【レンヌ】お椀で飲むこだわりホット・チョコレート!ル・アリコ・ルージュ
今回は、ホットチョコレートが美味しい「ル・アリコ・ルージュ」というお店を紹介します。入口の看板にはバル・ア・ショコラ(Bar à chocolats)というフランスでも聞きなれない名前が書かれているのですが、その名の通りチョコレートを使った飲み物や焼き菓子が美味しいお店です。
レンヌの中心部に位置するル・アリコ・ルージュ
レンヌ駅からメトロに乗って中心部へ向かい「レピュブリック」という駅で降りると徒歩5分ほどで辿り着きます。赤く塗られた店先が目印で、夏にはテラスに座る人々で賑わいます。伝統的な木製の梁に、コンテンポラリーな装飾が融合する店内では、フレンドリーな店員さんが出迎えてくれます。
絶品!手作りホット・チョコレート
このお店を訪れたら絶対に試して欲しいのが、手作りのホット・チョコレート。一杯3.5ユーロ、生クリームを上に乗せたヴィエノワは4.3ユーロで楽しめます。カカオ豆の芳醇な香りに、シナモンとキャラメルを少々、隠し味にコクのあるチョコレートを加えるのがアリコ・ルージュのスタンダード。その他に、16種類のフレーバーを加えることも可能です。フランボワーズや、マシュマロ、蜂蜜&バニラなど気になる味がいっぱいです。
17世紀風ホット・チョコレート
ホット・チョコレートと言えばフランスにも深い縁があります。というのも、フランスの政治家ブリア=サヴァラン(Brillat-Savarin)によって1825年に書かれた著作「美味礼賛」の中にホット・チョコレートに関する記述があるからです。当時日常生活の一部と考えられていた食事を哲学・学問的に考察しようと試み、現在でも美食(ガストロノミー)と呼ばれる文脈では、必ずと言っていいほど言及される世界的名著ですが、彼が社交界での観察を通じて導き出したのは、チョコレートの美容と健康に関する効用でした。
『チョコレートを常用する人たちは、いつも変わらぬ健康を楽しみ、人生の幸福を妨げるちょっとした病気にかからない人たちであり、彼らの肥満も大して進行しない。』(Brillat-Savarin, 1825)
当時は単にチョコレートというと、ホット・チョコレートが主流の時代でした。このお店でも、17世紀風と称した当時のままのホット・チョコレートを飲むことが出来ます。牛乳を使わずカカオ・水・サトウキビのみで作られるので、飲み慣れた味とは異なった味わいに興味のある方はぜひお試しあれ!
中身がとろりと溶け出すクール・クーラン
「ル・アリコ・ルージュ」のチョコレートを使った美味しい焼き菓子も魅力的です。基本的に一品3.5ユーロで食べることが出来ます。種類が多く迷ってしまいましたが、今回はクール・クーランと呼ばれるフォンダン・ショコラのようなケーキを頂きました。あつあつのしっとりとしたケーキの中から流れ出るチョコレートに、思わず笑顔になってしまう美味しさでした!
ちなみにホット・チョコレートはフランス語でショコラ・ショー(Chocolats chauds)と言います。肌寒い時に立ち寄って、飲んでみてはいかがでしょうか?
それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
〈文・写真:高津竜之介〉
筆者
フランス特派員
高津 竜之介
NPO法人「日本で最も美しい村」連合在フランス研究員。レンヌ第2大学言語学部非常勤講師。現在は同大学人文社会学研究科において「世界の最も美しい村の比較研究」をテーマに博士課程在籍中。
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