ドイツ→日本、どうしても日本へ行かなければならない方のための情報です

公開日 : 2020年06月06日
最終更新 :

日本は現在、入管法第5条1項14号に基づき,特段の事情がない限り,ドイツからの渡航者などを含め、当分の間上陸を拒否しています。

ただ、実際に必要に迫られ、帰国を計画している人にとっては、たくさん不安なことがあると思います。

旅行ではなく、本当に必要に迫られた理由がある方も、多少なりともいらっしゃることでしょう。

レーゲンスブルク在住のKT氏が、5月下旬に日本へ行かれた際の貴重な情報を頂戴いたしましたので、これを機に、私も「帰国」を計画している人の立場で、いただいた情報を検証しながら、こちらにまとめてみることにしました。

私は、普通ミュンヘンから東京(羽田)まで全日空の直行便を利用しています。普段は毎日運航されていますが、公式ホームページで確認しましたところ、当面の運航の予定はありません。そうなると、フランクフルト発着を利用することになります。

今回具体例として見ていくのは、全てKT氏の帰国(5月26日にフランクフルト空港から日本(羽田)へ)をもとにしています。

(ご本人の承諾を受けて、こちらのブログに掲載します)

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↑フランクフルトの国際空港の様子です。座席使用制限のためのテープがあちこちに貼られています。 ©️TK

※ ちなみに、逆の立場、ドイツへの入国については、

EU域外国境に関しては,第三国からの入国制限を6月15日まで行なっています。

EU域外国境は、第三国からの入国制限が6月15日までなされている状態です(=緊急の渡航理由がない限り、制限されている)。

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↑ミュンヘン空港の免税店 ©️TK

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↑ミュンヘン空港 ©️TK

搭乗時の様子と流れ (ほぼご本人の原文です。)

1.ミュンヘン発のANA便が運休の為フランクフルト発羽田着便に搭乗。約60名。

  ※ブラジルからの帰国者が結構いました。理由はブラジル→米国→日本が運休のため、

   大西洋を渡りフランクフルト経由で帰国。おおかたブラジル発のよう。

  ※外国のパスポートを持った外国人が10人程(入国制限外の国からの人?)いた。

   (補足 : 入国制限国からの外国人は、原則入国拒否となる)

2.羽田空港に到着前に機内で、質問表と申告書をCA(キャビンアテンダント)から手渡され記入。

3.搭乗者全員が下りてから、一室(搭乗ロビー)に集められ、検疫官から説明を受ける。

  ※陽性の場合直ぐに、陰性の場合は約2日後に電話連絡との説明(3日後に陰性のメールが届いた)。

4.3つのグループ順に受付開始。

  1)家族連れ、お手伝いが必要な方

  2)公共交通機関を使わずに自宅などに待機出来る方

  3)ホテルに待機する人

5.場所を替えて、細長い綿棒を鼻の奥に差し込み検体を採取。

  (自衛隊の方がビニールの防護エプロンを着て)

  2分程度。

6.滞在国を再度聞かれ、COVID-19滞在歴ありの紙を受領し、通常の入国自動ゲートへ。

7.バッゲージクレームでは、地上係員が全ての荷物を置いて、カートにまで乗せて整理(感謝)。

8.入国審査。

飛行機を降りて、トータル30分程度、とあっという間だったそうです。

入国時に提出する書類など

機内でCAが配布した二つの書類から見てみましょう。

まずは、質問票(フォーマットの作成日 2020年5月16日)です。

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氏名、国籍、性別、生年月日、到着月日、パスポート番号、日本での住所、連絡先など、

過去14日以内で、発熱やせきなどの症状がある人との接触がありましたか。

過去14日以内に感染した患者と接触していますか。(可能性がありますか)

体調に異常がありますか。

症状はどれですか。(発熱、咳、倦怠感、その他)

解熱剤、かぜ薬、痛み止めなどを使用していますか。

日本国内に居住されていない方は、日本での滞在先や期間などについてご記入ください。

など

そして、申告書です。

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「私は、下記の自宅またはホテル等の待機場所において、入国した次の日から起算して14日間は同場所で待機し、以下のように行動します。」という書き出しです。

下記の場所(自宅・ホテル等 待機場所)から外出しません。

公共交通機関を使用しません。(不特定多数が利用する電車、バス、タクシー、国内線の飛行機など)

待機場所までの移動手段 自家用車での迎え(続柄: )、レンタカー、その他(   )

滞在期間

待機場所

到着便

署名

必ず連絡の取れる電話番号

そして、入国審査前に、滞在歴があることが一目で分かるようになった紙が渡されます。

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日本の国際空港からご自宅等までの移動について

日本国内の国際空港(羽田空港など)から、ご自宅やホテル等、14日間滞在される場所までの移動には、公共の交通機関が使えません。つまり、電車もタクシーも、国内線の飛行機も使えない、ということになります。

KT氏の場合は、ハイヤーを手配されたようですが、厚生労働省のホームページで、基準を満たすハイヤー会社、およびハイヤーを手配できる旅行会社をホームページ上で紹介しています。こちらのリンクをご参照ください。

国際空港と滞在先が長距離となる場合、レンタカーを利用される方もいらっしゃるでしょう。(地球の歩き方ブログ)パリ特派員・加藤亨延さんが、2020年3月24日の記事でレンタカーを利用された時について細かく情報を書かれています。こちらをクリックしてください。(ご本人の承諾を得ています。)

その前日の記事では、フランスからの移動に関する情報が、たくさんの写真とともに、非常にわかりやすく書いてあります。

その他の参考となるリンク先

上陸審査の状況(速報値)・・・法務省ホームページ内。入国しようとした人の数、入国できた人の数が、日ごとに分かります。

こちらをみると、2020年4月3日以降に急激に入国者数が増えています。(それ以前は1日あたり十数名または多くても40名弱であったのが、300〜500名程度になっています。)

これから海外から日本へ来られる方へ、これから海外へ行かれる方へ・・・こちらでは、「水際対策の抜本的強化について(新型コロナウイルス感染症)」ということで、具体的に気になるQ&Aが項目ごとに書かれていて、非常に参考になります。帰国計画中の方は、是非ご一読ください。

日本到着後14日間の滞在場所について、またはそこまでの移動手段について、など、誰もが必要とする情報を始め、多岐に渡った内容です。隅々まで目を通すと良いでしょう。

今回のブログは、普段からお世話になっていますTK氏が、ご好意により情報を提供してくださいましたことをきっかけに、まとめさせていただきました。

実際に私が体験したことではありませんが、非常に気になる情報ですので、私なりに調べたものを追加しました。ネットで検索すると、たくさんためになる情報がありますが、皆さまにとって有意義な情報が少しでも含まれていれば、嬉しく思います。

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