在独(外)邦人のための情報、老後に抱える私たちの共通の問題に備える

公開日 : 2021年08月25日
最終更新 :

海外に住む日本人が増えているということは

ドイツには、なんと4万5000人弱の日本人が住んでいるのだそうです。

いったいそのうちどの程度の人が永住を考えているのかは私もわかりませんが、国際結婚などで海外に住んでいらっしゃる日本人はかなりの数だと思います。

実は在外邦人の高齢化という問題、私はまったく意識したことがありませんでしたが、私もその辺を少し考えていく世代かな、と思っています。

そんななか私はある事実をネットで偶然見つけました。

歳を取ると、例えば認知症を患ったりすることにより、いくらドイツ語が堪能でも日本語でしかコミュニケーションができなくなる場合もあるというのです。

そして、「公益法人 文化を配慮した介護 DeJaK(デーヤック)友の会」という存在に出合いました。

このブログをご覧いただいている方のなかにはドイツ旅行に関心がある方も多いでしょうが、ドイツにお住まいの日本人の方もたくさんいらっしゃるようです。

ということで、後者の方を対象に今回は私がおすすめするデーヤックを、少し紹介させていただきたいと思います。

さて、私自身、このデーヤック友の会の会員になってからまだ数ヵ月と日は浅いので、ここで私自身の言葉で説明するよりも、公式ウェブサイトをご覧になった方がいいと思います。以下の黄色い枠の中にあるキーワードが気になる方、ぜひこちらへ。

自身の老後、身内や近隣の高齢者の理解やサポート、相続問題、

介護、遠隔介護、後見、

延命措置、事前医療指示書、認知症、死、

孤独、日本人とのコミュニケーション、

独日両方の法律、独日両方での情報

暗いイメージの言葉の羅列のようですが、違うんですよ。

私は、将来、ドイツ人の伴侶に先立たれたらどうしよう、子供たちとの縁が遠くなったり、遠距離でなかなか実家に戻れない環境であればどうしよう、と少なからずの心配をしています。でも、具体的にいったいどんな問題があって、どのように準備をするべきか、「日本語」で勉強できるということは、非常に心強いことだと思います。そして、何かのときに頼れる日本人と繋がっているということの心強さ。

私のように、好きなことばかりやって、面倒くさいことを後回しにしてしまいがちな人間は、ほかにもあちこちにいらっしゃると思います。

不定期に行われる勉強会のなかから、自分の時間や関心ごとにあったものにどんどん参加するだけで、半分受動的ではあるものの、しかも強制的でなく気がついたら少しずつ知識を深めていくことができるというものなのです。

ここの友の会の役員の方などとのコミュニケーションは、コロナで私も忘れかけていた「日本人的」な配慮があるのです。興味はあるけれど、こういう組織と深々と関わるのは面倒臭いという方もいらっしゃることと思います。ご自分の気になる勉強会のみに参加するなど、「必要な部分」だけを取捨選択していけばいいと私は思います。

会員になると、頻繁にジャンクメールが来るのではないかと心配されている方もいらっしゃるようですが、そんなことはまったくありません。非会員でも、多くの勉強会に無料で参加できますので、様子が見てみたいという方は、まずは非会員として講習会に参加してみてはいかがでしょう(現在、勉強会や講習会などは、オンラインで行われています)。関心を持って下さった方、まずは、公式ページをときどきチェックし、近々で行われる勉強会や講習会の日程を確認いただき、申し込まれてください。

この会は、日独の法律の専門家ではありませんが、ドイツの社会福祉一般、高齢者福祉、介護といった「制度」について、必要に応じて紹介してくれます。

まだまだ元気でも、将来の不安を最小限にするために、少しずつ知識を蓄え、それでも将来悩みごとを抱えたりしたときに、適切なアドバイスをもらえると捉えてはいかがでしょうか。もちろん、ギブ・アンド・テイクの考えで、周囲の日本人とお互いに助け合おうという私たちの心がけも大切であることに、疑いはありません。

私の場合は、講習会にとりあえず参加してみて、気に入ればと思ったところ、1回目の参加の直後に申し込みました。

それは人それぞれだと思いますし、無理にメンバーにならなくとも、寄付金という制度もあります。興味がありましたら、とにかく一度ご参加ください。

その他デーヤックの現在注力している活動、2つをご紹介

在独邦人でお話相手が欲しい方へのサービスというものがあります。ドイツでドイツ人のため(またはドイツ語を話す人のため)のシルバーネッツというサービスがありますが、実は先ほどご紹介したデーヤックが日本人を対象としたサービスを、このシルバーネッツと提供した形で始めています。

こちらは、電話による日本語での会話ができるものです。

匿名でも大丈夫ですから、悩み事などちょっとしたこともお話いただけます。もしも悩みをお抱えになっていらっしゃるのなら、悩みが大きくなる前に連絡を取ると良いでしょう。

コロナの影響もあり、私も高齢の方とのコミュニケーションがいつも以上になりました。80代半ばの義母とも密に連絡を取っているのはもちろんですが、隣人で90前後のご夫婦のお買い物のお手伝いなどをしていく中、会話の中から、他人の家庭環境、人間関係までなんとなく深く入っていくことになりました。人それぞれの悩み、当たり前ですが、誰かに聞いて欲しいけれど、あまり公にしたくない悩みも、たくさんあるのだと思います。私もきっと将来は悩みだらけになるだろうな、と今から危惧されます(苦笑)。

デーヤックでは、最近「チームオレンジ・ドイツ」というプロジェクトも立ち上がりました。コロナで体を動かすことがなく、健康状態が不安、という方なども含め、サポートが必要な方もそうですが、ボランティアにご関心ある方、まずは、デーヤックのホームページへアクセスしてみてください。

この活動については、ドイツ各地の担当がオンラインでのスタートアップの勉強会、交流会を9月上旬に企画中です。この企画は始まったばかりです。一緒にこの企画を盛り上げていきたい、と思われる方は、このオンラインでの会にご参加いただければ、具体的に色々情報を入手することができます。

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(↑出来立てホヤホヤのフライヤーの一部です)

このチームオレンジ・ドイツの活動ですが、今年いっぱいは「外務省・コロナ感染拡大防止のための一事業」として助成を頂いています。JAMSNET(在留邦人のための健康支援ネットワーク)ドイツに所属する日本人医療関係者に、心身の健康についてのメール相談に応じていただける体制もあります。

具体的には、コロナの予防接種を受けるべきかまだお悩みの方、再接種の必要性について知りたい方、引きこもりがちで外出を不安に思われている方など、無料で相談を受け付け、専門家へつないでくれるサービスもあります。

私はまだまだ勉強不足ですが、このチームオレンジ・ドイツのバイエルン州コーディネーターの1人として、今後少しずつですが、活動に参加させてもらうつもりです。

予期せず、全世界がコロナで常識を覆す状況に追い込まれ、各個人がそれぞれの立場で多かれ少なかれ、影響を受けている現状、誰にも相談できないような悩みや不安を日本語で相談出来る機関があるということは、非常に心強いことと思います。

この、デーヤックは、地区ごとの活動ももちろんですが、統括してドイツ全体で情報を共有し、幹部の方が相互に密に連絡を取られていて、しかも対応が早く、素晴らしい組織だと思います。

先日も、ベルギー在住の知人と連絡を取ったところ、ドイツはすごいね、と活動に関心を持っていただきました。

ドイツ以外にお住まいの皆様にも、きっと良い情報はたくさんあると思います。

ちなみに、今回のブログ内容については、特定法人の宣伝活動ともなりますので、事前に地球の歩き方事務局及び、デーヤックの代表それぞれに確認し、掲載させていただいておりますことを、ご承知おきください。

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