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ドイツの家庭に置かれているピアノ

カテゴリー:文化・芸術・美術 投稿日:2021年2月 9日

日本でピアノというと、ヤマハやカワイ。都会では電子ピアノが多いのでしょうか。
私の身の回りには、クラビノーバをはじめとした電子ピアノも見かけます。
母親がソナタレベルをバリバリに弾く、という家庭の一軒家に住む子供でも、そんなクラビノーバを使っています。
私は、自宅で子供たちにピアノを教えているのですが、現在はオンラインでのレッスン。そのおかげで各家庭のピアノの様子がよくわかり、興味深いと思います。


わが家の向かいの家が中古で売り出されたときに、なぜかピアノも一緒についていました。
黒い歴史があるそのピアノは、2年くらいの改築の間も振動や埃に耐え、かわいそうな扱いをされた挙句、結局誰もピアノを弾かないからと、€100で売られていきました。€100っていうと、1万2000円ほどです(ちゃんと修復するには€4500とのことでした)。
それは、楽譜を読むための灯りとして、ロウソクを左右に2本立てることができるタイプのもので、私はそれまでそんなピアノを見たことがありませんでした。


インターネットでも、個人でピアノを「譲ります!」または「5万円以下で譲ります!」という記事は探せばいくらでも出てきます。
(日本での事情は私も調べていないので、なんとも言えませんが。)


実はいま、音楽仲間に頼まれて、要らなくなった中古のピアノを知人に紹介することになったのですが、それは、日本人の私の目で見ると、よだれが出そうな品でした(興味がある人は、私宛にすぐに連絡をください。右側の欄「特派員プロフィール」にメルアドのリンクが貼ってあります)。

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2019年に2度に分けて調律を受けています。
100年ほど前に製造されたもので、過去30年ほどほとんど誰も弾いていないのだそうです。
ロウソク立てがあるのも写真でおわかりになると思います。


日本では湿度が高いからという理由からか、あまり中古のピアノには注目が集まらないようですが、こういう歴史的なピアノってすてきですよね。わが家のスタイルには合いませんが、とても憧れます。


私自身は、ピアノを置くスペースができた2009年に、当時27年前製造のグロトリアン・シュタインウェイのピアノを購入しました。
鍵盤の重さも適度で、美しい音のピアノです。鍵盤もフェルトも新しいものに取り替えた、状態のいいピアノで、いまでも大満足。

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このピアノの購入を縁に、その後も調律師、兼、ピアノ職人を知り合いに紹介することが多かったのですが、そのときに電子ピアノがいかに出回っているか、というのを思い知らされました。
ピアノはやはり黒、という固定観念が私にはあり、私が日本で使っていたものも、いま使っているものもともに黒です。
歴史ある大きなバイエルンの家には、木目の美しい彫刻の施されたピアノ(アップライト)があり、とてもすてきだと思います。


話は変わり、グランドピアノ。
週末に、ライプチッヒの知人の紹介で、「ブリュートナー」というライプチッヒのメーカーの140年もの、180cmのグランドピアノ(オリジナルの状態)が€1000だとの情報が入りました。流石にいくらあまり弾かれていないとはいえ、オリジナルで140年というのはどうかと思いますが。本来この手のピアノはオリジナルの状態ではなかなか見つかりませんが、修理した状態で中古で€2万5000はすると思います。

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この写真のピアノは、普通の家庭に置かれていてしばらく弾いていない、しばらく調律していないもののようです。こちらも関心ある方、買取手を探しているようですので連絡つなげます。


この情報をきっかけに、私もグランドピアノについていろいろと調べてみたのですが、たくさんおもしろい情報に出合いました。同じメーカーでも、年代によってさまざまで、例えば低音が響くとか響かないとか、各メーカーがいろいろ趣向を凝らして独自の構造を持っているとか、例えばこのメーカー、ブリュートナーでは、高音の弦に特徴があるようです。柔らかい音で、ドビュッシーをはじめ、多くの有名なクラッシック音楽の作曲家たちが弾いていたメーカーだそうです。


それにしても、いかにたくさんのピアノメーカーがドイツにあったことか。
いまでもそうですが、残念ながら、中国や韓国などの会社に買い取られている、または製造が中国、というメーカーも多いです。なので、同じメーカーにしても、製造年を見ることは、購入するに当たって非常に大切なようです。やはり、ドイツ国内で製造されていたものの方が価値が高いようで、ピアノ職人に言わせても、安い新品の中国製のピアノよりは、古いドイツ製のピアノをすすめるようです。



おまけ

ドイツで金管楽器を買うにしても、大手楽器屋さんで購入するほかに、いろいろと方法があります。
車で2時間以内の範囲で、修理をしたり、オリジナルの楽器を作ったりしている工房がいくつかあるのです。
ですから、こだわりのある人のために自分の希望を伝えて改造してもらうとか、自分に適したマウスピースを見つけるとか、本当にたくさんのチャンスに囲まれていると思います。そんな人の出会いから、普段から疑問に思っていたことを質問して解決に向かったり、専門家に会ってアドバイスを直接受けたり。


例えば、こちら をご覧ください(2020年7月の記事「吹奏楽器ファン必見、良心的な修理とアドバイスを受けられる場所プライショル」)。


バイオリンにしても、レーゲンスブルクの町なかに製造している小さなお店もあります。あらためて紹介したいと思います。


記事の商用利用を希望される際はコチラからお申し込みください。

吉村 美佳

ドイツ・レーゲンスブルク特派員の吉村 美佳が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

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名前:吉村 美佳

吉村 美佳

鳥取県出身。学生時代、社会人時代にバックパッカーとして25カ国を歩き回るうち、南米エクアドルでドイツ人と知り合ったのが運命の分かれ目。2002年12月よりドイツ在住。レーゲンスブルク観光局公認現地ガイド。普段は教会やビッグバンドでトランペットを吹いたり、自宅でピアノを教えたり。フリーライターとしても。ご連絡は、こちらまで。 DISQUS ID @disqus_mvlVIuxrhK

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