるのをご存知でしょうか?というのも、フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの妻ジョセフィーヌが熱心なバラの愛好家として知られ、世界中のバラのコレクションを自身の庭に集めました。収集したバラを用いて造園家に品種改良を試みさせ、彼女の死から約50年後に「ラ・フランス」と名付けられたバラが誕生しました。

「ラ・フランス」は、①大輪の花を咲かせる、②(条件さえ揃えば一年中花を咲かせることの出来る)四季咲きの性質を持つという点で当時としては革新的な品種であり、このバラ以前の系統を「オールド・ローズ」、以後の系統を「モダンローズ」と区別するほどの大きな影響を与えました。

◇フランスとバラの文化

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またルイ16世の王妃マリー・アントワネットもバラを愛した人物として有名。自身の衣装や調度品にも気品あるバラをあしらっていたことで知られています。彼女を代表する肖像画にも、一輪のバラを持った姿が描かれています。現在でも"マリー・アントワネット風"というと必ずピンクのバラがモチーフになっていますよね。

もう一つフランスを代表するシャンソンとして、1946年に発表されたエディット・ピアフの代表曲「愛の賛歌(La Vie en rose)」があります。日本語では「バラ色の人生」とも訳され、光り輝く人生または順風満帆な人生を連想させますが、フランス語でローズ(rose)はピンク色の事を指しており愛のためなら何でも投げ捨てる女性の覚悟が歌われています。

最後になりますが、バラに興味にある方はジェルブロワという「フランスの最も美しい村」のバラ祭りもお勧めです。村中の民家がバラに彩られていた可愛らしい街並みは一見の価値ありです!

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それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ちください。

〈文・写真:高津竜之介〉

■今回紹介した場所

・スポット名:タボール公園内植物園(Parc du Thabor : Le jardin botanique et la roseraie)

・住所:Place Saint-Mélaine, 35000 RENNES

・アクセス:メトロ「サン・タンヌ駅」から徒歩20分

筆者

フランス特派員

高津 竜之介

NPO法人「日本で最も美しい村」連合在フランス研究員。レンヌ第2大学言語学部非常勤講師。現在は同大学人文社会学研究科において「世界の最も美しい村の比較研究」をテーマに博士課程在籍中。

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