【エルドゥヴァン】巨石の鼓動を感じる?触れるメンヒル:ケルゼロ列石(Kerzérho)

公開日 : 2019年06月26日
最終更新 :

今回は前回に引き続きブルターニュ地方の巨石文化について紹介したいと思います!まだ見ていないという方は、下記の記事をぜひ読んで頂ければ嬉しいです。

▼一緒に読みたい

◇モルビアン湾岸の大人の避暑地

Arukikata17-Erdeven1-Megalithe.jpg

最も有名なカルナック列石から車で20分ほど離れた所にある、近郊の街エルドゥヴァン(Erdeven)でも巨石群を見ることが出来ます。エルドゥヴァンはカルナック同様モルビアン湾岸の街で、6kmも続くビーチがありますが、カルナックほど観光地化されていないため落ち着いてバカンスを過ごしたいという地元の人に人気のある街でもあります。

◇巨石群と触れ合えるケルゼロ列石

Arukikata17-Erdeven2-Menhir.jpg

エルドゥヴァンにあるケルゼロ列石(Kerzérho)では1100を超える巨石が立ち並んでおり、ブルターニュ地方でも最大級の巨石群を見ることが出来ます。カルナック列石では敷地が立ち入り禁止となっているため遠くからしか眺めることが出来ないのに対して、エルドゥヴァンにある巨石群では実際に入ってメンヒル(立石)に触れることが出来るのが最大の特徴となっています。こうして人が並ぶと、石がいかに大きいかというのが良くわかりますね。

◇触って感じる石の鼓動

Arukikata17-Erdeven3-Power.jpg

一緒に訪れた方の解説によると、地元には石と対話できるプロがいるらしく、隠された扉を探し当て、石に触れると巨石の声を聴くことが出来るのだとか!確かに実際に触ると石の持つ圧倒的な力強さが伝わってくるような気がします...。皆様もぜひ訪れて試してみてください!

◇生贄に捧げられた女性の血が滴る伝説の巨石

Arukikata17-Erdeven4-Sang.jpg

標識等がないのでわかりにくいのですが、エルドゥヴァンの列石から続く林道を10分ほど歩くと、知る人ぞ知る伝説の残る巨石が残されています。その逸話によると、「月明かりの夜、古代ケルト族の祭司だったドルイド僧たちが石の上で幼い少女を生贄に捧げ、石盤の上を伝って滴り落ちる血を集めた。」のだとか!かつては石のテーブルの近くまで行けたそうですが、数年前にすぐ隣にある巨石に雷が落ち大きく亀裂が入ってしまった事から立ち入り禁止になったそうです・・・。

前回のカルナック列石とはタイプの異なる場所なので、ブルターニュ地方の巨石文化に興味があるという方は一緒に訪れてみてはいかがでしょうか?

それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ちください。

〈文・写真:高津竜之介〉

■今回紹介した場所

・スポット名:ケルゼロ列石(Kerzérho)

・住所:60 Rue des Menhirs, 56410 ERDEVEN

・アクセス:レンヌから車で1時間40分程度

筆者

フランス特派員

高津 竜之介

NPO法人「日本で最も美しい村」連合在フランス研究員。レンヌ第2大学言語学部非常勤講師。現在は同大学人文社会学研究科において「世界の最も美しい村の比較研究」をテーマに博士課程在籍中。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。