文化財公開日 外はお城、中はギムナジウム(学校)
ドイツの学校制度は、小学校が4年間、そのあと3つの学校に進路が分かれます。そのうちの「進学校」とされるギムナジウム。
実は新しい建物、古い建物、いろいろすてきなギムナジウムがあるのですが、(昨年もゲーテ・ギムナジウムについても少し外観を紹介しています)今日は、文化財公開日でチケット制で入場が可能であった、アルブレヒト・アルトドルファー・ギムナジウム(AAG)を紹介します。
まず、アルブレヒト・アルトドルファーというのは、ドナウ派の代表的ドイツの画家で、16世紀前半に活躍した人です。
ギムナジウムの歴史は、少し複雑で、合併したり名前を変えたり、いろいろあるようですが、レーゲンスブルクにあるギムナジウムのなかで2番目に古いそうです。
私の興味の対象は、建物そのものなので、ここでは「建物」に注目していきたいと思います。
↑こちらが本来の正面玄関ですが、交通量が多いので、普段は使われていないようです。
その玄関を入ったすぐは、小さなホールになっていて、これまたすてきな感じ。
床のモザイクもなかなかのものです。
その奥は、階段の踊り場になっていますが、趣がある造りですね。美しい。
吹き抜けの上(天井)を見上げると、これまた美しい絵画。
説明がちゃんと理解できなかったので、何とも言えませんが、私の理解では、20世紀初頭に生徒が描いたものだとのこと。本当かなぁ。
それにしても、毎年、この文化財公開日に参加すると、いろいろなガイドさんに出会いますが、美術史を専門に勉強しているガイドさんというのは、特殊な知識はあるけれど、人に理解をしてもらうという話し方を勉強していないので、理解できない説明をされる方が多いのです。
今回もまさにそのパターンでした。そんなに詳しいことより、と思うことも多々ありますが、今回の人は早口でドイツ語で変なアクセントがあり、本当難しかったです。が、普段公開されていない建物の内部を見ることができるだけでもありがたい話です。
そして、脇に広がる廊下はこんな感じです。シンプルだけれど、床が美しいですね。
壁にはこんなモザイク状にツギハギにされている絵も。これも昔々の生徒の作品と理解しました。
右中央よりちょっと下に、ガイドさんのノートが写ってしまいましたが。
そして、その後、移動したのはこんなすてきな場所。
そう、昔の壁がむき出しになっています。
ここで行われた説明はあまりにも聞き取れなかったので、無視したおかげで何もわかりませんが。
ただ、これは、地理的に考えると1320年に作られた城壁かな、と思います。
そして、城壁の割には低いと皆さん疑われるでしょうが、レーゲンスブルクは6m ほど掘ればローマの遺跡に出くわすというくらいですから、ここも掘り起こせば、壁の下の部分が出てくるのではないでしょうか。
長いんですよ、こんなに。
建物は、オランダのルネッサンス様式で、コの字型。
内部の見学は、これで終了。
先ほどの城壁があるところから外に出ると、中庭。
写真左の黄色い建物、下の部分は灰色になっていますが、この内部に先ほど紹介した城壁があります。町なかのギムナジウムだけあって、中庭といってもこんな感じですが、それでもなかなかおしゃれです。
歴史的な建物を、バリアフリーにしようとすると少し無理が生じるのですが、ここも改築して、エレベーターを外付けにしてあります。写真中央の文字が描かれた灰色の部分がそれです。
それでは、周辺を少し見てみまそう。
周囲を19世紀、20世紀初頭の建物に囲まれ、緑もたくさん、ピザ屋やカフェなども近くにあり、なかなかすてきな環境です。
まずは、正面玄関の斜向かい。緑色の建物は、喫茶店。アイスクリームをテイクアウトしている人もいます。かなり繁盛しているお店のようでした。
そのお店の奥には黄色い建物がありますが、こちらも同じ時代の建物でしょう。雰囲気がいいですね。
学校のすぐ東の道路には、こんなすてきな緑に囲まれた歩道もあります。
これを真っ直ぐ北に進むと、19世紀半ばに建築された、マクシミリアン2世のヴィラ(夏の宮殿)にたどり着きます。
この建物は、クルージングでレーゲンスブルクに立ち寄る団体旅行客には、別の角度から目に入り、いったいなんだろう?と気になる最初の建物です。
ドナウ川からアクセスすると、こんな景色。
このヴィラにたどり着く前に左折していれば、東の門(Ostentor)にたどり着きます。
これは13世紀のもの。文化財公開日でときどき公開されています。私も19年くらい前、ドイツ語がろくにわからない時代に中に入ったことがあるはずですが。
わが子が通うギムナジウムは、やっと3年前から卒業生を出すような新しいギムナジウムです。貫禄が違いますね。
もちろん、手続きさえすれば、このようなギムナジウムに入学することは可能でしたが。
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